連載エッセイ
「地球を見つめて〜なんちゃって」(11)
かざりえみこ
2004年8月20日
真夏のコワイお話
この夏の初めに珍しくお腹をこわしました。食べ物には人一倍気をつけている私なのになぜ? 私は食中毒がコワイので、夏場は家でも外でも握り寿司や刺身をほとんど食べません。それが昼も夜もひんぱんにトイレに行くし、全身倦怠で、しまいには便器に腰を掛けていられないんです。お医者さんはノロウィルスのせいだと教えてくれました。新聞にもありました。「ノロウィルスが学校・保育園・幼稚園で猛威を振るっている」そこで今回はノロウイルスから始まってコワ〜イ話です。
「牡蠣にあたる」ってよく聞きますね。その正体がこのノロウィルスですって。私は牡蠣なんか食べてません。汚い水も飲んでません。でも、菌はしだいに強くなってきて、思いがけないところで繁殖するそうです。
さて、私の知り合いに、水質と魚の関係を研究している人がいます。かつてその人が「食中毒よりもコワイのは寄生虫だ」と話してくれたことがありました。寄生虫に関しては"魚が新鮮だから安心"ではないそうです。色々な魚の例をあげて、とくに淡水魚やサケ、マスは絶対に生食しないように、と念を押しました。
近年、グルメブームに伴って魚介類の人気が高まっていますね。 テレビでも、獲れた魚をその場で刺身で食べたり、いままで生では食べなかったものまで安易に口にしすぎていると思いませんか? 魚からの感染による寄生虫病が増加しているそうですよ。
その上、海水の汚染も考えに入れなければいけません。
まずはダイオキシン。どんなものかはおおよそ、だれもが知っています。ダイオキシンとは炭素、水素、酸素、塩素からなる有機化合物で、合計210種類もの物質の総称、環境ホルモン、内分泌攪乱物質、環境中では分解されにくく生体内に蓄積されやすい、地球上で最悪最強のコワサで、青酸カリの1000倍、サリンの2倍の毒性をもち、たった1グラムで、17,000人が死ぬ。私のメモにはそんなことが書いてあります。けれども、ダイオキシンに汚染された海から魚や貝が水揚げされます。
ところが、もっとコワイ話を見つけました。
7月28日、朝日新聞朝刊によると「薬の成分、河川脅かす」の見出しで人間が服用したあと代謝されずに排泄されたり、皮膚に塗ったものが洗い流されたりした医薬品成分が、下水処理の網の目をくぐって放流されているとあります。検出された濃度は環境ホルモンと同程度で、薬剤耐性菌の発生などの影響が出るかも知れない、と研究者は懸念しているようです。
こんなコワイ話は、もっとデカデカと書いてほしかったナー。だって、あのノロウィルスがすでに『しだいに強くなって』と言うじゃないですか。
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