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★☆★ 書く力、書く参加!
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★ 市民ライター通信
☆ 2005.2.20
------- http://www2.ocn.ne.jp/~mmwriter/ ★ 第17号★☆★
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■あなたも市民ライターに!■
市民が社会に向けて情報を発信するには、書くことが不可欠です。
多くの市民活動はそこから始まっています。《書く力》を養い、
《書くことで社会参加する》市民ライターになりませんか。
========= 市民ライターのイメージ ==========
* 書くことによる社会的な発信が大切だと考えている。
* 心情吐露だけに終わらず“レポート性”のある文章がかける。
* ペンが剣よりも強い世界にしたいと思っている。
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■まいど おおきに!■
昨年末ごろまでは、穏やかな日が続く暖冬だと思っていましたが、1月末から
思わず身震いするほどの寒さを感じる日があります。そのせいか、周りでは多
くの人が風邪をひき寝込んでいます。体調を崩しやすい季節です。くれぐれも
ご自愛ください。
さて、17号では新コーナーが3つ生まれました。
「論・RON・ロン」では、日頃言いたい、感じていることなど、「コミュニ
ケーション考」では、コミュニケーションについて論じていけたらと思います。
そして、「つれづれなるままに」には、ふと心に思いついた日常の出来事など
を掲載していきます。
これまでの連載同様、新しく生まれたコーナーお楽しみください。また、書く
参加も大歓迎です。
////////////////■□■ も く じ ■□■////////////////
【1】論・RON・ロン
「平和と安全を手にするために必要なこと」…………… 本河知明
【2】市民ライターどんどん(17)
「あべのの市民の広報誌 ちゃお(あべの)」………… 博野英二
【3】地球を見つめて〜なんちゃって(17) ………………… かざりえみこ
【4】脱サラ議員奮闘記(17) ………………… 山根一男(可児市議会議員)
【5】テーマ・コラム《「どう呼ぶ、こう呼ぶ、○○さん」親子編》
《親子》……………………………………………… ぼら子
【6】コミュニケーション考
「コミュニケーションスキルが低くても良いと思いませんか?」…ひろ
【7】市民ライターのキモ/その真実と技術(15)
「作品を世に出す責任
−デジタルの便利さと落とし穴−」………… きさらぎゆう
【8】秋田弁だば まんず おもしれー (秋田おばこ編)
「二重母音」 …………………………………………… 秋田おばこ
【9】つれづれなるままに
「桃・・・古事記から桃太郎まで」……………………… け布
【10】編集後記
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読んで、感じて、そして、あなたも発信してください。
☆書く力を養い、書くことに慣れ、書くことで社会参加していきましょう。
「この○○を誉めよ!」などいずれも800〜1000字程度
(締切15日必着!メールに貼り付け添付でお願いします)
感想・投稿大歓迎!お待ちしてま〜す。
★投稿先 E-mail: mm-writers@abelia.ocn.ne.jp ★
(近藤)
メルマガ「市民プロデューサー通信」の購読もよろしくお願いします。
⇒http://isweb25.infoseek.co.jp/business/capnews/index.html
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□ ★彡
■【1】 論・RON・ロン ☆彡
□ ★彡☆★
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新コーナー「論・RON・ロン」は、まさに個人の論を世の中に論じようとい
うコーナーです。といっても、個人的な問題を論じる場ではなく、社会的問題
や時事ネタを、一市民の立場で論じようではないかというコーナーなのです。
多いに論じて、あなたの考えを世に問うてください。個人の考えを発信するこ
とには意味があります。ひとりの力は小さくても“うわさが力になる”からで
す。あなたの論をお寄せください。反論や賛成論も歓迎、ここは「議論の場」
です。
ご意見・投稿、お待ちしています。
★投稿先 E-mail: mm-writers@abelia.ocn.ne.jp ★
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平和と安全を手にするために必要なこと
本河知明
殺人、DV(ドメスティック・バイオレンス)、戦争、「テロ」…。さまざ
まな「暴力」のニュースが今日もメディアを踊る。ブッシュ大統領が言うまで
もなく、「テロ」などのあらゆる暴力は、断じて許されるべきではない。あら
ゆる暴力は、世界からなくしていかなければならない。しかし、その方法は、
「テロとの戦争」といった類であるべきではない。暴力を暴力で追放すること
は不可能である。
先日、大阪府寝屋川市の小学校で、また痛ましい事件が起きた。思い出され
るのは、2001年大阪府池田市で起きた大阪教育大附属池田小学校児童殺傷
事件。昨年秋、事件の被告に対して異例とも言える早さで死刑が執行された。
こういったセンセーショナルな事件が起きると、メディアは「二度と起こして
はならない事件だ。そのためには真相の究明が大切だ」と口をそろえて合唱す
るが、池田小事件の被告が死刑執行されて、いったいどんな真相が究明された
のだろうか?
池田小の事件後、「危機管理マニュアル」などが作成され、学校の安全管理
が見直されてきた。今回の事件を防げなかったことで、「マニュアル」の再検
討も考えられているらしいが、この国のオトナたちは「マニュアル」でもって
事件を防げると本気で考えているのだろうか? もちろん無いより有ったほう
が良いに決まっているが、「そろそろこの社会の歪みの本質を見ていかないと
手遅れになるんとちゃう?」と思えて仕方がない。マニュアル作りや刑罰を考
えることばかりに偏ってしまうと、「あれもしてはいけない、これもしてはい
けない」と、社会から自由を奪うだけにしかならない。
先日、『LIFERS ライファーズ−終身刑を超えて』というドキュメン
タリー映画を見た。アメリカの民間団体「AMITY(アミティ)」による更
正プログラムの参加者は、他の受刑者と比べて再犯率が1/3も低いことが、
この映画の中で描かれている。処罰による抑止効果を期待するのではなく、ア
ミティでは、今までの生き方を見直し、自身の過去に向き合うために、さまざ
まなプログラムやワークショップを行っている。過去を語っていく中で、罪の
償いを模索し、自ら作り上げた「牢獄」から解放し、「サンクチュアリ(安全
な場)」を見つけていく。重要なポイントは、加害者のほとんどが、かつては
他者から何らかの暴力を受けた被害者である、という点だ。加害者と被害者と
いう二項対立的に物事を見るのではなく、包括的な視点に立って、怒りと憎し
みの連鎖を断ち切ろうと試みる。
この映画を見て改めて思ったのは、「悪環境が暴力を生む」ということだ。
広い意味での「環境」が整っていれば、暴力は減らせる。
いま、ノーベル平和賞を受賞した、ケニアの環境活動家であり、環境副大臣
でもあるワンガリ・マータイさんが来日している。受賞理由が環境活動にある
ことはたいへん画期的である。マータイさんは言う。「世界が環境保護と持続
可能な発展、良い統治、そして資源の均等な配分に対し、さらに力を注げば、
世界の多くの紛争は回避されるでしょう。平和の概念は環境分野にも拡大しな
ければならないのです。」(2005年2月17日毎日新聞朝刊)
平和や安全を手にするためには、お互い資源を奪い合ったりすることのない
公正な環境を整える必要がある。環境に配慮した社会を実現するには、「お金
の暴走」に歯止めをかける民主主義政治が必要である。多くの人が政治に関心
を持つためには、最低限度の文化的生活が保障されている必要がある。自身の
生活で精一杯では、他者を思いやる余裕が生まれるはずがないからだ。
過度の競争を強いられ、「勝ち組/負け組」に二極化しつつある、お金優位
の社会のあり方を見直さない限り、平和と安全を手にすることはできない。
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■【2】市民ライターどんどん(17) ☆彡
□ ★彡
■ あべのの市民の広報誌 ちゃお(あべの) 博野英二
□ ★彡☆彡
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■ 書くことによる社会の創造 ■
博野 英二
●市民ライター養成講座には、以前一度だけ、メルマガの書き手の一人として、
参加させてもらったことがある。そしてたくさんの人々が、市民ライターとし
て「書き、伝えるのだ!」という熱気をもっておられたのに驚いたことを覚え
ている。しかし私たちはなぜお金にもならないのに、「書く」のだろうか。そ
してこれは本当に「社会参加」や「社会を変えること」につながっているのだ
ろうか。
●私たちは日常、新聞や雑誌、そしてメルマガなどから多くの情報を得ている。
そして例えば新聞に報道された恐ろしい事件について話し合い、「怖い世の中
になったね」と社会の現状について、ある種の像を共有していく。こうした時
の私たちは、ある意味では「社会」を与えられる立場だ。社会はすでにあるも
ので、こうした「社会」に身をあわせるために、どのようにすべきなのかを考
えているからだ。こうした時にでてくるのが、社会への適応という課題、つま
り社会にどのように「身を合わせるか」という課題だ。
●しかし私たちが「書く」とき、特に外からの要求ではなく、内面の要求に促
されて書くとき、事情はまったく異なってくる。私たちは、何かについて真剣
に「書くこと」によって、その出来事を咀嚼し、考え、自分の奥深い価値観と
照らしあわせ、その意味をつかもうとする。この時、「書く」人は単に外から
意味を与えられる受身の存在ではなく、自らが出来事に対し意味を付与する能
動的な存在になっている。
●そして、こうして「書かれた」文章が他者に向けて発信され、そしてその文
章が表現している意味世界が他者によって共有されたとしよう。そこにはこれ
までには存在しなかった新たな人間の相互作用とつながりが生まれ、まったく
新しい世界観が、つまりは「社会」が生まれている。つまり書くことは「社会
参加」や「社会変革」を可能にするというよりはむしろ、「社会創造」という
作業なのではないだろうか。
●私はいま、地域通貨活動や、市民活動の協働プロセスに興味を持ち、メルマ
ガを発行し、市民活動に参加している。しかし振り返ればいまの活動は、私が
身の振り方を悩む時期に、いろいろな文章を書きなぐる中で培われた価値観に、
動かされている部分が大きいと感じる。そしていま、メルマガというツールの
登場で、私たちは簡単に考えをみんなに伝えることができるようになった。み
なさんも、書くという作業を通じて、能動的な「市民」になってみませんか?
いま次の2つのメルマガを編集・発行しています。もしよろしければご購読く
ださい。
あべのの市民の広報誌 ちゃお(あべの)
登録 http://www.mag2.com/m/0000054049.htm
地域通貨の哲学・価値観・ライフスタイルを提案する 地域通貨 from あべの
登録 http://www.mag2.com/m/0000147106.htm)
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□ ☆彡
■【3】 地球を見つめて〜なんちゃって(17) ☆彡
□ ★彡
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毎度、まちの樹木を話題にして、恐縮しつつも、また樹木の話です。
街路樹が大きく成長すると、根が盛り上がって、歩道の敷石やアスファルト、
タイルなどが持ち上げられて、通りがデコボコになっているのを見たことがあ
ると思います。よそ見をしながら歩いていたら、危ない!
役所の担当部署に、高齢の方、目の不自由な方がつまずく、ベビーカーや車
椅子が通りにくいという苦情が届くそうです。最初から分かっていることです。
なぜこんな大きくなる木をこんな場所に植えようと判断を下したのでしょうか?
私はいつも不思議に思うわけです。木には何の罪もありません。木の種類は、
選べるはずですから。
ここ数年大阪市は、歩道整備を進めているようで、こんな街路樹を撤去し、
かわって若い苗木が植えられています。街路樹の種類にも流行があるのか、イ
チョウ、ケヤキ、ポプラ、シンジュが伐られると、そのあとには、ハナミズキ、
コブシ、ユリノキなど花もたのしめる木がならんで目を引きます。メタセコイ
ヤも見たことがありました。
でも、これら後発の木もいずれは成長をして再び根が盛り上がり、枝を張り、
合わせて落ち葉の苦情も来るでしょう。コブシもユリノキも立派な大木になり
ます。ヤマモモだって大きな枝をはります。その時はまた伐りますか?
あるとき、福祉に携わる人から聞きました。
「バリアフリーの観点から、公園の樹木の根が盛り上がっているのを撤去する
よう要請したら、役所に聞き入れてもらった。事故があってからでは、責任が
問われるから」と。
都会の公園こそ、砂漠の中のオアシスのような所と私は思っていたのです。炭
酸同化作用で出してくれる酸素、ひんやりと涼しい木蔭。吸収してくれる大気
中の汚染物質の量。風の音、鳥の声、緑の安らぎ・・・。
木はどう思うでしょう? 人間は勝手だなー。無計画に植えておいて、予算
が付くからと、伸び盛りの木を、伸びたい木をいつでも伐って捨ててしまう。
予算の出所は税金なのに、何を考えているんだ、と言うでしょうか? それと
も、弱い立場の人を思い、それは当然だ、と言うでしょうか?
(かざりえみこ)
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■
□【4】 脱サラ議員奮闘記 (17) ◇◆◇◆◇
■ 山根 一男(岐阜県可児市議:47歳)
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《落選編5:『八面六臂』》
春が来た。でも、私の心にはまだ春は遠い。4月といえばPTA会長として
初舞台、小学校入学式でのあいさつがあった。かわいい一年生の子や、その親、
来賓として来られた地域のいろんな役職の方の前で初めて話した。
続くPTA総会でもそのような場面があった。従来はそこまでやらないよう
だが、私は1年間にやり遂げたいことや基本方針について話した。細かく総会
資料にも考え方を記載した。
その他に、PTA会長の名前で週に数回は手紙が出たり、資源回収のお願い
などは地域でも回覧される。多くの現職議員の略歴に、PTA会長の役職があ
るが、確かに地域へのアピール度が高い。
役員の人たちには、7月頃には選挙で少し会長の仕事がおろそかになるので
カバーしてほしいということは伝えていた。本部役員は私の他は5人だが、単
なる委員も含めると全部で70人程になる。私以外は全部女性だ。
小学校とは別に、中学校の地区長も引き受けていた。住んでいる若葉台とい
う1200所帯ほどの団地である。地区長は一人なので、けっこうなんでもかんで
もやらなければならない。ある意味で会長職よりたいへんだった。
自治会のほうも初めての組長ということで、20軒ばかりだが回覧を回したり
会費の集金に回ったり、月一回の会議に顔を出し、いろんな行事の時にはお世
話係を引き受けることが多い。
高校のPTAと市の子ども会育成協議会の役も引き受けていたので、こちら
でも月に何度か時間を割かなければならなかった。いろんな場面で、一気に地
域のさまざまな方々との接点が生まれた。
また専門のNPOの分野でも、2月に大急ぎでつくった企画が通り、県の助
成金をもらえるようになった。こちらは県なので中濃地域という可児市よりも
大きな範囲だが、当然拠点は可児市になる。
内容は5月・6月でNPO法人設立のための4回連続講座を開くというものだった。
私の得意分野である。講師の人選で悩んだが、ダメもとで東京大学大学院教授
の上野千鶴子さんにメールを送った。
上野さんは私が20歳の頃、社会学を教わった方(その当時は上野さんは短大
の非常勤講師)で、それ以来、年賀状などでの交流が続いていた。私の過去か
らの知り合いの中で一番有名になった方である。
驚いたことに5月25日(日)だけ、空いているという回答だった。私は興
奮した。以前から上野さんの講演会を企画するのが夢だった。こういう形で、
この時期に実現するとはとてもラッキーだ。
ただ、回答をいただいた時点で、開催まで残り1ヶ月をきっていた。大至急
企画を整え会場やちらしを準備して、参加者を募った。上野さんというだけで
新聞なども優先して載せてくれた。やはり知名度は大きい。
5月25日の上野さんの講演『おんなとNPOが社会を変える!』は、予約
は少なかったのにふたを開けてみれば250人くらいの人が来てくれた。講演
の中で上野さんは遠まわしながら、しきりに私のことを持ち上げてくださりあ
りがたかった。ケーブルテレビ等でも取り上げてもらえた。
こういったことは人によっては売名行為のように受け止められることがある。
ただ、売名行為は文字通り名前だけを売る行為であり、私は名前だけでなく実
も売っているつもりだ。公職を志す者が、市民に役立つことを提供することは
自然なことだと思う。
当然、このような地域の活動やボランティア活動では食えないので、アルバ
イトも欠かさずにやる。政治活動としての、自分の後援会会員募集のちらしま
きなども続けている。まさに八面六臂の毎日だ。そんな中で孤独な中からスタ
ートした前回の、補欠選挙とは違う感触を持つようになってきた。
次回につづく
山根 一男のホームページ→ http://www.ctk.ne.jp/~yamanet/
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★ ★彡
☆ 【5】テーマ・コラム《「どう呼ぶ、こう呼ぶ、○○さん」親子編》
★ 《親子》……………………………………… ぼら子
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《 親子 》
☆ぼら子☆
関西弁の中で好きな言葉は? と聞かれたら、ありすぎて迷ってしまう。で
も反対に、嫌いな言葉は? と聞かれたら、迷わずに「おとん」「おかん」を
上げたい。
たまにしか見ないTVドラマで、関西弁と言えば、おとん、おかん、だ。
ホント? これって、関西でも地域限定語じゃないの?
大阪生まれの夫が自分の母親を呼ぶのに「おかん」というのを私は聞いたこ
とがない。だからなじみがない。うちでは使ってほしくないな。いつか私がそ
んなことを話したのを覚えているのか、我が家の息子たちは使わない。だが、
社会人となって「おかあさん」でもないと思うのか、私の顔を見ながら「なあ」
とせまってくる。まいったなあ、だ。
魚で出世魚というのがある。大きくなるにつれて名前が変わる。ブリやボラ
がそうらしい。人間の母親もそうかもしれない。
「ママ」と呼ばれて喜んだのもつかの間、小学校に入る前には「もう一年生だ
から、ママではなくって、おかあさん、というのよ」と教えるとか。
それが、おふくろ、おばさん、おかん、となるか! なあ、も含めて。
子どもには永久に「おかあさん」と呼ばれたいわ、と言った友人が今では、
孫の母親に向かって「ばあちゃん」と自分で言う。それどころか「ばーば」と
名乗って目尻を下げているのを見ると、まさに出世魚だ。ばあちゃんになれそ
うもない者のひがみかな?
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□ ☆彡
■【6】コミュニケーション考 ☆彡
□ ★彡
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■ コミュニケーションスキルが低くても良いと思いませんか? ■
ひろ
「あいつ変なやつやから気をつけたほうがええで。」 あるスポーツ仲間の
会話です。その彼は誰かを傷つけたり、騙したりもしません。でも、スポーツ
仲間から距離をおかれてしまいます。彼はそれを感じているのか? 知り合い
に一生懸命話しかけます。しかし、空回り…
5〜6年前のことです。私と彼は水泳仲間でした。
私と彼を加えても5人ほどの小さな仲間です。私たちは毎週同じ曜日に練習を
行っていました。彼は誰よりも早く来て、ビート板をそろえ、練習メニューを
考えて準備をしました。練習が始まると先頭を泳ぐがんばりやです。私たちは
とても助かっていました。
毎週同じ時間に練習をしていますと、一緒に泳ぎたい人が出てくるものです。
だんだんその仲間は大きくなっていきました。多いときで20人ぐらいになっ
たでしょうか?練習が終わってからみんなで飲みに行ったり、大変盛り上がり
ました。人数が多くなってきますと、少ないときには目立たなかった問題が表
に出てきました。
彼は水泳経験が少なかったのです。彼のペースや練習メニューに意見をする
人が出てきました。彼はその意見を耳にしながらも、ずっと同じペースで練習
を進めてしまいました。そのうち彼を批判をする人がでてきました。彼を心配
した人の中には、個人的にじっくり話をして、彼の行動の悪いところ、改善し
たほうがよいところを伝えた人もいました。しかし、何度言っても彼には通じ
ませんでした。何を言っても伝わらないため、心配していた人たちは逆に腹を
たててしまいました。徐々に彼は孤立していき、最終的に仲間を去ることにな
りました。その後、彼はいろんなスポーツ仲間で同じようなことを繰り返して
いったそうです。しかし彼は変わりませんでした。孤立していったのは、彼が
忠告を聞かなかったのが悪いのでしょうか? 同じようなことを繰り返しても、
学習しないことが悪いのでしょうか?
私はコミュニケーションの能力は運動の能力や学問の能力と同じようなもの
だと考えています。努力をすれば向上させることができます。でもそこには大
きな個人差が発生します。たとえば野球の能力で考えますと、大リーグで大活
躍をする人もいれば、学校のクラブでベンチにも入れない人もいます。学問の
能力で考えれば、ノーベル賞を取るような優秀な人もいますが、分数の足し算、
引き算で四苦八苦する人もいます。コミュニケーションの能力も同じようなも
のだと思います。あまり苦労せずに多くの人に囲まれている人もいれば、集団
に属することができずに一人ぼっちの人もいます。
私は今はコミュニケーションの能力が低い人は生きることが難しい社会だと
思っています。本人がコミュニケーションの能力を上げる努力をする必要があ
るとも思いますが、社会がコミュニケーションの能力が低い人を受け入れる度
量の大きさも必要だと思います。最近話題の会社で採用は先着順の会社があり
ます。リストラをしないことも公言しています。急成長しているようです。
私は友達が多い人も、少ない人も、なんでもテキパキできる人も、なにをや
っても遅い人も、うまくやってる人も、しくじってる人も人として尊敬される。
そんな社会が良いなと思っています。
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■【7】 市民ライターのキモ/その真実と技術(15) ◇◆◇◆◇
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■ 作品を世に出す責任
−デジタルの便利さと落とし穴− ■
「あなたの理想の上司はどんな人?」というアンケートの回答をもとに原稿
を作る作業をすることになった。人気タレントの名前が並ぶ。岩城晃一、明石
屋さんま、佐藤浩一、大杉蓮…。ここまで読んであれっ、おかしいと思った読
者もあるかもしれない。そう、みんな字が間違っている。あんたら、ファンと
ちゃうんかいなとつっこみたくなったが、全部プロフィールを当たって確認す
ることになった。ほんと、校正をあなどってはいけない。自分が痛い目にあう
だけでなく、他人に迷惑をかけることにもなる。
昨年末、広告代理店に勤める友人が制作にかかわったカレンダーで、7月の
暦に誤植が見つかった。原因はデザイナーが玉(日付けを表す数字のこと)を
コピーペーストした際に起こったミスだったが、発見されたのは各方面に郵送
された後のことで、刷り直しと再送で約100万円の作業になったらしい。デ
ザイナーのギャラも、ゼロにはならなかったが、大きく引き下げられた。
手作業の編集と違い、デジタル編集は、予測のつかないミスを引き起こす。
気をつけないと思っていたのに、私もやらかしてしまった。あるパンフレット
の最終校正。「ボランティア」の「ア」が1文字欠落していたので挿入する指
示を入れ、確かに直ったと確認して印刷を進めたら、なんとその原稿のご近所
に、「ア」が余分に入ってしまっていた。これもデザイナーのうっかりミスだ
ったが、見落としていた。急きょ製本にストップをかけて16ページのうち8
ページ、印刷機1台分刷り直しの手配をして、約10万円の出費と相成った。
○数度の版下校正を経て、何度も繰り返し読んだ原稿は終盤になるとつい、
「訂正箇所が直っているかどうか」だけ確認してしまいがちだが、これがき
わめて危険。
○メールで本人が書いた原稿なら、編集する際にテキストを打ち直す必要が
なくて手間が省ける。でも、本人が書いたその内容が間違っていることもあ
るし、本人が確認してOKといっても、気づいていないだけのこともある。
○とくに固有名詞や連絡先は慎重に確認しないと、電話番号の間違いなどは
第三者に迷惑をかけることになる(私は電話をかける、テストメールを出す
などで確認するよう心がけている)。
○印刷物の版下や、ウェブサイト、メールマガジンなどの編集で、前回も使
ったフォーマットに今号の原稿をコピーペーストする際に、中途半端に前の
データが残ってしまったり、版の更新を重ねるうちに、古い版のファイルを
開いて訂正した、という失敗も少なくない。
市民ライターが活躍する場面には、「書く」以外の諸々の作業がついてまわ
ることが多いと思う。現に、この市民ライター通信もメンバーが協力して編集
発行している。短い原稿であっても、印刷して配付はしなくても、インターネ
ットに乗ればあっという間に世界中の人がアクセスできる情報源となる。気軽
に送るメールでさえ、気づかぬうちに公開メーリングリストなどに転送される
と検索エンジンでひっかかることになる。いったん手を離れたら、原稿は一人
歩きするものだ。あなたの作品である原稿や情報を世に出す前に、今一度、慎
重に校正し、点検してほしい。自戒をこめて。
(きさらぎゆう)
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■【8】 「秋田弁だば まんず おもしれー」(秋田おばこ編) ☆彡
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■ 二重母音 ■
今の若い人たちは多分使わないはずですが、50歳代以上の人たちの間ではし
っかり使われています。
貝 かい【 a i 】 → きゃぁ・・・→ふつうは きゃんこ
苗 なえ【 a e 】 → なゃぁ・・・→ふつうは なゃっこ
灰 はい【 a i 】 → へゃぁ
蝿 はえ【 a e 】 → へゃぁ
形容詞になると、
白い しr【 o i 】 → しりゃー または しぃれー
青い 【 a o i 】 → あぅゃぁー
甘い あm【 a i 】 → あみゃー
他にもいくつかありますが、多様に変化させながら使い分けていきます。
一例:「背中が痒(かゆ)い」→「ひなが きゃあー」
他府県の人がここまで覚えてくれたらうれしいな!
まんづ、はあ、秋田弁って おもしれなー。
(秋田おばこ)
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▼【9】つれづれなるままに ☆彡
□ ☆彡
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■ 桃・・・古事記から桃太郎まで ■
け布
私は、桃の大産地・岡山に生まれ育ち、とりわけ桃に関心を持っている。
桃太郎の昔話は、誰でも知っているが、なぜ桃なのか? 桃が柿や栗にはな
らないのか? また、古事記の中で、イザナキが投げた桃を食べないで、何故、
黄泉醜女(よもつしこめ)=黄泉の国の鬼達、は逃げたのか。こんなことがず
ーっと気になっていた。
マイブームは古事記の中の話。
筑紫(北九州)の浜辺から。イザは南東祖語で“最初の”という意味で、ナ
はノ、キは男、ミは女でイザナキ・イザナミは初男・初女。国生みの初夜の出
来事となる。
イザ二神は淡路島、四国、隠岐の島、九州壱岐の島、対島、佐渡島、本州を
産み、島六つ、土、石、岩、家、海の神まだまだ産んで穀物の神オオゲツヒメ
を産み、次に火の神カグツチを産んだため、ホトを火傷して黄泉の国に去って
しまう。イザナキはその息子の首を切り、妻を迎えに行くが、彼女の体にはウ
ジがたかり八種類の雷(いかづち)神が生じていた。イザナキは思わず逃げた
!
イザナミは「見るなと言うたに、よくも恥をかかせた」と黄泉醜女にあとを
追わせるが、夫である男は頭の飾りを投げると、それは葡萄の実になり、醜女
が食べている間に逃げ、次は櫛を投げ、それは竹の子になり、さらに追いかけ
てくるので、黄泉比良坂のふもとにあった桃の実を三つ取って投げると、今度
は醜女が逃げた……。
葡萄を食べた醜女が、なぜ桃を食べないで逃げた?
ある朝、珍しく早く目が覚め、ぼんやり天井を眺めていたら、突然「アァア
〜分かったぞ!」と口に出た。
中国では桃は邪気を払う聖なる樹とする思想がある。泰山の北東に鬼の出入
り口(鬼門)があり、そこに目を光らせて監視する番人の側に桃の樹があった。
鬼が桃を怖れるのだ。そして鬼退治には、桃が欠かせないことになる。
今年も間もなく桃の花が咲く。
参考文献
「日本の神話」 山田宗睦諸 保育社
「古事記のものがたり」小林晴明・宮崎みどり サン・グリーン出版
「植物の生活誌」 堀田満 平凡社
「日本人と植物」 前川文夫
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★【10】 編集後記 ★☆★
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また少年犯罪があった。「これまでこんなこと考えられなかった」ということ
で奇異の目で事件を見る向きがあるように感じる。虐待、DV、ひきこもり、
集団自殺などに対しても同様だろう。しかし、何が彼らをそのような状況に追
い込んでいったのか、私たち一人ひとりがもっと真剣に考える必要があるだろ
う。今号の「コミュニケーション考」にもあったように、社会や私たちが他者
に対する度量が小さくなってきていることも影響しているのではないだろうか。
彼らが、内向きにしか考えられない状況に押し込め、どんどん追い詰めてしま
うような社会を作り出してきたのは、他でもない成員である私たちなのだろう
から。
(スースー)
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このメルマガは、市民ライターの情報発信の場として、「市民ライター養成講
座」(大阪ボランティア協会主催)の修了生が、講師・チューターの協力を得
て運営しております。
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■書く力、書く参加!『市民ライター通信』■
編集:市民ライター通信編集委員会
編集者:近藤鞠子 発行者:吐山継彦
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