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     ≪選挙編3≫

 「選挙はスポーツのようなものだ!」前民主党党首、市民活動出の菅直人氏のことばらしい。確かに目標に向かって、皆が一丸となって知恵をしぼり、汗を流し、声を嗄らし…結果は数字で明確に現れる。

 でも当事者にとっては死ぬか生きるかの戦いである。ある意味で人生がかかっている。お金もかかっている。通るか落ちるかで、その後の人生は大きく変わる。だからといって支持者には悲痛な顔は向けられない。常に爽やかな笑顔が大切だ。

 2002年10月21日。可児市議会補欠選挙二日目を迎えた。朝8時から、夜8時までの12時間選挙カーを動かすことは容易ではない。通常はお金を払って運転手とウグイス嬢を確保し、親類縁者や地元の人などが乗り合わせるのがパターンだ。

 市民派の場合、お金をかけないというか、お金がないところからスタートしているので、公費助成のある運転手以外は基本的にボランティアである。転勤でこの地にやって来ただけの私には、親類縁者はおろか、幼なじみや同級生は一人もいない。

 この日もいろんな人にお願いしていた。運転手2人、マイク係2人、運動員4人を時間の都合を聞きながら選挙カーを回して行く。85平方kmもある市内を一週間、どのように回ってゆくのかも考えておかなければならない。

 選挙カーには道路交通法の適用が一部除外されていて、シートベルトはしなくてもよく、一方通行を逆走してもいいらしい。でも、実際には常に市民の目を気にしながら反感を買わないように細心の注意を払いながら走る。

 選挙カーには通常5人乗る。運転手と候補者、後部座席の左右から手を振る人2人とマイク係である。原稿があるので、全くの素人でも1〜2時間マイクを持つとたいてい上手になるものだ。中にはマイクを手放せなくなる人もいる。

 市民派の選挙運動の特色として、単なる名前の連呼だけの街宣活動はしない。かならず、名前と政策やスタンスなどを一緒に言う。また、一ヶ所2分から4分くらいの短い街頭演説を1日50回くらい行う。人によっては1週間で500回という人もいる。

 最初はたどたどしくても、さすがに1日に50回も同じ演説をしていると慣れてくる。ただ、正確には高齢者の多いところとか、子どもが多いところとか場所により数パターンの演説を用意しておかなけらばならない。

 スポット演説をする場所は、うまく選ばないと苦情が来る。常にスピーカーの向きを考えより多くの方の耳に届くように苦心する。候補者は、その場所を一瞬のうちに判断して車をすみやかに止めるよう、運転手に指示しなければならない。

 慣れてくると、こんな大きなスピーカーで自分の思うことを目一杯訴えられるのは快感に変わる。これこそ候補者の特権である。丘の上から眼下の住宅、数百軒に向けて演説した。 熱っぽく上手にしゃべれた。 これはやみつきになる。

 1日12時間の選挙カーの運行中にはいろんなドラマがある。皆のテンションが高い時は、とっても良いムードになるが、何かトラブルがあったり、疲れがたまるとだんだん低調になる。こんな時は、候補者が盛り立てるしかないのだが候補者も人間である。

 この日の夜には、疲れも出てしかも、選挙カーに乗るのは初めてという人ばかりでトーンダウンしてしまった。初めて選挙カーのハンドルを握ったO君の感想では、これはダメだと思ったという。その後、彼はいろんな人に声をかけて人手を確保してくれた。

 あと5日間、頼みの綱は明日から来てくれる大阪や京都の学生達である。やはり選挙について、ある程度分かっている人が自分以外にいないと回らない。候補者は、いったん選挙カーに乗ってしまえば、他の事は一切何もできなくなる。

 自分がもうひとりほしい。

…次号につづく
(山根)


 

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