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★☆★ 書く力、書く参加!
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★ 市民ライター通信
☆ 2003.11.20 第2号★☆★
________http://www2.ocn.ne.jp/~mmwriter/ ____
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■あなたも市民ライターに!■
市民が社会に向けて情報を発信するには、書くことが不可欠です。
多くの市民活動はそこから始まっています。《書く力》を養い、《書くことで社会参加する》市民ライターになりませんか。
============== 市民ライターのイメージ ==================
* 書くことによる社会的な発信が大切だと考えている。
* 心情吐露だけに終わらず“レポート性”のある文章がかける。
* ペンが剣よりも強い世界にしたいと思っている。
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/////////////////■□■ も く じ ■□■////////////////
【1】まいど おおきに!
【2】市民ライターどんどん(2)
早瀬昇さん(大阪ボランティア協会事務局長)
「市民が書くことの意味…論理を詰める」
【3】地球を見つめて〜なんちゃって(2)…「落ち葉はゴミか?」
【4】★ライターズ・バトル【第1ラウンド】★
《おれのコラムが面白い!》あなたの一票を!!
☆橘高 「スタッフから会社員に転身…」
☆ひらた「地方財政健全化?」
☆本河 「『トリビアの泉』と選挙!?」
【5】脱サラ議員奮闘記(2)……山根一男(可児市議会議員)
【6】関西弁だば、まんづ わがんね(1)…(秋田おばこ)
【7】参加レポート「行って来ました『お話の語り手講座』」
【8】市民ライターのキモ/その真実と技術(2)
発端は大阪ボランティア協会「市民ライター養成講座」
【9】ライティング情報あれこれ
秀逸なエディタソフト「紙2001」
【10】お薦めメルマガ勝手に紹介
「ヒトの心をつらぬく文章テクニック」
【11】講演会情報
【12】編集後記
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【1】 ■まいど おおきに■
購読申込みをしてくださったみなさま、まいど、おおきに。
できたてほやほや第2号。 新しいもの好きのスタッフが、1号に遊び心をちょいと加えてお届けします。
このメルマガは、広く社会に目を向ける「市民ライター」の交流、情報発信の広場
…人が集い、話がはずみ、コミュニケーションが…
あっ!噂の★ライターズ・バトル★《俺のコラムが面白い!》だ!
凄い!熾烈な闘いが繰り広げられています。おっと、たくさん座布団をゲットするのは一体誰なんだ!?
うかうかしちゃあいられません。好奇心旺盛、野次馬根性溢れるあなた!広場へどうぞ。あなたも発信しませんか?
書く力を養い、書くことに慣れ、書くことで社会参加していきましょう。 感想・投稿大歓迎。総てとは言えませんが、できる限り掲載します。掲載する時には、原稿の編集をさせて下さいね。
どうぞよろしく、お願いしま〜す。 (Kondo)
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■【2】市民ライターどんどん(2)
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■ 早瀬 昇さん(大阪ボランティア協会事務局長)
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■市民が書くことの意味…論理を詰める■
僕が、ボランティアや書く活動に関わるようになったのは、大学入学と同時に参加した「交通遺児を励ます会」がきっかけでした。交通遺児家庭の現状を大阪府や厚生省に働きかけるという社会運動に関わったのですが、そこでの作業の中心は、書くことだったんです。
ボランティアや社会活動は、人がまだ気づいていないことに気づいて始める活動です。多勢に無勢だから、ただ大声で訴えるだけでは世の中は動かない。 だから「理屈=論理」が大切になります。話す時には、勢いやその場の雰囲気があるでしょう。論理が弱くてもごまかせる。でも、書くときには、起承転結を考え、整理して書かねばならない。だから僕は書くことでこそ、論理は詰められると思っています。
それに、ボランティア活動って役所や企業に比べたらパワーがない。だから、単にお手伝いするだけじゃなくて制度改革に努力するという展開がなかったら駄目なんです。自分たちで抱えきれないなら、社会を変えていこうと動かなくちゃいけない。
その時に「書くこと」が必要になってくるわけです。言葉なしに始まった活動はないと思います。しかも、話すのは、その時だけですが、文字で書けば、時代や場所、エリアを越えて、多くの人に伝えることができます。
では、主張の明確な文章を書くには、どうしたらいいのでしょう。僕は、タイトルから考えて、演繹的に書き進めることが良いと思います。うにゃうにゃと、現実をつれづれに書き、最後にタイトルを考えるような原稿は、全然訳の分からないものになります。
タイトルを考えた後は、起承転結を構成します。表題が決まっているということは、結論が決まっているということです。<起>は書こうとするテーマに何の関心も持っていない人に、「読んで読んで」と迫る"掴み"の部分。 <承>は議論の前提となる現状であり問題提起ですね。そして<転>の切れ味がいいと論理に奥行きができる。そして<承>の現実から<転>で踏み出し、両者を統合できる新鮮な論理や視点、主張が<結>で書けると、文章がぐっと引き締まるんです。
僕の場合、表題が決まると急に書き出せますが、これを探すまでずっと頭の中で悶々と様々な現実や様々な論理、視点を行ったり来たりという「帰納」的作業が続くことが多いです。 そして表題という言いたいことが見出せそうになったら、その結論に向けて書き進む。ところが、書いてみると論理の甘さや視野の狭さに気づく。そこで書きながら考える。つまり、書くことは論理的に考える不可欠の条件なのです。
その際に、社会的なメッセージを書こうとするときに気をつけないといけないのが用語の使い方。すぐに社会化、都市化、近代化といった「?化」を使おうとしてしまいます。これは麻薬みたいな言葉で、解ったような気になる。できるだけ避けたほうがいい。最後に、切り捨てて削っていけば、いい文章になります。
過剰なのかもしれませんが、僕は、言葉の力を信じています。伝えたいことがある時、書くことで何とか発信したいと思う。それに反響があったりするとますます燃えて、「豚もおだてりゃ木に登る」ですよ。やっぱり残るし全然知らない人が読んでくれたりもする。個々の市民活動は本当に小さいですが、書くことで広がりをもてる。
市民が書く意味が、そこにあります。だから、僕は書き続けているんだと思います。
(1955年大阪生まれ 水瓶座 B型 阪神タイガース、
ビートルズファン 多くのNPO関係理事など多方面で活躍
NHKコメンティター 著書多数)
(インタビュア…ちょん 文責… 近藤)
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■【3】 地球を見つめて〜なんちゃって(2) ☆彡
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■落ち葉はゴミか?■
我が家の南側が最近明るくなり出しました。というのも、日差しをさえぎるほど繁っていた公園のケヤキの葉が、黄色に変わってきたためです。しかも、そろそろ葉が散り始めているせいもあるのです。夜中にカサコソと落ち葉が『散る音を聴く』なんて、目で見るよりも風情がありますよ。
公園で毎朝ボランティアで落ち葉掃除をしているおじさんが、張り切る季節です。「暑うなし、寒うなし、ええ季節や」と言いながら、いくつもいくつもゴミ袋を積み重ねていきます。この公園は本当にきれいなんです。いつもゴミひとつ落ちてなくって。
私が仕事に行っている施設では、みんなで公園掃除をしますが、集めた落ち葉を持ち帰って腐葉土を作っています。ときどき水をかけたり上下を切り換えたりするせいで、ミミズがいっぱいいる、フワフワした土ができます。生ゴミで作った堆肥と一緒に花壇に入れると、いい花が咲きます。夏にはヘチマやゴーヤがたくさんなりました。ここでは落ち葉は大切な資源になっています。
近所に大企業の工場があります。『アメリカふう』という紅葉の美しい樹木が並んでいるのですが、毎年10月の末頃になると、この会社では枝を惜しげもなくバッサリと切り落としてしまいます。落ち葉どころか、みごとな紅葉どころか、裸同然の並木になるのです。毎日要るであろう落ち葉掃除の人件費を、ただ一度の枝打ちで済ますこの合理化!には、驚くばかりです。
ここでは落ち葉はゴミなんですね。
(かざり)
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☆【4】 ライターズ・バトル【第1ラウンド】 ◇◆◇◆◇
★ 《おれのコラムが面白い!》
☆ 橘高・ひらた・本河
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♪そのコラムが面白いと思ったら座布団を……ブー、ならバケツ。
投票は簡単です。下のマークをクリックしてくださいね♪
★1★
【NPOスタッフから会社員に転身 市民活動へ一歩前進???】
☆橘高 由美☆
短大生のころ副教科の授業でNGOの存在を知った私は、国際協力について興味を持ち、将来はNGOのスタッフになりたいと思うようになった。「NPOへの就職は、希望者が多く狭き門」という新聞記事を見たときは、本当に焦ったものだ。しかし神戸のNPOが求人を出しているのを知り、ダメモトで面接を受けたところ、なんと運良く採用が決定。晴れてNPOのスタッフなった。
それから3年半が過ぎた今、私は一般企業に勤めている。
NPOが嫌になった、訳ではない。むしろ自分のやりたいことを具体的にイメージするようになっていた。それはNPO・NGOの活動や取り組んでいる問題について、もっと多くの人に知ってもらえるような仕事を手掛けられるようになることだ。そこでチラシ作成などを行うNPOへ籍を移し、印刷の基礎を学ばせてもらった後、さらなるスキルアップを目指すべく、出版会社へ就職することになった。
ところが実際に出版社で働き出すようになると、仕事量は多く、入社したてのため仕事を覚えるのに必死の毎日。とても市民活動に目を向けている余裕は無い。NPOに関する情報量も減り、すっかり市民活動との距離を感じるようになってしまった。
市民活動に関わるには、現場のスタッフでないと無理なのだろうか。しかしそれではNPOで働いている人よりも企業に勤めている人の方が多いこの世の中では、市民活動の幅は非常に狭いものになってしまう。逆に言うと市民活動に関わる企業の人が増えれば、市民活動はもっと広がってくるはずだ。会社員として市民活動に関わることは、市民活動を盛り上げるのにとても大切なのではないだろうか。
NPOのスタッフとは違う立場になっても、市民活動に意識を持ち続けることができれば、その意識は本物と言えるはず。ぜひそうであるように、目の前の仕事に謀殺されることなく今後も市民活動に関わっていきたい。 (橘高)
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★2★
【 地方財政健全化? 】
☆ ひらた ☆
私の住んでいる大阪府交野市の最近の広報に「財政健全化検討委員会 中間報告書」というのが掲載されました。市の都市開発公社が市全体の予算の2年分に達するほどの保有地残高を抱え、大阪府下ではトップグループを走る財政再建団体転落候補の自治体です。
報告書の始めの方に出てくる「基本的な考え方」を要約すると、「従来の行政のあり方を維持することが困難になってきており、個人や家族の自助努力、『個人・ボランティア・NPO法人等との連携・協働』を計り、簡素な効率的な組織(小さな政府)の実現でサービス水準の維持・向上を計る」となっています。(興味がある方は市のホームページhttp://www.city.katano.osaka.jp/に全文が掲載されていますのでご覧ください。)
そう、のっけから市民セクターの大々的な起用の宣言です。
でも何か変? よく練られた文章だなあ、どっかで読んだような気がするけど、とか思いながら読み進めると、主要なテーマは「あらゆる独自サービスのゼロからの見直し」。市民一人当たりの96万円なりの借金と金額不明の開発公社の含み損(保有残高の50%として130億円、一人当たり35万円)とを抱えるに至った原因の分析はどこにもありません。 唯一それに関係していそうな部分は「主にハード面のサービス水準は、近隣市等と比較しても一定の水準に達している」という自画自賛のみ。
お金がなくなったから、みんな協力してね! 市民主導は社会の流れ! この町を作るのは市民一人一人の責任なんだからね!
そんなこと言われても困るよなあ。それでも協力するのが「正しい」ボランティア市民でしょうか。
(ひらた)
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★3★
【「トリビアの泉」と選挙!?】
☆本河 知明☆
「トリビアの泉」というフジテレビ系列のバラエティ番組がある。視聴者から投稿されたトリビア(人生にまるで必要のない無駄な知識)に対して、5名の品評会メンバーがどのくらい「へぇ」と共感したかを、「へぇボタン」を押してカウントして評価。5名×20「へぇ」=100「へぇ」満点で獲得「へぇ」を競う。
最近この「へぇボタン」が発売された。同局の朝の番組を見ていたら、これを使って会社の企画会議をしているVTRがあった。会議で出されるアイデアに対して、メンバーが「へぇボタン」を押して合計点をカウントするというわけだ。
ところで、会議において議論を尽くしても合意が得られない場合、「投票」を行うことが多い。しかし「投票」と一口で言っても、さまざまな投票方法が考えられる。
たとえば総選挙みたいに、いずれかの選択肢に一票を入れる方法。または、複数票(固定数)を入れる方法。この場合、同じ選択肢にまとめて票を入れる(たとえば3票の持ち票があって、選択肢Aに2票、Bに1票入れる)ことを認める方法と、そうでない方法とが考えられる。また、同じ複数票でも、各自が選びたい選択肢すべてに票を入れられるという方法もある(最高裁の国民審査も、優劣や順位を決めるわけではないが、同様と考えてよいだろう)。もちろん、上で述べた「トリビアの泉」みたいな方法もありえるし、他に
もいろいろ考えられる。
先日の総選挙の際、小選挙区の是非を問う発言はあっても、投票方法の是非を問う発言を私は聞かなかった。上で述べたように、投票方法はいくらでも考えられ、その優劣を決めることはできない。しかし実は、投票方法によって投票結果が異なるという事態が起こりうる(ここでは深く説明しない)。「社会としてどのような意思決定を行いたいか」によって、それに相応しい投票方法は異なるのだ。
現在の選挙の投票方法は、はたして相応しい意思決定方法なのだろうか? (本河)
■コラム3への投票はこちらから
http://www2.ocn.ne.jp/~mmwriter/contents/page_vote3.htm
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□【5】 脱サラ議員奮闘記 ◇◆◇◆◇
■ 山根 一男(可児市議会議員)
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≪決意編1≫
年収700万円、月々2万円の活動経費がつく、拘束されるのは年のうち通算約2ヶ月。あとの10ヶ月は自由にデザインできる。上司や命令する人はおらず、ただ市民に対して忠誠を誓う。
これが脱サラし、その後1年半の失業生活の末、手にした市会議員という職業の条件である。今どきこれほど自由度が高く、それ相当の収入があり、査定もないのは議員か大学教授くらいではないだろか?(大学教授はそんなに甘くないかも…)
ただ議員は4年に1度は失業する。 高校・中学・小学校と三人の子育て真っ最中で、住宅ローンも抱えた中高年世代としては、なかなかチャレンジできない職業だ。
『あなたが動く 社会が変わる』という大阪ボランティア協会のキャチフレーズに染まっていた私にとって、ある頃からボランティアやNPO活動は、片手間でできることではなくなっていた。98年に会社の左遷人事で大阪を離れ、岐阜県の可児市に転勤になってからもその思いは変わらなかった。それどころか自分は岐阜県という超保守的な土地に、大阪という市民活動の最先端をいくまちから送りこまれた戦士だ、と思い込むようになっていった。
サラリーマンとしての自分はいくらでも代わりがいるが、市民活動家として社会を変えていくことを目指せる自分には代わりはいない……ボランティアに大切なのは、思い込みと思い上がりの精神らしい。私は、まさにその典型であった。
会社の仕事のほうは、不景気で給料も年俸制となり毎年確実に減っていった。22年間サラリーマンを続けてきたが、年々職場環境は厳しくなる一方で昇格からも見放され、ただただ我慢しながら定年まで勤めるしかない状況だった。
2001年の暮れ、会社のリストラの一環で早期優遇退職の話があった。相当悩んだ末、条件がよかったことと活力にあふれ気力・体力ともに充実している今を逃したら一生後悔するぞという思いが、勝った。自分を崖っぷちに追い込むことで、自分の人生を新たに切り拓くことを決意した。44歳の時だった。 …つづく
(山根)
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■【6】関西弁だば、まんづ わがんね(秋田おばこ編)
□ 第1章 人称代名詞 1人称と2人称の《自分》
■ 第2章 人称代名詞 《ワレ》は2人称もある
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第1章 人称代名詞 「1人称と2人称の《自分》」
「《自分》どっち?」
職場の同僚がケーキの箱を見せながら言う。
秋田から出てきて日の浅い私は返事に困った。《自分》といえば、1人称 "I"だ。それではなぜ《自分》のことを、他人の私に聞くの? 返事に困った私に向かって彼女は言い直してくれた。
「《自分》はどっちがいい?」
「《自分》って、あなた? それともわたし?」たずねてしまう私。
「《自分》ってあんたのことやんか。なんでうちが《自分》のこと、あんたに聞くねんな。うちはわたし、や。 わたしのことはうちが《自分》で決めるし」
あれから何年もたった。
●悟り:その1 大阪弁が???の人を煙に巻くには、まず1人称から始めよう!
第2章 人称代名詞 「《ワレ》は2人称もある」
「《ワレ》、あの映画見たんか?」元気なニイチャンたちが電車の中で話している。本を読むフリをして、聞き耳を立てる私。
『我思う、故に我あり』の《ワレ》は、明らかに1人称の"わたし"で、【わ】を強く言う。だが、このニイチャンたちは【れ】が強い。
職場でさっそく同僚に「《ワレ》、きつねうどん?」と聞いて、大目玉を頂戴してしまった。しかも「エエシの子は、そんな言わんの。それも男ことばやで」だって。
広辞苑には「1人称では自分自身を指し」、「中世以後の用法」と断ってから「2人称は相手をいやしめて言う場合が多い」とある。それなら気をつけないと。でもその彼女いわく「大阪弁の中の方言やな。さげすむときと仲間うちの親しみと、使い分けてると思うわ」
ああ、ヤヤコシ。
●悟り:その2 《ワレ》はオマエであり、わたしである。
ただし、要注意語。
(秋田おばこ)
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■【7】 参加体験レポート
□ 行って来ました『お話の語り手講座』 ★彡
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「〜あなたもお話の語り手になりませんか〜」
10月25日(土)の修了発表会で「第25期 お話の語り手講座」10回が終わった。大々的な募集をしなくても毎年参加者が集まってくる不思議な講座だ。今回、私は受講生になった。その体験談を語りたい。
この講座は、かつて他の語りの講座を受講した人、すでに図書館などでボランティア活動をしている人、初心者など、様々な人が集まる。しかし、みんなそれぞれ講座終了後の夢や希望を抱いて講座に臨んでいることが、一人ずつ前に立って、自己紹介をした言葉の中にぎっしりと込められていた。
私も「人前で話せるようになりたい」という目標を掲げ、この機会に自分磨きをしたいと思っていた。
この講座の魅力は、講師の語りが毎回聴けることだ。どういう語りをしたらいいのかわからない私たちに、言葉で説明するよりも3人の講師が交代で実際に語ってお手本を示してくれる。語りが始まると、受講生は興味津々で身を乗り出し、真剣に耳を傾ける。そして、語りの世界に吸い込まれていく。その時、語り手と聞き手はその場を共有する。語りに心がこもっていると、聞き手が物語をイメージしやすい。間の取り方や語る速度、聞き手が誰か? などによって、語り方や何を語るかが変わってくる。
発表会では、何でもやりたいものができるわけではない。受講生が多いため、5分以内と制限がある。また、絵本なしに語ってもわかる話を選ぶことだ。講座の中で、やりたいお話の本を持ち寄り、講師や受講生に見てもらう日もある。また、発表会前の3回の講座の中で最低一人一回はみんなの前で発表する。このことにより、本番の一発勝負にならずに講師のアドバイスをもらうことができる。これは、その人にあったよりよい語りをするためのうれしい配慮だ。
修了発表会では、修了証書を手にした受講生たちの顔はうれしさ半分、不安半分で素直に喜べないようだった。あとに控えている発表の、いろいろな想いを心の中で抱いていたからだろう。私もドキドキしていた。周りの人と話す余裕などない。正面で語っている人を見ていると、その声や表情から緊張が伝わってくる。順番が近づくにつれて、ますます心が落ち着かない。しかし、直前の人の語る姿を見た時に少しホッとした。自分の番になって、「よっしゃー!」と心の中で気合をいれて、顔を上げた。
間違ったらどうしようという不安な想いを抱きながら、聞いている人の顔を見ながら語った。ほんの数分の出来事だったが、私は、一つ自分が成長したと思えた瞬間だった。語り終えて思わず「ありがとうございました!」と叫んでしまった。心に余裕がなくて、最後にみんなの笑顔を見ることができなかった。
午前中の発表が終了した時、「お疲れ様でした!」と発表を終えた人たちが言いあった。その顔はとても清々しい。
お昼は、一人一品ずつ持ち寄った食べ物をバイキング方式で自由に取って食べた。そのおいしさといったら格別だ。にこにこと食べていて、これから発表を控えている人たちに羨ましがられた場面もあった。
この講座を終えた時、始まる前と少し違う自分がそこにいた。今までは、人前でうまく話すことができず、下ばかり見て、前を見ようとしなかった。私は5ヶ月で「成長した」と思った。それがあまり苦に感じなかったのも、この講座のおかげだ。講座の中でみんなの姿を見て、私も頑張ろうと思った。
「語りは一人ではできない。聴く人がないと成り立たない」「人との交わりの中で語りは成立する」と講師の方が何度も言っていた。私は、これから語り手としてボランティア活動がしたい。その中で、人と多く接しながらもっと学んでいきたい。
ところで「あなたも語り手になりませんか?」
(安部聡子)
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■【8】 市民ライターのキモ/その真実と技術(2)◇◆◇◆◇
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「発端は大阪ボランティア協会『市民ライター養成講座』」
●前回(1.市民ライターの時代がやってきた)、ホームページとメールマガジンというデジタルなメディアが膨大な数の市民ライターの群れを生み出している、と書いたが、もちろん「市民ライター」はデジタルライターだけを意味するものではない。そもそも市民ライターという言葉は、大阪ボランティア協会が主催する「市民ライター養成講座」から始まった。
●協会のボランティア・プランナーとして、最初につくった企画書の、[講座の目的]には次のように書いた。「ボランティアグループやNPOが情報発信するための様々なツール、機関紙・通信・PR誌・パンフレット・チラシ・ホームページ・メールマガジンなどの書き手を育てるとともに、大阪ボランティア協会の
文字メディアへの書き手を発掘する。また同時に、自己表現欲と知的好奇心に溢れた市民たちに、文章表現力と編集スキルを高めてもらうことによって、自己実現と社会参加の機会を提供する。"書くこと"は、表現とコミュニケーションの基本であり、市民活動の基本でもある」
●そして、講座の対象(ターゲット)については、以下のように考えていた。
1)市民団体やNPO、生協や組合等で実際に編集業務やライティングに携わっている人。
2)リタイア組や高齢者で自分史づくりに興味を持っている人。
3)小論文、卒論などのため、ライティング・スキルを高めたい学生。
4)主婦やOLで、社会的知的変身願望を持っている女性。
5)ボランティアやNPOの分野に興味のあるライター及びライター予備軍。
●今にして思えば、4)は少しジェンダー論的に問題があるかもしれない。しかし、講座企画の直接的なきっかけが、女性だけのマーケティング会社が出しているメールマガジンのレポートだったことを知れば、納得してもらえるのではないかと思う。そのレポートには、東京の若きキャリア女性たちの間に、文章修行したい人たちが増えている、と書いてあった。その理由は、何もプロのライターになりたいからではなく、彼女たちの自己表現欲であり、自己実現欲求からだ、という趣旨だったと思う。かなり高額のライティング講座に、多くの知的、高学歴で専門職の女性たちが集まっているということだった。それを読んだとき思ったのは、「そうか、彼女たちはなにもプロになりたいわけではないのだ…」ということだった。つまり、個人(市民)として自分を成長させたいだけなのだ、と。
●ともあれ、最初にその企画をプレゼンしたのが、「月刊ボランティア(現『Volo』)編集委員会」だったのは、月ボラが恒常的にライター不足状態が続いていたことと、講師やチュ―ターとして、何人かの編集委員にはぜひ参加して欲しかったからだ。プレゼンの結果はかなり好評で、概ね「講座が成功して書き手が増えたらこんないいことはないなあ…」というような反応だったと思う。
●世間にライター講座の類は五万とある。プロのコピーライターを養成する講座など何十万円という受講料でけっこう人が集っているし、高齢者向けの自分史講座、シナリオライター養成講座、大阪文学学校のような文学系の講座、その他、エッセー講座など、本当に多彩である。しかし、これらはほとんど、どちらかというと自分探しや自己実現が目的の講座であるようだ。
●しかし、市民ライターというのは少し違う。もちろんそういう要素もあるが、それよりも社会性というか、書くことを通じて社会参加する、という意味が強い。「書く力、書く参加」という講座のキャッチフレーズに端的に表されているように、市民が書く力を獲得することによって、社会的な意思決定や社会の運営に自主的に参加する能力を高めることが目的だ。
(吐山)
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■【9】 ライティング情報あれこれ(2) ★彡
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「書いた端から、勝手にどんどん保存
秀逸なエディタソフト【紙2001】」
今回は、物を書く時に非常に便利なフリーソフトを紹介しよう。
「洛西一周のホームページ(http://www.ki.rim.or.jp/~kami/)」からダウンロードできる「紙2001」というちょっと変わった名前のスクラップブック(兼エディタ)ソフトである。ホームページの作者は、「Windowsソフト界に風穴を開けんと、未踏の峰を目指」す、若きプログラマらしい。
例えば、「ワード」を使って文章を書いている皆さんにはこんな経験はありませんか。何かの原稿を書いていて、非常に興が乗って来た。サクサク書けていい仕上がりになりそうだ。ところが突然、「ワード」がフリーズ。再起動してみたが、乗って書いた傑作部分がデータ消失。「アチャー!」。これが締切前日の深夜に起こったりしたら、それこそ目も当てられません。
ところがこの「紙2001」というソフトなら、入力した文章を片っ端から保存していってくれる。つまり、「我輩は猫である。名前はまだ無い。」とキーボードを打って、確定する(Enterキーを押す)と、自動的にファイルに保存してくれる。また、「どこで生まれたか頓と見当がつかぬ。」と続けると、最初の部分に足して、「我輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生まれたか頓と見当がつかぬ。」と保存。BSキーやDELキーで削除しても、それもまた自動的に保存してくれる。いちいち「保存」する手間をかけなくても、書いた端、訂正した端から自動的にデータを保存してくれるのは本当に便利だ。
それだけではない。このソフトは、ブラウザで表示中のホームページを画像まるごとワンタッチ(Shift+Ctrl+G)で取り込むことができるだけではなく、ページの文字部分だけを指定して、Shift+Ctrl+T)を押すと、文字の大小や間隔、書体に関係なく、一定の大きさの文字(デジタル)情報として、次々に明朝体でファイル化していってくれる。このソフトを使った人の感想を聞くと、「これがタダなんて、感動もの!」というような反応が返ってくることからも、いかに優秀なソフトであるかが分かろうというものだ。
(吐山)
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■【10】 お薦めメルマガ!勝手に紹介 ◇◆◇◆◇
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●メルマガタイトル:「ヒトの心をつらぬく文章テクニック」
このメルマガのキャッチコピーは、「あなたの生活を豊かにする『言葉のスパイス』と『文章テクニック』」である。べつに難しいことが書いてあるわけではなく、考えながら2〜3分で読める分量。
たとえば、2003年11月7日(金)配信の17号から3回にわたって、「間違いやすい表現」が特集されている。以下にその中からいくつか、"間違いやすい表現"例を見てみよう。
「生き様」という言葉を最近使う人は多いが、やはりこれは「 生き方」や「やり方」が正しい。「生き様」は「死に様」、つまり「死に方」や「死に向かう様」という意味から分化したものだろうが、「様」は「様子」のことであり、第三者の行為について言うこと。だから、「俺の生き様」のような使い方は正しくない、と解説。そして、正誤二つの例が示されている。
[例] × それは私の生き様には合わない。
○ それは私のやり方(考え方、スタンス)には合わない。
また、「汚名挽回」というのもけっこう見かけるが、これも「汚名返上」とか「名誉挽回」が正しい。確かに、汚名を挽回してどうするんだ!「挽回」は「取り戻す」ことだから、名誉は取り戻しても、汚名は挽回しないほうがよい。
[例] × 汚名挽回のために頑張ります。
○ 汚名返上(名誉挽回)のために頑張ります。
「口先三寸」も正しくは「舌先三寸」である。このメルマガの文章から引用すると、「現実的に『舌先三寸』(三寸=9.09cm)はありえる話ですが、どれだけ唇を尖らせても『口先三寸』はありえません。私たちは鳥ではないんですから」ということになる(笑)。
[例] × 彼はいつも口先三寸だ
○ 彼はいつも舌先三寸だ
これもまた大変多い間違いに「的を得た」がある。正しくはもちろん「的を射た」とか「当を得た」である。的は「射る」ものであって、「得る」ものではない。
[例] × 的を得た発言ですね
○ 的を射た(当を得た)発言ですね
もう一つ本当に多い間違いが「役不足」と「力不足」の混同である。役不足とは、自分の実力に見合わない低い役割のこと。謙遜しているつもりで、「私に理事長などとは、大変な役不足です」なんて言っていると、知らず知らずのうちにものすごく「尊大な人」という評判になっているかも…。役不足というのは、「彼の長い経験と高い管理能力からして、副理事長代理なんて役不足だ」というような使い方が正しい。
[例] × 私には役不足ですが、精一杯努めさせていただきます
○ 私では力不足ですが、精一杯努めさせていただきます
以上のような言葉の知識が毎号満載のこのメルマガ、気楽に読めて賢くなれます。(喝)
●配信形式 :ノーマルテキスト(普通のメール)
●発行周期 :週に一回から二回
●登録・解除: [まぐまぐ] http://www.mag2.com/m/0000117319.htm
●発 行:ヒトの心をつらぬく文章テクニック
http://www.cybergarden.net/kokoro/
●編 集:結木(ゆうき/Yuki)
●連絡先:kokoro@cybergarden.net
(吐山)
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□【11】講演会情報
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■「ボランティア・市民活動ライブラリー」オープニング記念講演会
「なぜ記録するのか。 宮本常一のこころ」 by佐野眞一
日 時: 2003年12月20日 14時開演
(13時よりライブラリーを自由に見学いただけます。)
会場: 大阪NPOプラザ(大阪市福島区吉野)
定 員: 140名
参加費: 一般1,000円、協会会員500円。
「ボランティア・市民活動ライブラリー」の資料充実に
使わせていただきます。
また、ライブラリー利用カード発行料(500円/年)を
初年度無料とさせていただきます。
詳細については「市民プロデューサー通信」最新号をご覧ください。
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000059597
「ボランティア・市民活動ライブラリー」は大阪ボランティア協会が設置準備を進めている、市民活動専門の資料室です。
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場所: 大阪NPOプラザ(大阪市福島区吉野)
開設予定日: 2003年12月20日
蔵書: 市民活動に関する書籍、報告書、雑誌、新聞切り抜き、写真など。
大阪ボランティア協会「ボランティア・市民活動ライブラリー」
URL:http://cw1.zaq.ne.jp/osakavol/vollibrary/index.html
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■絵本と語り・ちょっといい話
日時:11月29日(土)午後2時30分〜4時
第1部(2:30〜3:25)講演:家庭文庫と私
第2部(3:30〜4:00)読み聞かせの実際
幼児・小学生の方もご一緒にどうぞ!!
講師:錺(かざり)雅代 (なにわ語り部の会)
会場:大阪市立淀川図書館 06−6305−2346
定員:50名(入場無料 要申込み)
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★【12】 編集後記 ★☆★
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「君の前に道はない、君の後ろに道はできる」といわれても、今の子どもにとっちゃ「なに、それ?」ってなもんでしょうね。例えば、藪をかき分け進んで振りかえると「あっ、道ができてる」って始めて気づくものでしょう。そんな体験めったにない。
田舎にだって山にだって、立派な舗装道路が整備されています。一体誰が通るの?と言う疑問はおいといて、前見ても後ろ見ても道があるじゃん。それも凄い存在感をもったやつ。これが今です。
時代に合わない格言・諺は常識にはなれない。ジェネレーションギャップだぁ!言葉は使う前に考えようね「これって今通じる?」
( kondo )
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■書く力、書く参加!『市民ライター通信』■
編集:市民ライター通信編集委員会
編集者:近藤鞠子 発行者:吐山継彦
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