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テーマ《 十三(じゅうそう) 》  13号(04-10-20)掲載 その2/3

    大人の町「十三」

十三の隣組

 「十三」と書いて「じゅうそう」と読む。関西の人間には当たり前だが、よその人たちにとってはまず無理な読み方である。この町は、大阪市内ではあるが、阪急電車で淀川を渡らなければならないから、町外れ的な感じがある。猥雑な町というのが一般的なイメージではないだろうか。十三駅周辺は、飲み屋街、商店街、風俗街の集合体で、芦屋や帝塚山とは正反対の、まさに庶民の町という感じがする所である。新世界とミナミの合わさったような感じ、と言えるかもしれない。ところが最近、どうもこの町がとても文化的な香りを漂わせているようだ。

 あの有名な映画館、通称“七芸”こと「第七芸術劇場」。ここは風俗店の居並ぶ一角にありながら、第三世界の映画や、かつてのアートシアター系の映画など、あまり商業的には儲かりそうもない映画を掛けている。また、この町の大人たちにはたくさんおもしろい人たちがいる。例えば、次のコピーを見てい
ただきたい。

「ジャズを聞き! お風呂に入り! ビールを一杯! いかがでしょうか!」

 これは十三の大人たちがやっている「銭湯ジャズ」という催しの惹句である。銭湯の脱衣場でジャズ演奏を聴き、スウィングして汗をかいたら、湯船に浸かり、生ビールをグイッと一杯やる。なんとも楽しそうな催しではないか。

 また一時期、十三の中学校がとても荒れた時代があった。窓ガラスが割られ、校内暴力も多発、というとき、十三の大人たちはそれを見過ごさなかった。地元在住の校医さんが中心になって、近所のさまざまな大人たちを中学校に送り込んだのである。そして大人たちは、自分たちの仕事について中学生たちに語ったのだ。それから、徐々に“荒れ”は沈静化していったという。

 十三とはそういう町だ。取り立てて大富豪や大学者がいるわけでもなく、フツーの市民(大人)たちが、楽しみながら自分たちの責任を果たしている。「市民社会」とか「市民自治」とか、そんな大げさな言葉ではなく、生きていることを楽しみ、その邪魔となるものに対しては敢然と立ち向かう。そういう
町衆がたくさんいる、本当の意味で大人の町なのだ。


 

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