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24号(05. 9.20配信)
23号(05. 8.20配信)
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21号(05. 6.20配信)
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19号(05. 4.20配信)
18号(05. 3.20配信)
17号(05. 2.20配信)
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15号(04.12.20配信)
14号(04.11.20配信)
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4号(04. 1.20配信)
3号(03.12.20配信)
2号(03.11.20配信)
1号(03.10.20配信)
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★☆★ 書く力、書く参加!
☆★
★          市民ライター通信
☆ 2004.3.20   
________ http://www2.ocn.ne.jp/~mmwriter/ __ 第6号★☆★
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■あなたも市民ライターに!■

市民が社会に向けて情報を発信するには、書くことが不可欠です。
多くの市民活動はそこから始まっています。《書く力》を養い、
《書くことで社会参加する》市民ライターになりませんか。
                  
  ============== 市民ライターのイメージ ==================
       
* 書くことによる社会的な発信が大切だと考えている。
* 心情吐露だけに終わらず“レポート性”のある文章がかける。
* ペンが剣よりも強い世界にしたいと思っている。

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/////////////////■□■ も く じ ■□■///////////////

【1】まいど おおきに!
【2】市民ライターどんどん(6)…鈴木 茜さん    
         「あなたにとって Peace って?」
【3】地球を見つめて〜なんちゃって(6)
         「山菜を食べる」
【4】★ライターズ・バトル【第5ラウンド】★        
         《おれのコラムが面白い!》あなたの一票を!!
        ☆花マル子   「入学試験」
        ☆本河知明   「未来への想像力」
        ☆ひらたやすふみ「花粉が飛ぶ日」
【5】脱サラ議員奮闘記(6)……山根一男(可児市議会議員)
【6】関西弁だば、まんづ わがんね(5)……(秋田おばこ)
       「第6章 語尾の省略で意味が逆に?」
【7】市民ライターのキモ/その真実と技術(6)
       「取材とインタビュー(三)おもしろがって話を聞くこと」
【8】ライティング情報あれこれ
     「インターネットで使える辞書・辞典」その1
【9】この○○を誉めよ! 
【10】お薦めメルマガ勝手に紹介…「市民プロデューサー通信」
【11】この一冊…「センス・オブ・ワンダー」R・カーソン(新潮社)
【12】編集後記 

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【1】 ■まいど おおきに■

 購読してしてくれはって、まいど おおきに!
 残念ながら、今年の「市民ライター養成講座」は、諸事情から休講になりそうです。「市民ライター通信」は元気いっぱい楽しさいっぱいでお届しま〜す。
 6号は、読み易さを求めて幅を広くしました。如何ですか?
 ホームページも一新します!乞う、ご期待!是非、ご覧ください。
     ⇒★  URL: http://www2.ocn.ne.jp/~mmwriter/  
 今回の「市民ライターどんどん」は"Kansai Peace Walkers"編集長鈴木 茜さんから寄稿して頂きました。いろいろな Peace Making の想いを共有したいですね。
 前号からはじまった「このコピーを誉めよ!」は「この○○を誉めよ!」に改称しました。社会の風潮としては、ジャーナリズムは何でも批判し、けなすものが多いようです。市民ライターは……人でも物でもコピーでも、いい所をみつけてしっかり誉めます!!!誉めて育てる精神です!
 噂の★ライターズ・バトル★《俺のコラムが面白い!》は第5ラウンド。今回も3人の市民ライターの熱い闘いが繰り広げられます。【誰でも参戦OKです。まずはアナタが書いてみましょう!】
  
☆書く力を養い、書くことに慣れ、書くことで社会参加していきましょう。
   みなさまの投稿をお待ちしています。  
   「ライターズ・バトル」「この○○を誉めよ!」は1000字程度   
   (締切15日必着!メールに貼り付け添付でお願いします)
   感想・投稿大歓迎!お待ちしてま〜す。
    ★投稿先  E-mail: mm-writers@abelia.ocn.ne.jp ★   
                      (近藤)

メルマガ「市民プロデューサー通信」の購読もよろしくお願いします。
http://isweb25.infoseek.co.jp/business/capnews/index.html
     
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【2】市民ライターどんどん(6)              ☆彡
□    
■ 鈴木 茜さん ("Kansai Peace Walkers"編集長)寄稿
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         ■あなたにとって Peace って?■       


 はじめまして。"Kansai Peace Walkers" の編集長している鈴木です。突然ですが、
 「あなたにとって Peace ってどんなモノですか?」

 "Kansai Peace Walkers" は、「Peace って何か考えてみない? できることを始めてみない?」というスタンスで発行しているフリーペーパー(フリペ)です。発信するコンテンツは、講演会やシンポジウムなどの情報だけでなく、食事処・カフェ・音楽・映画・本・買い物などの切り口からも扱っています。
 普段の何げない生活の中で肩肘はらずに、社会的な問題に興味を持ってもらい
たいからです。

 よく「始めたきっかけは?」と聞かれますが、実は即答に困っています。これと限定的な理由はなく、いろんな想いが重なっているからです。イラク攻撃前後の世界規模のピースウォークに参加するなかで、ピースウォークには参加できないけれど"へいわ"を願っている日本人はたくさんいる、と思いました。そしてまた多くの人が、平和活動=反戦活動・政治活動、という固定観念を持っていて、"へいわ"を口に出すことすら躊躇っているのではとも感じました。
もっと口語で身近に語り・考えられる場所があったらいいのに、と思ったのです。ピースウォーク以外にも"へいわ"を創る方法がいろいろあることを、もっと知りたい・伝えたいとの想いが強くなりました。

 当フリペは、NGO・NPOの事務所や市民活動推進センターだけでなく、食材に気を遣うなどしているカフェなどでも配布しています。食も"へいわ"につながってるはずだし、そういう日常生活の中にこそ、"へいわ"につながるヒントってたくさん隠れていると思うからです。それは、人と真心こめて交わす言葉、音楽を楽しむこと、アートで表現すること、自分でなにかを体験してみることであったりします。またそれを自分の周囲と共有することで、次の発見もあるかもしれません。カフェや学校・職場・家庭で、友達・彼・彼女・同僚・家族と、気軽に"大切にしたいモノ"の話をしてみることが必要だと思っています。
平和とか他のいろんな社会問題のこと、改まって「考えなくちゃ」って肩肘はる必要なんてないんです。

 "へいわ"って難しい話題・課題ですけど、"Kansai Peace Walkers" を通していろいろな Peace Making の想いを共有してもらうことで、興味のあったこと・なかったことに踏み出すきっかけ、なにかの問題と自分との関わり方を見つけるヒント、を提供できたらと思います。たくさんの人が、地球規模で考え身近なところでそれぞれにできることをしていくこと、その積み重ねが"へいわ"を創ることにつながっていくのではないでしょうか?

 さて、冒頭の「あなたにとって Peace ってどんなモノですか?」という質問ですが、私個人は、一言で言うなら、"笑顔"かなと思っています。
 ここまで読んでいただいて、あなたの思う Peace の輪郭、頭に浮かんできましたか? ぜひ、あなたの"応え"を聞かせてください。〜"答え"ではなく、Response してほしいという願いを込めて〜

                         (鈴木)
WEB : http://3w.to/kpw
Mail: kpw_info@yahoo.co.jp

        
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□                              ☆彡
■【3】 地球を見つめて〜なんちゃって(6)        ☆彡
□                         ★彡   
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      ■ 山菜を食べる ■
       
 この季節、デパートやスーパーで首をひねる野菜があります。
 パッケージを手にして、あまりにも早すぎる春の到来と、色白でスラリとした上品な形やその値段に思わず「ウッソー」と声を出しそうになります。『山菜』という特殊なブランドがあるみたいです。タラの芽、ウルイ、ワラビ、コゴミ……。
 人権、イイエ、山菜権(?)保護のためにいっしょに考えてみませんか。

 山菜は今、自然食、健康食のブームに乗っているようです。
 長年、山菜を多く食べてきた農山村の高齢者たちは、都会の人たちと比べると元気で長生きをしていると見たのでしょうか。都会では美食を反省して自然食が求められ、山菜の需要が伸びているとか。ミネラル豊富で、カラダにいいからと。

 グルメ番組や健康記事には、山菜の天ぷらなら安心。アク抜きの手間も要らないし……なんて紹介をしています。生産地では少しでも他人より先に出荷、消費地では他人より先に味わう。 これがさらに『山菜信仰』をあおるようです。でも、温室そだちの山菜が自然食? コロモを付けて油で揚げた山菜の天ぷらがヘルシー食? どうにも不思議です。露地物の野菜に比べて、温室ものの栄養価が低いことは、もはや周知のことなのに。 

 山菜は野山で採集してこそ『山菜』です。光の味、土の味がして青臭くて苦い。けれどもこれが大人の味。ちょっと味わってこそおいしいものです。ところが現代人、とくに都会の人たちは山菜を採るマナーを知らな過ぎます。山地で何本もの黒いタラの木に会いました。全ての芽が掻き採られているのです。枯れるしかないでしょう。ワラビやゼンマイ、ウド、コゴミなども年々株がやせて、数年先には絶滅しそうなところが多いとか。 植物には葉が必要です。
食べられるからといって『退治』してはいけません。

 昔から山菜を食べるしかなかった人たちは、山菜に、来年も生えてくれよ、の思いをこめて必ず数本を残し、小さすぎる芽は次ぎに来る人のために必ずおいていくということを子どもの時分から教え込まれました。だから、いま、車で来て根こそぎ取り尽くしていく人たちへの怒りや恨みは相当なものです。
自分が食べるだけ分を山からいただくつもりで、あとは残して帰りませんか?
縄文時代から続いた食文化を、あなたの次に山へ来る人へ、また次の世代へ、バトンタッチしましょうよ。
                      (かざり)
 
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★【4】 ライターズ・バトル【第5ラウンド】
☆      《おれのコラムが面白い!》        ★☆★☆★☆
★                  
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【第4ラウンドの投票結果発表!】
  ★1位  82歳独身女と42歳独身女の介護バトル(座布団17枚)やったね!
   2位  自分たちのまちのことは自分たちで…(座布団15枚)
   3位 アプローチの仕方「ももたろう…(座布団13枚・バケツ2杯)

今回も3つのコラムが揃いました。面白い!凄い!と思ったら座布団を!
★投票はそれぞれのコラムの末尾から。投票ページに可愛いいニャンコが待ってま〜す。会いに来てにゃん!

■1■
     ≪入学試験≫
                      ☆ 花 マル子 ☆

「入試? あってもええん、ちゃう?」

「おれ、人生で、あんだけまじめに勉強したことなっかったなー。ほめてやりたいわ」

「ほんまや。曲がりなりにも英語の文書読めるし、なー。入試のおかげかも」

「センター試験のあとで、外人のタレントがな、『ボク、アメリカ人ですが、あんな難しい英語の問題なんか、できません。日本の入試制度、ゼッタイおかしいですよー』とか言うてるねん。あれっておまえがアホなだけやろ」

「そうや、オレかて、国語の問題、今やったら難しいかも知らん。そやけど、それだけで入試制度がおかしいて言えるか?」

「入試でもなかったら、勉強せえへんで。ぼくなんか落ちまくって予備校へ通ったけど」

「マスコミは、入試が悪いって言い過ぎる。スポーツは根性を作る、なんてほめて、勉強する人をおちょくるやろ。ヘンやで。問題解くって根性要るでー」

 面白い会話の場面に出会いました。私は、吹き出したいのを我慢しながら耳を澄ましました。昼間、電車の中です。30歳前後のサラリーマン風の男性が数人。乗り込んできてずっとその話題です。どんな仕事をする人たちかな? 
 持ち物や服装から想像をしてしまいました。


 かつて、こんな質問を受けたことがあります。

「この子を附属小学校に入れたいのです。どんな絵本がいいでしょうか? 賢くしたいんですが」

 よちよち歩きの子の手を引いた若いお母さんでした。(かつて、教育に関わる仕事をしていましたので)

『これであなたは競馬に勝つ』『ぜったいにダイエットが成功する本』『お金が貯まる……』

 こんな本が絶滅しないわけは、それが決してうまくいかないからだ、と聞いたことがあります。と同じように、これで幼児が賢くなる絵本があれば、お母さんは不要です。子どもはおとなとのコミュニケーションの積み重ねで知恵を獲得していくものでしょう? 

 その後あの子がどうなったかは、聞いていません。


 私は、幼児や小学生の入試はあまり賛成したくありません。

 でも18歳の入試には反対ではありません。若い時期にものごとをじっくり考える、記憶する、確認する絶好のチャンスととらえ、社会人になる前の通過儀礼のひとつと思いたいのです。ただ、季節的には考える余地がありますね。

★コラム1の投票はこちらから⇒
http://www2.ocn.ne.jp/~mmwriter/contents/page_vote61.htm


■2■
   ≪未来への想像力≫
                        ☆ 本河知明 ☆

 『学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたたち大人は私たち子どもに、世のなかでどうふるまうかを教えてくれます。たとえば、争いをしないこと、話しあいで解決すること、他人を尊重すること、ちらかしたら自分でかたづけること、ほかの生き物をむやみに傷つけないこと、わかちあうこと、そして欲ばらないこと。ならばなぜ、あなたたちは、私たちにするなということをしているんですか。』

 1992年6月11日。この言葉は、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開かれた地球環境サミットでのスピーチの一節。語ったのは、12歳の少女セヴァン・カリス=スズキ。


 2003年3月20日。“それ”は起こりました。

 以前、奴隷売買が認められていた時代がありました。植民地支配が認められていた時代がありました。人種差別が認められていた時代がありました。今やそれらは、完全になくなったとは言えないまでも、認められていません。はたして、戦争が犯罪と見なされる日は来るのでしょうか? 兵器売買が犯罪と見なされる日は来るのでしょうか?

 また彼女はこうも言いました。

 『オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたは知らないでしょう。死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、あなたは知らないでしょう。絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、あなたは知らないでしょう。そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのか、あなたは知らないでしょう。どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。』

 戦争は最大の環境破壊だ。


 今日もまた、国内外の嫌なニュースが流れる。

 ちょっと前まで私は、「社会問題のほとんどは、ただ単に“コミュニケーション不足”に起因しているのでは?」と考えていた。今もその考えは変わってはいないのだが、それ以前に、“想像力の欠如”というのがある気がしてきた。もちろん、新たなモノやサービスが次々と生み出されている資本主義社会自体、想像力と創造力の賜物であって、まったく想像力が失われているわけではない。また、ストーカーの類のように過度の想像(妄想?)力が悪い方向に働くこともあったりする。私が言いたい“想像力の欠如”とは、自分にとって不都合なことや、自分が知らないこと、関心のないこと、日常目にしないものなどに対してである。

 かく言う私自身もそう。親元を離れて9年経つが、1日のうちどれほど家族のことを想像しているだろうか? 日常出すゴミがどこでどう処分されているのか、想像しているだろうか? ファーストフード店の豚丼の豚がどこから入荷されているのか、想像しているだろうか? 郵便局や銀行に預貯金したお金がどのように使われているのか、想像しているだろうか? 選挙で選んだ政治家がどのような社会を創っているのか、想像しているだろうか? ・・・

 中でも私が最近最も重要だと感じるのは、“未来への想像力”。現在の行動や選択ひとつひとつが未来にどう影響を与えるのか、私たちはどれほど想像しているだろうか?

 正直なところ、こんな想像力を働かせなくても、生きてはいける。

 しかし、よくよく考えてみてほしい。“現在とは未来に対して独裁的な存在”なのだ。常に、不可避的に。

 問題は、想像しているか/していないか、想像できるか/できないかではなく、想像しようとするか/しようとしないか、である。

 将来、宇宙旅行が日常的に楽しめるようになったときのことを想像してみよう。そのとき、あなたが宇宙から眺める地球は、何色に見えていますか?


※ セヴァン・カリス=スズキの言葉は、ビデオ『セヴァン・カリス=スズキ リオ・サミット「伝説のスピーチ」(1992年)』(著作:ナマケモノ倶楽部)より。また、『あなたが世界を変える日』(発行:学陽書房)でもスピーチの全文を読むことができる。

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■3■
   ≪花粉が飛ぶ日≫
                      ☆ ひらたやすふみ ☆

 春にはいろんなものが空を飛ぶ。

 わたしが子供の頃は、小学校の校庭で毎年のように飛行蜘蛛が飛んだ。決して暑くはないポカポカ陽気の、そう風も強くない日に、銀色に輝く蜘蛛の糸があたり一面を飛んでいく。顔や髪についた糸は細すぎて手には取れず、最初は何だかわからない。そのうちに誰かが1ミリにも満たない小さな蜘蛛を見付けて、それが蜘蛛の糸だとわかる。

 大人になって、仕事で北京に行くようになると、ここでは春に柳絮(りゅうじょ)が飛ぶ。柳絮というのは綿(わた)に包まれた柳の種子で、やっぱり晩春のポカポカ陽気の陽射しをあびて輝きながら雪のように飛ぶ。それを初めて見た時に、忘れていた小学校の飛行蜘蛛を思い出した。

 高速道路ができる前は、延々と柳の街路樹が続くよく整備された一般路が空港から市内へのルートだった。まだ寒い初春の空に息吹く新緑、そして、暖かくなったら飛ぶ柳絮。北京に着くと柳の美しさに目をみはった。ところが北京の人には、柳絮は鼻や口に入るし、家の中の隅々まで侵入する迷惑なものらしい。「今日は空港からの道で柳絮がとってもきれいだった」なんて北京の人に話すと、たいていは怪訝な顔をされて、いかに迷惑しているかという説明が三倍にもなって返ってくる。あくまでこれは、短期滞在の外国人が内輪で愛でる美しさらしい。

 大阪近郊のわが家周辺で春に飛ぶのは黄砂と花粉。黄砂といっても、こちらの被害は洗濯物が少々汚れる程度で、もしかしたら近所の畑から舞い上がった砂埃もまぎれている。この時期に北京に滞在してたりすると、運がよければ、砂がびしばし空から降ってくる砂嵐に遭遇したりする。商店やレストランはあわててドアも窓もすべて閉め切り、通行人は逃げ場を求めて走り回る。うまく屋内に逃げおおせたとしても、目も鼻も口も耳も、もちろん髪も砂だらけ。短期滞在者にとってはこれも旅の趣きだけど、住んでいる人にはたまったもんじゃない。

 ところが、そんな迷惑でしかなかった黄砂にも、最近になってとんでもないスケールの効能が語られるようになってきた。黄砂が降る地帯では、土壌の酸性度が驚くほど低く、石炭を燃料としてばんばん使う都市部ですら酸性雨の被害が少ないと言う。ゴビ砂漠で巻き上げられたミネラル豊富な砂漠の砂が、偏西風によって東の一帯に巻き散らされ、空中の酸性化物質を中和し、中国大陸から日本列島にかけての広大な地域に豊富なミネラル分を綿々と供給しているらしい。

 三国志の舞台の黄土平原は言うに及ばず、砂漠から数千キロを旅したミネラル成分が日本海にも降り注ぎ、それを栄養にして、豊富なプランクトンが活性化する。そして、関西人が大好きなタイやカレイの近海魚、冬の蟹、夏の岩ガキの恵みがもたらされる。そうか! 東アジアの自然の恵みはゴビ砂漠の恩恵なんだ!なんて思うと、埃っぽい風までが貴重に思える。ただし、こういった大規模な自然現象の因果関係を実証するのはとても難しいらしい。

 もちろん春には人も飛ぶ。夢と不安を抱いての進学や就職、海外への転勤、不本意なリストラ辞令で飛ばされる人もいる。飛ばない人も春の陽気で心なしかハイになる。

 わたしと言えば、先日から花粉症で頭までがもうろうとし、風邪引きと二日酔いのダブルパンチをくらったような状態が続いている。それでもやっぱり、自然に感謝! 花粉は花粉で、飛ばねばならぬ事情がきっとあるんだろう。

                            
★コラム3の投票はこちらから⇒
  http://www2.ocn.ne.jp/~mmwriter/contents/page_vote63.htm

★誰でも参戦OK!書くのはアナタです。
投稿はこちら⇒
   mm-writers@abelia.ocn.ne.jp(1000字程度 締切4月15日)
        原稿はメールに貼りつけてください。     (近藤)

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□【5】 脱サラ議員奮闘記                ◇◆◇◆◇
■         山根 一男(岐阜県可児市議:46歳)
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
             ≪実践編2≫     

 一番頼りにしていた、現職の市民派女性議員から選挙に出るのはやめたほうがいい…と言われたことはショックだった。

 理由は、対抗馬として地元選出の現職国会議員の政策秘書が出ることが分かったからである。しかも、年齢は43歳で自分より二つ若い。2002年10月の選挙は、市長選に付随して行われる市議会議員の補欠選挙で、議席はひとつしかない。
 自分が勝てる要素があるとしたら、候補者の中で目立って若かった場合である。現職の可児市の議員を見ても、40歳代は一人しかおらず大半は50歳代後半から60歳代の方であった。

 でも、これで若さという点をアピールすることは難しくなった。また、現職の代議士秘書とポッと出の新人では勝負にならない…というのがこの地域の常識でもある。真剣に悩んだ。


 ただ、不思議とやめようとは思わなかった。相手が代議士秘書であれば、市民派議員を目指す者として不足はない。ここで勝てたら日本中のニュースになる。恐いもの知らずとはよく言ったものだ…

 すでに選挙まで1ヶ月を切っていた。選挙管理委員会による選挙説明会にも一人で出かけた。自分も含め、5陣営が来た。同じ町内に住む前回の選挙に落選した人が来ていて焦ったが、その後その人は辞退された。


 刻一刻と投票日が迫って来るのに、いまだに、選挙戦を戦うだけの人がいない。ポスター貼りだけでも210ヶ所もあるのだ、選挙カーも回さなければならない。選挙では事務長とか参謀とか呼ばれる人がたいへん大きな力となる。その参謀がいない。

 私は選挙を、市民活動の延長戦上でやろうとしていた。でも、それは違っていたようだ。選挙に出ることを相談した15人に、ミーティングの日程を記した案内を送ったが、5回のうち来てくれたのはたった一人、それも隣の市の人だった。

 私は頼み込むのが下手だった。あくまでも自発的に応援してやろうという人が出て来るのを待っていたのだ。ボランティア活動ならともかく、こと政治となると多くの方のガードは固くなり、そう簡単には動いてくれない。

 それでもビラ配りや、朝夕、交差点や駅前に立ってのパフォーマンスは続けた。夜は知り合いに電話したり手紙を書いたりして応援を求めた。自分なりに政策をつくって演説の練習もした。選挙カーや選挙事務所の看板の手配もできていた。選挙事務所も駅前正面の廃業した寿司屋さんを15万円で半月ほど借りられることが決まった。

 事務的なことと、政治的な活動を同時にやるのはたいへん辛いが他にやってくれる人はいないので仕方がない。でも、せめて選挙期間中だけでも応援してくれる人が集まってくれないと、選挙にならない。告示まであと10日と迫っていた。

 私は、神仏に拝むことはほとんどしなかったが、近所の薬王寺というお寺の前を通ろうとした時、思わず足が向いた。疲れ果てており、森に囲まれた空間に癒しを求めた。涙があふれてきた。これまで45年間生きてきて、本気で応援してくれる人が一人もいない。我が人生で最大のピンチを迎えつつあった。
 でも、そのお寺でびっくりするような人に出遭った!

  

                          …つづく
                                 (山根)

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□     
■【6】関西弁だば、まんづ わがんね(秋田おばこ編)    ☆彡
□   
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

      ■第6章 語尾の省略で意味が逆に?■ 

       
またも、アパートの管理人のおばちゃんとの会話。暑い夏のことです。
私 「何日前かに買ったお菓子どうしようかしら」
おばちゃん 「そうやナ。腐っとったらあかん。もったいないけど食べな」(1)
そしてちがうお菓子を持ってきました。
おばちゃん 「こんなんあるで、これも はよ、食べな」――(2)
(1) は禁止で、食べナイヨウニ、くらいかな。(2)は命令で、食べナイト、でしょうか。
そして食べなさいと言うときには、「食べ〜な」です。――(3)

私 「選挙の投票に行ってきます」
おばちゃん 「こんな雨に行きな。そのうち止むやろが。それから行きな」
私 「???」

 読むだけでは意味がわかりません。慣れてくるとわかるようになりました。音節のどこを強く言うか、またはやや長く言うかで決まるようです。
 最初はパッと話に反応ができないものだから「トロクサイナ、あんたはー」とよく言われたものです。大阪の人は、間髪を入れずに突っ込みを入れる、まはボケをかますと「あんた、おもろい人や」となるようです。これがわかるのに10年かかりました。

 秋田弁なら、(1)は 食べな。アレ、同じだ!!!(2)は 食べねば。(3)は食べれ。
 語尾がはっきりしていてとてもわかりやすいでしょう。

関西弁だば、まんず、はー、わがんね。
                     (秋田おばこ)


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■【7】市民ライターのキモ/その真実と技術(6)      ◇◆◇◆◇

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   ■取材とインタビュー(三)おもしろがって話を聞くこと■


●市民ライターが取材やインタビューをする相手は、市民活動・NPOのリー
ダーや関係者など、共感できる人物である場合が多いのではないだろうか。新
聞記者のように、汚職をした権力者や官僚、事件を起こした財界人などを追及
する、というケースは少ないはずだ。つまり、批判精神を発揮するよりも、共
感性に基づいて取材・インタビューしなければならない場合が圧倒的に多い。

●だからとにかく、相手に共感し、相手の活動に興味を持つことが、大切であ
る。相手のことが知りたい、相手の行なっている活動がなんておもしろいんだ
ろう…という感じがインタビュイーに伝わりさえすれば、取材・インタビュー
はほぼうまくいく。こちらに聞きたいことがあり、相手に話すべき内容があり
さえすれば、インタビュアーは聞きたいことを聞き、インタビュイーは話した
いことを話せばよいだけである。

●基本的に人間には、自分のしている意味のある活動や仕事をほかの人たちに
伝えたい、分って欲しい、という欲求があるのだと思う。このことは、ぼくの
ライターとしての経験からも言えることである。 今までにおそらく500人
ぐらいはインタビューしていると思うが、相手の仕事や活動について取材をし
て、その内容が貧弱すぎて書くのに困ったということはなかった。みんな自分
の仕事や活動に誇りを持ち、おもしろい話を聞かせてくれた。

●だからインタビュアーがするべきことは、興味深げに話を聞くことである。
興味津々、これほどおもしろい話があろうか、という聞き方をすべきだ。もち
ろんおもしろくない時に無理やりおもしろそうな顔をする必要はないが、ぼく
はどんな人の話でもおもしろいと思うし、一人の人間には絶対にどこか興味を
ひかれるところがあるはずだから、おもしろくないとしたら、インタビュアー
である自分がそれを引き出せていないのではないか…と疑うべきだろう。

●取材者として自戒しなければならないのは、媒体の編集企画や記事の取材コ
ンセプトに無理やり合わせようとして、インタビュイーの話をあまり聞かず、
誘導尋問のようなインタビューをすることである。なれてくると、これをやり
がちになる。相手が何を話すかよりも、こちらの編集企画に合わせて無理やり
話を取材意図どおりにもっていく。しかし、これはよくない。相手の立場を自
分に置き換えたらすぐに分かることだが、自分の考えてもいないことを、あた
かも自分が言ったように作文されるのはとても不愉快なものだ。

●そんなことが起らないようにするためには、インタビュイーの人選について
熟考することが必要だ。 安易な人選、不適当な人選は双方にとって不幸であ
る。だからこそ、人選のためには時間をかけ、充分な情報収集をしなければな
らない。ただ、そうは言っても、何人もの候補者に断られ、やむなく選んだ人
がハズレという場合も多々ある。そんな場合は、できるだけたくさん話を聞い
て、編集意図に合う発言をツギハギするしかない。
                       (吐山)

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■【8】 ライティング情報あれこれ(6)         ★彡    
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   ■インターネットで使える辞書・辞典 その1■


 紙と鉛筆の時代には机の上に辞書は欠かせなかった。字が思い出せないとか
何かちょっと違うと感じたら、そのたびに辞書を引いた。書くための道具がワ
ープロとキーボードへと変わり、以前の苦労はどこへやら? 辞書を引くこと
もめっきり減ってしまった。
しかし、いくらMS-IMEやATOKなどの日本語入力装置がどんどん親切になって
も、筆者の「思い違い」まではチェックしてくれない。うっかり間違った言葉
を使うのは恥ずかしいし、だいいち、読んでくれる人に申し訳ない。

 ライターにとって書くための最も重要なツールはやっぱり辞書! というこ
とで、今回はインターネット上で手軽に使える辞書と辞典を紹介したい。

 まず最初は、インターネットを使う誰もが目にするポータルサイトの辞書検
索サービス。「只のものは…」とばかにしてはいけません。goo、exciteと
infoseekで提供されている三省堂の「大辞林(第二版)」は使わないと損。現
代語を中心に百科事典的に編集されているので、とっても使いやすい。広く使
われてこそ辞書。本屋で買えば並版7300円もする辞書をインターネット上で無
料で公開してしまうところに、この辞書に掛ける三省堂の並々ならない決意が
感じられる。

 デジタルの辞書は、ページを開いてイメージを膨らませる点では印刷された
辞書にはかなわない。その便利さは何といっても「後方一致」や「全文検索」
が使えること。ある言葉の用例をたくさん見たい時は、「全文検索」で検索す
る。その単語が説明文に含まれている項目がすべてリスト表示され、豊富な用
例を見ることができる。

 サイトによって、それぞれ収録されている他の辞書が少しづつ異なり、検索
の使い勝手も微妙に異なる。

 グー goo:http://dictionary.goo.ne.jp/
 国語は大辞林に加えて三省堂のディリー新語辞典も「串刺し」で検索される
ので、略語や新語のヒット率が最も高くて使いやすい。併録されている英語の
辞書は三省堂のExceed英和と和英。唯一残念なのは「後方一致」がないこと。

 インフォシーク infoseek:http://www.infoseek.co.jp/
 大辞林23万語に加えて、「コンサイスカタカナ語辞典」5万語も併録。英語は
gooと同じくExceed。「前方一致」「完全一致」「後方一致」「全文検索」がす
べて使える。

 エキサイトexcite: http://www.excite.co.jp/dictionary/japanese/
 国語は大辞林のみ。英語は研究社の「新英和中辞典」と「新和英中辞典」。
大辞林はすべての検索方法に対応するが、英語は「全文検索」はできない。

 わたしのもっかのお気に入りはgoo、「串刺し」が便利だし、英語もExceed
が現代的で使いやすい。

 まだ大辞林を使われていない方は是非お試しを! これで大辞林ファンが増
えれば、岩波さんも広辞苑を無料で公開する日が、、、やはりそれは、たぶん
ないでしょう。
 次回は、略語、新語の辞典と百科事典を紹介する予定です。
                        (わんこ)

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★                               ☆彡
☆【9】 この○○を誉めよ!    ★投稿募集!       ★彡
★                        ★彡 ☆★☆
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■このひとを誉めよ!

《フリーライター・永江朗》

 「週刊朝日」3・5増大号(2004年)。58〜59ページにトヨタの広告。
 永江朗は、同誌に「新書漂流」という800字ほどの連載書評コラムを持ってい
る。103回目(同号)で取り上げたのは、阿古真理の『ルポ「まる子世代」』
(集英社新書)である。
 永江は、同書に書かれているのだろう、「まる子の現実は厳しい」と述べ
る。そして、まる子世代(1964〜1969年生れ)の親は高度成長と引き換えに
" 外夫内妻"のライフスタイルを余儀なくされ、子どもたちは母子密着型の家庭
で育ち、そのツケが回ってきて彼女らの現実が厳しいのだ、と論評。でも、そ
れは「親たちが悪いのではない(いや、少しは悪いか)」と続ける。
 では誰が悪いのだ…と思いながら読んでいると、「社員の生活よりも儲けを
大事にする企業と、企業の論理優先の政策をとってきた政府が悪い。そして時
代が変わったのに政治を変えなかった有権者がいちばん悪い」と書く。

 「なんのこっちゃ」と思っていると、たたみかけるように、経団連の奥田会
長(元トヨタのトップね)が「教育費や過大な生命保険加入などの家計の無駄
を見直すべきだ」と発言したことに触れ、「企業の経営者が社員の生活をどの
ように考えているのか、よくわかる発言だ」と断じる。そしてトドメの一発を
炸裂させる。
 「私は『一生T社のクルマを買わないぞ』と強く誓った」。
 これはアッパレである。フリーライターのブンザイで、しかも同号にトヨタ
の広告が載っているにもかかわらず、この発言はリッパである。でもしかし、
来週から連載が終わらなければいいのだが……。
                        (CWH)

■このコピーを誉めよ!

『素敵ないいことを始めよう』
 (BeGood Cafe http://begoodcafe.com/) 

 非営利のオーガニック&コミュニティカフェ「BeGood Cafe」は、荒廃した日
本社会や地球環境に対して、自分たちの出来る範囲から少しずつピースな輪を
広げようという目的で始まった「みんなと語るカフェイベント」。1999年に東
京・代官山からスタートし、今では大阪、京都など全国8箇所で行われている。
 「カフェ」という名称は、人と人が交差する自由な空間であって欲しいから
とのこと。地域によってややスタイルが異なるようだが、京都の場合は、アー
ティスティック&スタイリッシュに演出された空間で、さまざまなフィールド
で活動しているゲストのトークを聞き、お互いの意見を交換し、素敵ないいこ
とについて考えます。
 「○○に反対」「○○はダメ」といった“マイナス×マイナス”というアピ
ール方法ではなく、“プラス”のものをストレートに表現しているのがステキ
です!                         (去私) 

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□【10】お薦めメルマガ!勝手に紹介             
■                           ◇◆◇◆◇
□       「市民プロデューサー通信」
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   ■メルマガタイトル:「市民プロデューサー通信」■

 
 「市民プロデューサー通信」と「市民ライター通信」は兄弟(?)メルマガ
である。どちらも大阪ボランティア協会の養成講座の有志が発行していて、代
表発行人は言葉工房の吐山継彦。ただし、こちらはまだ生まれて半年のひよっ
こだが、「市民プロデューサー通信」の誕生は2001年、既に87号になる。
 このメルマガの特色は、対象に対する新しい切り口と深い洞察力ではないだ
ろうか。それは、ひとの気づかない事に気づいて知らせていこうとする市民ラ
イターにも通じるところだと思う。

《「市民」考:黒ビールでも飲みながら》は、筆者の出会ったちょっとしたこ
と(誰かのひとことであったり本の1節であったりいろいろ)から気づいたこ
とを今に引き寄せ、独特の視点、切り口で分析したり展開したりしていくコラ
ムだ。黒ビールを飲みながらというくらいだから、決してしゃちほこばったも
のではないが、筆者の知識の豊かさと切り口の面白さには感心する。

 例えば70号では、城山三郎の詩『旗』から「生きるには旗は要らず」を取
り上げ、北朝鮮に対する日本国民の反応やイラク戦争における多数のアメリカ
国民の反応に対し、「国家」の枠組と「国益」という思想を越えないと、現実
的に戦争も貧困も飢餓も無くなりようがないと主張している。この『旗』から
結論を引き出していく展開は鮮やかで、説得力がある。

 メルマガの冒頭にある『地球市民』というコンセプトは三橋敏夫の『家毎に
地球の人や天の川』からきているのだろう(71号)。「みんなが、心の底か
ら『同胞は地球の人です』と言えれば世界は変わる」という筆者の思いがみえ
る。時に少し強引なところもあるが、底に流れる平和への強い願いと市民(自
分も含めて)としての生き方への深い追求は、心を打つ。
 また、新連載「ちまたのしみんせい」は、パチスロから知識や経験を駆使し
て法律を論じていて面白い。4回読んだらパチスロの専門家ほどに詳しくなっ
てしまった。次の切り口はマンガで、こちらもどう展開するのか興味津々だ。

 このメルマガには、コンヴィヴィアリティ、チェンジリーダー、イノベーシ
ョン、ボトルネックなどカナ文字や難しい言葉もたくさん登場し、市民ライタ
ーを目指す人にも役に立つ知識・情報が多い。87号の著作権に関する記事な
ど興味深く、即ためになる。毎回1篇ずつ掲載される世界のこどものことばに
も無意識の新しい発想があって、どきっとさせられる。このメルマガから学ぶ
べきは、対象に対する新しい切り口と深い洞察力ではないかと思っている。
 こういうわけで、市民ライターを目指す人にとっても役に立つと信じて、こ
のメルマガをお薦めしたい。

配信形式:ノーマルテキスト(普通のメール)
発行周期:基本的には月4回(かなり不定期)
バックナンバー等:http://isweb25.infoseek.co.jp/business/capnews/index.html
配信システム:まぐまぐ/ melma! /メルマガ天国 /  e-magazine
                       (近藤)

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■【11】 この一冊                 
□                            ◇◆◇◆◇
■   「センス・オブ・ワンダー」レイチェル・カーソン(新潮社)
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    ■〜世界中のこどもにセンス・オブ・ワンダーを〜■

    
 この本は、環境汚染を告発した『沈黙の春』の作者、レイチェル・カーソン
最後のメッセージです。彼女はこう言っています。「もしもわたしが、すべて
の子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力をもっているとしたら、世
界中の子どもに、生涯消えることのない『センス・オブ・ワンダー=神秘や不
思議さに目を見はる感性』を授けてほしいとたのむでしょう」

 メイン州の美しい写真が散りばめられたこの小さな本には、海洋学者でもあ
る筆者と幼い姪の息子ロジャーの、ぞくぞくするような自然界への探検がつま
っています。嵐の日も穏やかな日も、夜も昼も、ふたりは探検にでかけます。
なにかを教えるためではなく、いっしょに楽しむために。

 子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激にみ
ちあふれているのに、残念なことに、大人になるまえに輝きを失ってしまいま
す。
 妖精に頼らないで、生まれつきそなわっている感性を保つには、地球の美し
さや神秘を子どもといっしょに再発見し、感動を分かち合ってくれる大人がそ
ばにいる必要があると筆者はいいます。
 例え、都会に住み、自然の知識がほんの少ししかなくても、親として、子ど
もにしてやれることはたくさんあるというのです。一緒に空をみあげ、風の音
に耳を傾け、雨にうたれる。流れる雲や夜空の星、家の隙間のヒュ―ヒュ―と
いう音や雨のひとしずく、窓辺の植木鉢の芽さえも、自然の神秘について、子
どもと一緒にじっくり考える機会をあたえてくれるのですから。

 「『知る』ことは『感じる』ことの半分も重要ではない。新しいもの未知な
ものに感激し、様々な感情を呼び覚まされれば、子どもはその対象となるもの
についてもっと知りたくなり、そうやって見つけ出した知識はしっかりと身に
つくものだ。特別な環境教育は必要ない」という筆者のことばには説得力があ
ります。
 自然を見つめるロジャーの瞳は生き生きと輝き、喜びにあふれています。
 地球の素晴らしさは生命の輝きにあると信じ、子どもに豊かな感性をと願う
ひとに、『センス・オブ・ワンダー』は、きっと確かな指標となることでしょ
う。 この本は、子どもの傍にいて成長を見守っている大人へのメッセージで
す。                       (Joe)

レイチェル・カーソン:1907〜1964年 アメリカ ペンシルバニア州に生まれ
           ガンのため没(56歳) 海洋生物学者 作家 
著書:「沈黙の春」(新潮文庫) 「潮風の下で」(宝島社)
   「われらをめぐる海」(早川文庫) 「海辺」(平河出版)


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★【12】 編集後記                  ★☆★
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 イラクへの自衛隊派遣について、テレビである評論家がいっていた。「正し
い戦争なら、正義のために戦うのは当然ですよ。世界の平和のために、自分に
関係ないからって、知らん顔は国際社会に通用しません」
 えっ!《正しい戦争?》そりゃあ誰かにとっては正しいでしょうよ。
《正義?》キリスト教の?イスラムの?仏教の?宗教がちがえば正義もちがう
でしょ。わかんない。ちゃんと説明しろって〜の!
  曖昧なことばで知ったような口をきく人には要注意。惑わされちゃダメ、ダ
メ。市民はそれほど馬鹿じゃないよ〜だ。(市民ライターK)
 
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座」(大阪ボランティア協会主催)の修了生が、講師・チューターの協力を得
て運営しております。
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■書く力、書く参加!『市民ライター通信』■
    編集:市民ライター通信編集委員会
    編集者:近藤鞠子   発行者:吐山継彦
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       E-mail: mm-writers@abelia.ocn.ne.jp

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