関西弁だば、まんづ わがんね 秋田おばこ編
第1章 人称代名詞 1人称と2人称の《自分》
第2章 人称代名詞 《ワレ》は2人称もある
第3章 人称代名詞 《子》は大人である
第4章 接尾語 サン、チャン は コ である
第5章 音便形でグッと近づく関西弁
第6章 語尾の省略で意味が逆に?
第7章 形容詞と形容動詞
第8章 1音節の単語
第9章 〜〜する人
第10章 長音について
第11章 動詞 投げると放るについて
第12章 疑問代名詞
第13章 せんなん、から せな、に
「関西弁だば、まんず わがんね」改め 「秋田弁だば まんず おもしれー」
第14章 ごちそうを前に
続きはブログ版に掲載しています。
第11章 動詞 投げると放るについて
投げる、放る、放り投げる、英語になおせばthrow。でも高校野球のピッチャーの話ではありません。 秋田では「この古いボール、投げる」は、「この古いボールを捨てる」という意味になります。関西からはじめて秋田に行った人が「投げてきて」と頼まれたゴミを持って、さて、どこでこれをthrow しようか、なぜthrowしなければいけないのかと、そのあたりをうろついて、通りかかった人に怪しまれたおかげで無事「捨てる」ことができたという本当の話があります。
さて、大阪。私のことです。
アパートのおばちゃんが廊下に道具類を出しています。私が尋ねると、「放るねん」と言いました。田舎の山奥なら、がけの上から、または川の土手から遠くに向けて「放る」ことができるけれども、こんな町の中でこんな大きなもの、どうやってthrowするのか、もしかしたら夜中に淀川の土手から? そんな不届きなことを? と迷ったところ、それは「捨てる」という意味だとか。
「ほかす」ともいうそうです。 さらに、大阪の人は「ほーる」と言わずに「ほる」と言うから、思わず「掘る」を連想してなおさらややこしい!
まんず、はー、関西弁だば、わがんね!
(秋田おばこ)
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