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★☆★ 書く力、書く参加!
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★ 市民ライター通信
☆ 2003.12.20
________http://www2.ocn.ne.jp/~mmwriter/ 第3号★☆★
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■あなたも市民ライターに!■
市民が社会に向けて情報を発信するには、書くことが不可欠です。
多くの市民活動はそこから始まっています。《書く力》を養い、《書くことで社会参加する》市民ライターになりませんか。
============== 市民ライターのイメージ ==================
* 書くことによる社会的な発信が大切だと考えている。
* 心情吐露だけに終わらず“レポート性”のある文章がかける。
* ペンが剣よりも強い世界にしたいと思っている。
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/////////////////■□■ も く じ ■□■////////////////
【1】まいど おおきに!
【2】市民ライターどんどん(3)
花井 紀子さん(フリースクールフォロ代表)
「いろんな学び方、育ち方があってもいい」
【3】地球を見つめて〜なんちゃって(3)…「光が怖い12月」
【4】★ライターズ・バトル【第2ラウンド】★
《おれのコラムが面白い!》あなたの一票を!!
☆井上 「熊本人の大阪人考」
☆本河 「ビデオ講座で学んだこと」
☆安部「一人ひとりの個性を大切にしている施設」
【5】脱サラ議員奮闘記(3)……山根一男(可児市議会議員)
【6】関西弁だば、まんづ わがんね(2)…(秋田おばこ)
【7】市民ライターのキモ/その真実と技術(3)
「市民ライターはレイ・エキスパート」
【8】ライティング情報あれこれ
「『エイトック関西話し言葉』さん、いらっしゃ〜い!」
【9】お薦めメルマガ勝手に紹介
「ビジネス知識源」
【10】講座情報
【11】編集後記
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【1】 ■まいど おおきに■
購読してしてくれはって、まいど おおきに!
お陰さんで購読者がぐ〜んと伸びて、スタッフ一同めっちゃ張り切って、3号もてんこもりでお届けします。
今回の「市民ライターどんどん」は不登校の子どものお話です。誤解や思い込みがあるかも知れません。現場の声に耳を傾けてみましょう。
噂の★ライターズ・バトル★《俺のコラムが面白い!》は第2ラウンド。3人の市民ライターの闘いが繰り広げられます。
【誰でも参戦OKです。まずはアナタが書いてみましょう!】
次号は課題設定。「たまご」で書いてください。
イメージはアナタ次第。1000字程度で参戦を!
(締切15日必着!メールに貼り付け添付でお願いします)
みなさまの投稿をお待ちしています。
☆投稿先⇒ mm-writers@abelia.ocn.ne.jp
書く力を養い、書くことに慣れ、書くことで社会参加していきましょう。感想・投稿大歓迎。1000字程度まで。15日必着でメールに
貼り付け添付でお願いします。掲載する時には、若干編集をさせて頂くこともあります。お待ちしてま〜す。
★投稿先 E-mail: mm-writers@abelia.ocn.ne.jp ★
(近藤)
メルマガ「市民プロデューサー通信」の購読もよろしくお願いします。
⇒http://isweb25.infoseek.co.jp/business/capnews/index.html
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■ ☆彡
□【2】市民ライターどんどん(3)
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□ 花井 紀子さん(フリースクールフォロ代表)
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■「いろんな学び方、育ち方があってもいい」
―学校に行かなくちゃいけない?(不登校の子ども達)―■
私は、大阪市内でNPO法人フォロ(フリースクール)を親の人たちと共に開いています。会員は、小学3年生から18歳までの学校に行けない・行かない子ども達30人。カリキュラムは決まっていません。子ども自身がやりたい事や行きたい所を考え、自分達でやる。来たい時に来れる「居場所」ですね。
不登校になる子には、繊細とか自己表現が下手とか何か傾向があると考えがちですが、そんなことはありません。虐めなど理由がはっきりしている場合もありますが、いろんなことが重なっていて本人にも分からないのが普通です。親のせいにされることもありますが母と子の問題とは別のところにある場合が多いです。
拡大再生産を重視する社会の仕組みの中にあって、経済成長に合った人間に育てていこうとする学校のあり方が、その子に合わないとも考えられます。現在、不登校(年間30日以上欠席)の子は全国で13万人、高校中退の子が12万人もいます。我慢して通っている子もいれると、学校と距離を置きたがっている子はその数倍にのぼるといえます。それに対する国の姿勢は、「学校復帰が大事。早く手を打てば学校に戻れるようになる」と、欠席したら即家庭訪問などの対応で、相変わらず根本をみていません。
報道のあり方にも問題があります。「不登校は問題であって改善すべきもの。長引くとひきこもりになって、どんどん事態は悪くなる」と不安を煽る報道が多く、家にいることが問題という取り上げ方がされています。その子にとって必要だから学校に行かないで家にいるのに、それを責めて追い込んでしまいます。不登校は治すもの、克服するものだという大人の考え方が問題ですね。
ほとんどの不登校の子どもは、親の期待を裏切っているという負い目、申し訳ない気持ち、自己否定でいっぱいです。悪いことをしていると周りから思わされているのです。
周りの大人はどうでしょう。不登校の子どもが「学校へ行きたいけど行けない」と言えば、大人は期待しますから「行きたいのなら行かせてあげたい。行った方がいい。どうしたら行ける?」となります。でも、本当は「行きたくない」と言えないから、子どもはそう言ってるだけなんです。
先日、一週間学校を休んだというので、中2の女の子がフリースクールに来ました。大人は、学校に行かなくなった時から問題が始まったと思うでしょう。でもその子にとっては、頑張って学校へ通っていた6年前からずっと悩んで迷って、どうしても行けなくなった今はぎりぎりの状態なんです。心も体も消耗していますから、ゆっくり休んだ方がいい。周りの大人は、何とかしてやろうとすぐ子どもにいろいろ用意してしまうけれど、それはよくない。自分と向き合っていることが大切です。苦しむことをも尊重するしかない。
切り抜けて行くのは自分。周りの大人は悩める空間と時間を確保して、それを否定しないことです。
子どもの言っていることが過激でとんちんかんなように聞こえても、子どもの立場からみると大抵筋が通っています。大人は、まず一般常識を疑ってみて、必要なら一緒に考えていく。想像力を働かせて子どもの声に耳を傾ければ、どんな価値観の上にたって、どんな考え方をしているのかわかってくることもあります。感じる心が大切ですね。
不登校は、何とかしてあげなくちゃという対象じゃない。不安を取り除いたり解決してやったりもできない。その子のもっている命の力を信じるしかないです。『家にいる間に必死でいろいろ考えて、家にいるだけなんだけど、無駄じゃなかったっておもう(中学生)』子どもは自分で切り抜けていく。目に見える変化を大切にしがちだけれど、見えないし本人も気づかないけど、思索していることが凄く大切です。評価されなくても、自分の中で深まったり成長したりしているんだと思います。
学力・社会性・将来を心配する相談が多いですけれども、不登校の経験を大事なこととして整理していけば、やろうと思った時にはいろいろな道が開けます。学歴についても、今は生涯学習もふえているし、心配は不要だと思います。要は、学校に行かない経験をひけめにしない。子どものことばですけれど、『ただ休んでいるからうちにいるんじゃなくて、私は選んでそこにいたんだ』『自由っていうのは、自分に寄ることで、いつでも、自分の味方をしてあげる。それが自由なら、私は家にいて、何にもしないでいた間、ずっとそれを重ねていたんだなと思う』
学校に行かなくたって生きていける。もっと、いろんな学び方、育ち方があっていい。いろんな生き方があっていい。子ども達は世の中の常識の矛盾と向き合い、命に沿って生きて行くという本質と格闘しています。それが凄く大事だなと思って、ずっとフリースク
ールと関っていきたいと願っています。
(東京シューレに7年間勤務・大阪市内で2001年フォロ設立)
文責 近藤
★フォロへのお問合せ
⇒ http://www.foro.jp Mail:info@foro.jp
Tel: 06-6946-1507 Fax:06-6946-1577
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■【3】 地球を見つめて〜なんちゃって(3) ☆彡
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■光が怖い12月■
省資源・省エネルギーのために、「無駄な電気はこまめに消そう」「不要な電化製品は買わない、売らない」「待機電力はこんなに無駄」などとマスコミは盛んに報道していた。過剰冷房に悩む人たちを取材し、これこれの電気の無駄を減らせば、火力発電所ならいくつ、原子力発電所ならいくつが不要になるとの解説もしてくれた。あたかも国民が守るべき緊急課題のようにみえて、私は心に刻み込んだものだ。(なかなか実行できない!!)
我が家には約一名、善良なる国民がいて、私の前になりうしろになり、コンセントを抜き、電気を消し歩く。時には衝突もするけれど、省エネルギーから家庭不和に、なんてサマにならない。思いなおしては「敵」を憎まず、ひたすら精神的努力を続けている!
それなのに、12月になるといったいどうしたことか?
どんな小さな商店街もにぎやかにスピーカーを鳴らし、夜になればイルミネーションを輝かせる。玄関前にクリスマスツリーを飾ってあかるく灯してくれる家もある。 防犯上の理由からたびたびグレードアップされたのか、街灯だけでも十分に明るい。そこへまた街路樹の梢の先まで豆電球を連ね、光の樹などとはしゃぐ。あろうことか大阪市役所の正面から中之島公園のイルミネーションの派手なこと。私なんか財政難の中の電気代が心配だ。
樹の立場で考えてみよう。
ここ数年、強い夜間照明のせいで、葉を落とすこともままならず、真冬でも青々と光合成をしながら寒風に震える木々の多いこと。落葉樹の裸木がスックと青空に向かって春を待ついさぎよい姿と比べ、つい同情をしてしまう。
そんな思いで見つけた一冊がある。文化としての明と暗。光と陰。
『夜は暗くてはいけないか』乾 正雄 著 1998年 朝日選書が面白い。
(かざり)
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☆【4】 ライターズ・バトル【第2ラウンド】 ◇◆◇◆◇
★ 《おれのコラムが面白い!》
☆ 井上・本河・安部
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【2号の投票結果!】
☆1位 橘高 (座布団 14枚)・・・やったね!
2位 本河 (座布団 12枚)
3位 ひらた(座布団 9枚 バケツ1杯)
今回も3つのコラムが揃いました。面白い?3つ読んだら投票を
お願いしま〜す!凄い!と思ったら座布団3枚!ブーならバケツ。
★投票はこちらから(文末からもできます)
⇒ http://www2.ocn.ne.jp/~mmwriter/contents/page_vote.htm
■1■
《熊本人の大阪人考》
☆ 井上美樹子 ☆
私の生まれ育った熊本には、「肥後のいっちょ残し」という地域のことわざがある。これは、宴会など大勢で食事をしていると、必ずといっていいほど、お皿の上に「ひとつ」残る状態のことを表している。例えば20人がいて、饅頭は10個しかないのに、何故か1つだけ残った状態で放置されているといった具合である。これは、一説によると、「熊本人の他人を思いやる気遣いや食べ物にがつがつしていないところ」を表す現象ともいわれるが、要は、熊本では
遠慮を重んじる人が多いということだろう。それにしても、人々が、皿の上のたった1つの饅頭を気にしつつも、気にしないふりをしているというのは、実に滑稽な風景である。
私の大阪在住歴5年の間でこんな状況にはついぞお目にかかったことはない。大阪人には遠慮がないというわけではないが、遠慮を100%の美徳としがちな熊本人の考えとは、若干異なるようだ。遠慮の裏には、「ホントは○○したいけど……」といった本音を押し殺す一面があるが、大阪の場合、「本音を出す」「本音を出しても大丈夫」的な環境にあるように思われる。逆に言えば、大阪人が、「本音」を言葉にしたり、行動に移すことが上手であると言えるかもしれない。
同郷の友人には、「大阪人」を苦手とする人間もいて、その理由は、「自己主張が激しすぎる」とか「周囲の雰囲気を読まない」といったことらしい。私はあまり気にしないが、理解できなくもない。「遠慮しなれている」かつ「遠慮されなれている」熊本人にとって、「本音で話し、行動する」大阪人はなかなか受け入れにくいのだろう。
私は、むしろ大阪人の〈本音でトーク〉的な率直さが大好きで、問題なく楽しく暮らしている。こんな私は熊本人には「遠慮しない人」に映っているのかもしれない。そういえば、皿の上に残ったものを、最後に、「もったいないから食べます」といって平らげるのは、熊本でも、大阪でも、いつも私のような気がする。(井上)
■2■
《ビデオ講座で学んだこと》
☆ 本河知明 ☆
この夏、梅田(大阪市北区)にある「総合生涯学習センター」http://www.osakademanabu.com/主催のビデオ講座を受講した。30名弱の受講生が3つのグループに分かれ、それぞれ5回講座の時間内に撮影と編集をすべて行ない、5分程度の作品を制作した。取材対象は各グループごとに主催者側から与えられていたのだが、どのように撮影・編集するかでグループ内で議論が白熱したこともあった。
「メディア・リテラシー」。このMMの読者なら、きっとこの言葉をご存知だと思うが、実際にビデオ制作の経験をしてみて、改めて学ぶことが多かった。
まず、撮影に関しては、ズーム(対象をアップにして撮影する)とワイド(その逆)のタイミングを計るのが意外に難しかった。たとえばインタビューの撮影では、対象者がこれから話すことを予想してズームかワイドかを判断する。その場の雰囲気に神経を集中させておく必要がある。もちろん、カメラを固定したままでもいいのだが、それでは芸がないし、画として面白くないと思う。手の動きだったり、目の力の強さだったり、そういった細かいシグナルを逃さず画面に捉えるのは、かなり難しいと思った。
編集に関しては、撮影以上に学ぶことが多かった。1時間近くあった撮影テープを5分程度の作品にするのは、きっと皆さんが想像している以上に難しい。撮影テープの大半を諦めなければいけないわけだし、また、どういう構成にするかによっても、作品の内容がガラッと変わってしまうわけだ。私のグループだけでなく、他のグループでも意見が分かれることがあったという。こういうことを日常的に行なっているテレビ関係の仕事をしている方に、正直な気持
ち、頭が下がる思いだ。しかし、それと同時に、編集の仕方によって、いくらでも「意図」を変更することができるという怖さも、少し感じた。
今回の講座で一番面白かったのは、各作品の完成後、すべての受講生が一堂に集まって試写をし、意見交換をする場があったことだろう。「なぜこのように編集したのか?」「自分だったらこういう編集をしたい」みたいな質問や考えは、実際に自分がビデオ制作の経験をしてみたからこそ生まれた、という面があったと思う。しかし、たとえビデオ制作経験がなくても、作品について制作者と意見交換する機会を持つというのは、とても重要なことだと思う。インターネットやデジタル放送によって、マスメディアでも双方向コミュニケーションが重要になってきているが、直に制作者と話してみるのもオススメだ。
今回受講した講座の共催でもある「ビデオ工房AKAME」http://www2.osk.3web.ne.jp/~akamev/というグループでは、今年の初めから「カフェ放送てれれ」という企画を行なっている。学生や市民活動グループが自主制作した作品をカフェやバーなどで上映し、それを見た参加者どうしが意見交換しあうという企画だ。ちょっとした雑多感のあるカフェやバーという場で見る作品は、テレビや映画館などで見るのとは一味違う気がする。皆さんも一度「カフェ放送てれれ」に足を運んでみてはどうですか?
(本河)
■3■
《一人ひとりの個性を大切にしている施設》
☆ 安部聡子 ☆
今年の春から神戸にある「地域支援センターあらたの家」という知的障害者支援センターに月1回のペースでボランティアに行っている。
この施設では、支援費制度で利用できるサービス(ショートステイ事業・ホームヘルプ事業・デイサービス)や、それ以外の独自のサービス(送迎サービス・在宅支援サービス)を行っている。
利用者さんは、部屋でテレビやビデオを見たり、雑誌を見たり、オセロなどのゲームをしたり、おしゃべりなどをして、各々のやりたいことを自由にしている。つまり個人の判断が尊重されている。決まったプログラムや作業などはない。
その中で私の役目は、利用者さんと一緒になって遊んだり、ご飯を食べたり。部屋で安全に安心して過ごせるように、温かく見守ることだ。部屋には、職員さんも一緒にいるので、困った時は助けてもらえるので心強い。
初めてここに来た時に驚いた。
彼らのうちある者は自分の体をたたく。水を口に含んではコップに戻して、また含んで……ということを繰り返す。水道を出しっぱなしにして、水遊びをする。ドアを開けたり、閉めたりする。電気をつけたり、消したりしたりする。ところがだれも「やめなさい」などと言わない。言うと興奮することがあり、基本的には危険行為でない限り行動を規制しないそうだ。
ボランティアの私は、利用者さんたちとどこまで関わっていけるのか。私に何ができるのか。どこまでしていいのか。職員さんは、私の行動をどう思っているか。どういう振る舞いをすればいいのか。考えれば考えるほど、わからなくて、心の中でう〜ん…? とうなることもある。
ただ、いつも、この場所にまたいたいなと思う。なぜだろう?
利用者さんはご飯やお菓子を食べた後、しあわせそうな顔をする。また、職員さんが言ってくれる感謝の「ありがとう」がある。この二つのせいで私もしあわせな気分になる。そのせいかもしれない。
(安部)
★投票はこちらから(文頭からもできます)⇒
http://www2.ocn.ne.jp/~mmwriter/contents/page_vote.htm
★次号は課題「たまご」です。誰でも参戦OK!書くのはアナタです。
投稿はこちら⇒
mm-writers@abelia.ocn.ne.jp(1000字程度 締切1月15日)
原稿はメールに貼りつけてください。(近藤)
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□【5】 脱サラ議員奮闘記 ◇◆◇◆◇
■ 山根 一男(可児市議会議員)
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≪決意編2≫
市議の年収700万。政令指定都市なら軽く1000万は超える。誰に命令されるでもなく、1年12ヶ月のうち10ヶ月はフリーに動くことが出来る。私のようにボランティアが高じて限度がなくなり、社会を変えてゆくことが自分の使命だと思い込んでしまった人間にとって、これぞ天職といえる。
ただ、私も最初から市議になろうとしたわけではない。会社を早期退職するときに、可児市で公設民営型のNPOセンターをつくる話があった。その設立準備委員長をしていた私は、うまくいけばその事務局長になるつもりでいた。ただ、その後すったもんだがあり、希望は叶えられなかった。
実は選挙には2回出た。2002年の10月の市議の補欠選挙と、電子投票トラブルで有名になった2003年7月の市議本選だ。2002年の7月までは10月に補欠選挙があることさえ知らなかった。ただ、失業給付とNPO関係の仕事で細々と生活している身の上で、窮極の選択肢として市会議員があることは絶えず頭の片すみにあった。
俗に選挙には地盤、かばん、看板がいると言われる。私は転勤で5年前に可児に越して来た身なので、親戚もいなければ同級生もおらず、自治会など地縁組織との関係もほとんどない状況であった。ようやく1年ほど前から可児市のNPOに関心を寄せる人たちとつながりが出来つつあった程度だった。
常識的に考えて、私のようなヨソ者が選挙に出て通る確率はほとんどない。当然、つれあいは大反対する。ほとんど離婚話にまで発展しかねない雰囲気だった。そんな状況の中で、すでに活躍していた市民派女性議員から、10月に市議の補欠選挙があるから、知名度をあげる上でも出た方がいいと勧められた。2002年の7月のことだった。補選まであと3ヶ月、議席は、たったひとつである。
…つづく
(山根)
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□ ☆彡
■【6】関西弁だば、まんづ わがんね(秋田おばこ編)
□ 第3章 人称代名詞 《子》は大人である
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第3章 人称代名詞 「子は大人である」
「この子の言うてること、ホンマわからんわ」
「この子って、だれのこと?」
「自分のことやんか」
「自分はあなた、ね。あなたはわたし、か。それじゃ、私のどこが
『子ども』なの?」
「だれが『子ども』言うたん? ややこしなー、この子は」
関西の人は、大人を目の前にして平気で『子』と言う。
最初は、バカにされているのかと思って身構えたが、そうでもなかった。
「うちの課の女の子にやらせます」
といっても、言われた女性は、若くもなかったり……。
だから、年齢は関係がないようで、言っている本人が、言われる人
よりやや優位に立っているということを誇示したい場合に使うよう
である。
しかも女性を指すとは限らず、男性にも使う。
悟り:その3 あの子、この子と言われても、かわいがられている
のではない。バカにされているのでもないから、
ムキにならなくてもいい。
(秋田おばこ)
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■【7】市民ライターのキモ/その真実と技術(3)◇◆◇◆◇
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■市民ライターはレイ・エキスパート■
●市民ライターという言葉は、最初そんなに大袈裟な意味を込めていたわけではない。語呂がいいし、他のライター講座とは違う、ということを言いたかったので、ライターの前に「市民」をつけた。もちろん、市民プロデューサー(「市民プロデューサー養成講座」)という言葉がすでにあったから、それに倣ったということもある。
●しかし、過去の講座の受講生に訊いてみると、市民ライターという言葉に惹かれたという人が結構いる。命名者としては嬉しいのだが、そうなると、「市民ライターとは何ぞや?」ということを考えたくなるし、受講生からも何人かからそういう質問があった。
●「市民ライター」という言葉を聞いて、どんなイメージが浮かぶだろう。素人ライター、ボランティア・ライター、市民活動関係のライター、タウン誌などのライターなどなど。たしかに「市民」という言葉にはある種の素人性があるように思う。つまり、専門家ではない人、門外漢というやつだ。
●ぼくはこの"素人性""門外漢性"というのが結構重要だと思っている。専門家やプロと称する連中は、ともすれば素人を馬鹿にするが、専門家やプロのクライアント(顧客)は大部分が素人である。法律の専門家である弁護士のクライアントはほとんどの場合、法律の素人である一般市民だし、政治家のクライアントは有権者としての市民だ。もちろんライター(記者、作家)のクライアントは読者という素人であり、一般市民なのである。
●今という時代は、専門家(エキスパート)と同程度の知識や情報を有するlay(レイ=素人)、すなわちレイ・エキスパート(lay-expert)の存在が重要になってきていると思う。あまりにも専門分化している社会の諸分野に、レイ・エキスパートが入っていくことによって公開性・信頼性が高まったり、専門家の専横が緩和されるという効果があるからだ。
●例えば、原子力発電装置の不具合について東京電力がダンマリを決め込んでいた事件があったが、あれなどはレイ・エキスパートが何らかの形でチェック体制に参加していたら…と思った。というのは、作家の高村薫さんに取材した時、原子力発電所が侵入される『神の火』という作品について「あんな技術的に高度なことはどうして勉強するのですか?」と訊いたら、「原子力発電の技術なんて、何十年も本質的なところは変わっていないから、市販の技術書を読めば私のような素人でも充分理解できるんですよ」という意味のことを言われ、大変感心したことがあった。
●もちろん、高村さんと同じようなことが誰にでもできるとは思わないが、ライターというのは多少なりとも、取材によって、自分の全く知らないことを理解しようと努める存在だ。例えば、警察を取材してレポートを書く場合、取材期間や発表媒体の質などの問題はあっても、かなり警察について知ることになる。完全なエキスパートにはなれなくても、警察という組織が持つ問題点ぐらいはすぐに指摘できるようになる。このことが重要なのだ。
●何かについて書くことは、その何かについてかなり詳しく勉強し、情報を得、分析することだから、市民ライターは必然的にレイ・エキスパート性を獲得するにいたる。本来、ジャーナリスト(ライター)の大きな役割の一つは権力の監視だと言われている。市民ライターもまた、発表する媒体の大小の違いはあれ、一種のジャーナリストなのだから、そのレイ・エキスパート性を発揮して、主流や権力を"批判"することも重要だし、創造的な"提言"をすることも大切だろう。
(吐山)
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■【8】 ライティング情報あれこれ(3) ★彡
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■『エイトック関西話し言葉』さん、いらっしゃ〜い!■
関西弁の入力ができるらしい、というエイトックソフト(ATOK16)を入手した。うっかり関西弁を入力してしまい、「一体どこの言葉なんだ!?」という変換をされてしまうイライラが解消される期待に胸を膨らませる。
ウィンドウズXPにインストールする。IMPパッドがエイトック・パッドに変わる。変換モードは一般・話し言葉・話し言葉関西・話し言葉北海道東北・話し言葉九州・文語の6パターン。さっそく話し言
葉関西を試そうとしてふと気づく。関西人の話す言葉というのは混ざっている。出身地によってかなり違う上、他の人に接して影響を受けるからだ。そのザックリしたものを試す方法って…?と迷いつつ始める。
関西弁の中では最も語尾変化が独特な神戸弁を試してみよう。
◆あの人知っている?これ持っている?
<神戸弁>あの人執刀?(知っとう)これもっと宇?(持っとう)
神戸弁は無理なようだ。では、京都弁、船場言葉、河内弁で。
◆あなたは意地悪な性格だから駄目なのです。
<京都弁>あんた、イケズやからあかしまへん。
◆皆さん礼儀正しくしていましたね。
<船場言葉>みんな行儀がよろしゅう割りましたな。(よろしゅうわりましたな)
◆あなたは性急な性格なので、こちらはまったく踏んだり蹴ったりです。
<河内弁>おまえはイラチやから、こっちはほんまにいかれこれやがな。(ほんまにイカレコレやがな)
こちらはかなり優秀。IMPで京都弁を試してみると、
「あんた、いけずや殻赤島変」となってしまう。
これらの混合物である関西弁として、落語を試してみよう。
◆ごめんください、いらっしゃいますか?どうぞ入ってください。
<落語>御免、居てる会(居てるかい)?まあこっちお入り。
落語の変換、もの凄く手応えあり。ATOKさん、変換モードのネタ元に使いましたか?
ちなみにATOKは「全国方言WEBほべりぐ」というHPで現在も日本各地の言葉をリサーチしているので、関西話し言葉もこれからもっと進化していくかも。
最後に余談なのだが、ATOKをインストールした後、ワードを立ち上げるたびに「IMPはワードを使用するのに最適なシステムですが、入れ替えますか?」という画面が出た。なんだか別れた彼氏に「やっぱりお前には俺が合ってると思うねん。なぁ、もう一回やり直せへんか?」と口説かれているようで一瞬その気になりかけた。
みな様もそのあたり、どうぞお気をつけください。 (大池)
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■【9】 お薦めメルマガ!勝手に紹介 ◇◆◇◆◇
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■メルマガタイトル:「ビジネス知識源」■
まず最初に、「友人、知人、同僚、部下、上司、取引先への転送は自由です。」と書かれているのが嬉しい。このMMのキャッチフレーズは、<あなたと、チームの、知識とスキルのブラッシュアップを>というもの。個人(吉田繁治さんという大阪の経営コンサルタント)が発行しているもので、配信数が3万部を超えるというオバケ・メルマガ。おそらくその情報量と内容の濃さで右に出るものがないというほどのお薦めメルマガである。
内容的にはもちろんタイトル通りビジネスネタが多いのだが、企業や経済、お金に関することは、市民ライターとして現代の政治や経済の情勢分析をしたり、権力を批判したりする際には不可欠の知識である。このメルマガを読んでいると、テレビや新聞で今さわがれている論旨とは異なる発想や情報を得ることができてとても刺激的。例えば、12月2日配信の第175号は、「緊急テーマ:米軍の撤退が起これば」と題されている。今、日本のマスコミのイラク情勢についての論調は、自衛隊が行くべきか、行かざるべきか、という二つに分かれている。
「いくべき派」の主張は、外務省の官僚がテロで殺されたからといってイラクへの派遣を止めてしまったら、日本はアメリカと全世界からの信用を失う。だから、「行かない」という選択はあり得ないというもの。また、「行かざるべき」派の論点は、もともとアメリカの介入自体が大義名分のないものだったのだし、こちらがいくら人道支援だと言っても、イラクの人たちにとっては、日本の軍隊が米英など支援のために派遣されて来たとしか思えないので、結果として何人もの自衛官が死ぬことになるかもしれないし、アラブ全体
を敵に回すことになるから止めたほうがよいというもの。
しかし、ビジネス知識源はもっとはるか先のことを見ている。英米は遅かれ早かれ撤退せざるを得ないだろうし、イラクの人たちも当然自立(自律)せざるを得ない。米軍が撤退して原油の高騰が起こり第三次オイルショックがあっても、それは日本にとって恐れるべき事態ではないし、米国と世界のためにも、恐れる必要はないと論じる。
つまり、「原油価格高騰によって起こる省エネルギーは、地球環境の悪化を守るために、いずれ必要なことだからです」と。そして続いて、「中国・インド・東欧・ロシアの経済成長で、世界はエネルギーの多消費に向かうことが確定しています。原油が2倍に値上がりすれば、日本を含む世界は、省エネエネルギー技術を急速に開発し発達させます」と書く。そして、「今は原油が安いため、採算に乗らない多くのエネルギープロジェクトが一挙に脚光をあびます」と明るい側面に光を当てる。また、「原油輸出国が、高いマーケットプライスを求めれば求めるほど、代替エネルギー開発と、省エネ技術が進歩します」。原油価格は、「一時的には3倍に上がっても、落ち着くところは2倍以下になるでしょう。最終的には1.5倍くらいで落ち着くと思っています。資源の安さに安住する経済は発展しない。高さに挑戦するから、技術になります。豊富な天然資源は、むしろその国の経済を停滞させるということを逆証明したのが、戦後の日本経済です」
上記のようなことを言ったり書いたりしているマスコミの論調をあなたは見たことがありますか?
●読者数:32,315名
●著者:Systems Research Ltd. Chief Consultant 吉田繁治
●毎週の配信の登録、または解除、バックナンバーを読むには、⇒
http://www.cool-knowledge.com
●著者へのひとことメール⇒ yoshida@cool-knowledge.com
●配信形式 :テキスト
●発行周期 :週一回
(吐山)
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□【10】講座情報
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■プロから学ぼう パソコン講座
対象: 不登校・ひきこもり・高校中退の青少年(中学生など)
日時: 2004年1月17日〜2月7日の毎土曜日4回 10時〜12時
2月21日(土曜日)14時〜16時 (全5回)
場所: ECC高等学院 大阪梅田校(21日は大阪産業創造館)
参加費:無料
内容:「情報技術やパソコンを使った仕事」を知るために、プロ
から話を聞いたり指導を受けたりします。
印刷・編集、ホームページやCG作成、コンピューター
関連の仕事についてなど。
詳細は⇒hittp://www.soj.jp
スクールズオンライン・ジャパン
E-mail: info@soj.jp (今村)
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★【11】 編集後記 ★☆★
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いよいよ自衛隊がイラクに派遣される時期が近づいてきた。いくら「復興支援」を強調してもアメリカの武力統治を支援する派兵に違いはない。先の選挙で自公に投票した人も、投票しなかった人も、戦後生まれの私たちすべてが初めて責任を負うことになる他国での武力行使。やはり反対の声をあげ続けなくては、この流れは変えられない。私たちの国家の兵士たちがイラクで誰も殺されないことを、そして誰も殺さないことを、祈りたい。(ワンコ)
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このメルマガは、市民ライターの情報発信の場として、「市民ライ
ター養成講座」(大阪ボランティア協会主催)の修了生が、講師・
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