インターネットで使える辞書・辞典 その1 (04年3月)
紙と鉛筆の時代には机の上に辞書は欠かせなかった。字が思い出せないとか何かちょっと違うと感じたら、そのたびに辞書を引いた。書くための道具がワープロとキーボードへと変わり、以前の苦労はどこへやら? 辞書を引くこともめっきり減ってしまった。
しかし、いくらMS-IMEやATOKなどの日本語入力装置がどんどん親切になっても、筆者の「思い違い」まではチェックしてくれない。うっかり間違った言葉を使うのは恥ずかしいし、だいいち、読んでくれる人に申し訳ない。
ライターにとって書くための最も重要なツールはやっぱり辞書! ということで、今回はインターネット上で手軽に使える辞書と辞典を紹介したい。
まず最初は、インターネットを使う誰もが目にするポータルサイトの辞書検索サービス。「只のものは…」とばかにしてはいけません。goo、exciteとinfoseekで提供されている三省堂の「大辞林(第二版)」は使わないと損。現代語を中心に百科事典的に編集されているので、とっても使いやすい。広く使われてこそ辞書。本屋で買えば並版7300円もする辞書をインターネット上で無料で公開してしまうところに、この辞書に掛ける三省堂の並々ならない決意が感じられる。
デジタルの辞書は、ページを開いてイメージを膨らませる点では印刷された辞書にはかなわない。その便利さは何といっても「後方一致」や「全文検索」が使えること。ある言葉の用例をたくさん見たい時は、「全文検索」で検索する。その単語が説明文に含まれている項目がすべてリスト表示され、豊富な用例を見ることができる。
サイトによって、それぞれ収録されている他の辞書が少しづつ異なり、検索の使い勝手も微妙に異なる。
グー goo:http://dictionary.goo.ne.jp/
国語は大辞林に加えて三省堂のディリー新語辞典も「串刺し」で検索されるので、略語や新語のヒット率が最も高くて使いやすい。併録されている英語の辞書は三省堂のExceed英和と和英。唯一残念なのは「後方一致」がないこと。
インフォシーク infoseek:http://www.infoseek.co.jp/
大辞林23万語に加えて、「コンサイスカタカナ語辞典」5万語も併録。英語はgooと同じくExceed。「前方一致」「完全一致」「後方一致」「全文検索」がすべて使える。
エキサイトexcite: http://www.excite.co.jp/dictionary/japanese/
国語は大辞林のみ。英語は研究社の「新英和中辞典」と「新和英中辞典」。大辞林はすべての検索方法に対応するが、英語は「全文検索」はできない。
わたしのもっかのお気に入りはgoo、「串刺し」が便利だし、英語もExceedが現代的で使いやすい。
まだ大辞林を使われていない方は是非お試しを! これで大辞林ファンが増えれば、岩波さんも広辞苑を無料で公開する日が、、、やはりそれは、たぶんないでしょう。
次回は、略語、新語の辞典と百科事典を紹介する予定です。
(ワンコ)
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