ライティング情報あれこれ
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『エイトック関西話し言葉』さん、いらっしゃ〜い! (03年12月)
関西弁の入力ができるらしい、というエイトックソフト(ATOK16)を入手した。うっかり関西弁を入力してしまい、「一体どこの言葉なんだ!?」という変換をされてしまうイライラが解消される期待に胸を膨らませる。
ウィンドウズXPにインストールする。MS-IMEパッドがエイトック・パッドに変わる。変換モードは一般・話し言葉・話し言葉関西・話し言葉北海道東北・話し言葉九州・文語の6パターン。さっそく「話し言葉関西」を試そうとしてふと気づく。関西人の話す言葉というのは混ざっている。出身地によってかなり違う上、他の人に接して影響を受けるからだ。そのザックリしたものを試す方法って…?と迷いつつ始める。
関西弁の中では最も語尾変化が独特な神戸弁を試してみよう。
◆あの人知っている?これ持っている?
<神戸弁>あの人執刀?(知っとう)これもっと宇?(持っとう)
神戸弁は無理なようだ。では、京都弁、船場言葉、河内弁で。
◆あなたは意地悪な性格だから駄目なのです。
<京都弁>あんた、イケズやからあかしまへん。
◆皆さん礼儀正しくしていましたね。
<船場言葉>みんな行儀がよろしゅう割りましたな。(よろしゅうわりましたな)
◆あなたは性急な性格なので、こちらはまったく踏んだり蹴ったりです。
<河内弁>おまえはイラチやから、こっちはほんまにいかれこれやがな。(ほんまにイカレコレやがな)
こちらはかなり優秀。MS-IMEで京都弁を試してみると、「あんた、いけずや殻赤島変」となってしまう。
これらの混合物である関西弁として、落語を試してみよう。
◆ごめんください、いらっしゃいますか?どうぞ入ってください。
<落語>御免、居てる会(居てるかい)?まあこっちお入り。
落語の変換、もの凄く手応えあり。ATOKさん、変換モードのネタ元に使いましたか?
ちなみにATOKは「全国方言WEBほべりぐ」というHPで現在も日本各地の言葉をリサーチしているので、関西話し言葉もこれからもっと進化していくかも。
最後に余談なのだが、ATOKをインストールした後、ワードを立ち上げるたびに「IMPはワードを使用するのに最適なシステムですが、入れ替えますか?」という画面が出た。なんだか別れた彼氏に「やっぱりお前には俺が合ってると思うねん。なぁ、もう一回やり直せへんか?」と口説かれているようで一瞬その気になりかけた。
みな様もそのあたり、どうぞお気をつけください。
(大池)
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