関西弁だば、まんづ わがんね 秋田おばこ編
第1章 人称代名詞 1人称と2人称の《自分》
第2章 人称代名詞 《ワレ》は2人称もある
第3章 人称代名詞 《子》は大人である
第4章 接尾語 サン、チャン は コ である
第5章 音便形でグッと近づく関西弁
第6章 語尾の省略で意味が逆に?
第7章 形容詞と形容動詞
第8章 1音節の単語
第9章 〜〜する人
第10章 長音について
第11章 動詞 投げると放るについて
第12章 疑問代名詞
第13章 せんなん、から せな、に
「関西弁だば、まんず わがんね」改め 「秋田弁だば まんず おもしれー」
第14章 ごちそうを前に
続きはブログ版に掲載しています。
第10章 長音について
大阪に来たばかりのころ、中学受験を目指す小学5年生の勉強をしばらく見る機会があったんです。
彼女は国語がにがて。国語なんてふだん話している日本語やと思って身を入れてやらないうちに、学年が進んでしまった!! という感じの子でした。とくに漢字のふりがながキライというのです。
豆腐(とふう) 自転車(じでんしゃ) 地球儀(ちきゅぎ) 出張(しゅっちょ)
ざっとこんな感じでした。自転車(じでんしゃ)は、長音を含みませんからこの際よけて通りましょう。
彼女のお母さんもおばあちゃんも、「おとフウに おしょユウを かける」と言いました。カタカナの部分を強く言います。彼女は忠実に耳から覚えた通りを書いたのです。
商店街を歩くと、喫茶店では (ブルマン)コーヒ、
クリーニング屋さんでは セータ、オーバ 半額
八百屋さんでは 甘い シシト
看板やポスターを拾い読みしながら、大阪弁の長音―のばす音―の表記を学んだ私でした。耳から聞いて覚える母国語(Mother tongue大げさかしら?)を学校の国語のテストは否定するわけでしょ。考えてみればテスト問題よりも大きな問題を含んでいるよね。秋田弁も同じだけど。
それにしても関西弁だば、はー、まんづわがんね。
(秋田おばこ)
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