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■ 寺町みどりさん (女性を議会に 無党派・市民派ネットワーク)
□                     寄稿 ★彡☆彡
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         ■おごらず、あせらず、あきらめず■

 ライター志望でもないわたしが、『市民派議員になるための本』(寺町みど り/学陽書房/2002)と『市民派政治を実現するための本』(上野千鶴子 ・寺町みどり・ごとう尚子共編著/コモンズ/2004)を出した。さいしょ の本が、吐山さん(※)の目にとまったのが、大阪ボランティア協会とのつな がりの始まり。吐山さんは、わたしが初めて書いた本を「文章がうまい」とほ めてくれた(笑)。そんなこんなで、『Volo』4月号(※)に「私の市民 論」を書き、5月には「おしゃべりアゴラ」(※)。今度は「市民ライター通 信」の原稿をふたつ返事で引き受けた。で、「市民ライターってなに?」 メ ルマガを読んでみると、どうやら書きことばで情報発信しているひとのことら しい。(※は脚注を参照。)
 思えばこの20年、わたしもなにかを発信しつづけてきた。百姓をしながら 『つうしん・人と土』を10年間だしつづけ、議員だった4年間で書いた『み どりのまちから議会から』は60号。その後も、市民運動のニュースや、『む ・しの音通信』を発行してきた。ときどき舞い込む依頼原稿も断ったことはな い。でも、書くのが好きかと問われれば、迷うことなく「いいえ」と答える。 わたしは、なぜ書くのだろう?

 わたしが本を書くきっかけは、3年前の夏の、上野千鶴子さんのことばだっ た。「わたしがプロデューサーも編集もするし、出版社も編集者も探してあげ るから、わたしと組んで、本を世に出しましょう。なぜってあなたは他の人に 伝えるべきメッセージを持っているから」。青天のへきれきだった。書く必然 性もなく、軽い気持ちで本を一冊書けるはずもない。そんなわたしの気持ちを 動かしたのも、上野さんのことばだった。
 「わたしはあなたに本を書いてほしい。そのためのお手伝いをしたい。でも 決めるのは、あなたです。」
 お返事でたんかを切った。「あなたに読んでほしいから、あなたのために書 きます。帯のコピーもいりません。」
 本が世に出て、市民派議員の仲間もふえた。書いたことは、現場で役立つと 確信していたが、予想以上に、たくさんの女性たちが、わたしの本を読んで当 選した。
>  2冊目の『市民派政治を実現するための本』は、上野さんとの共編著。あと がきの上野さんのことばを借りれば、「今回は、わたしがみどりさんにまきこ まれた。みどりさんの前著では、わたしがプロデューサーとなって、彼女をま きこんだ。いやがる彼女を押し倒し(笑)、なだめすかし、説得して本の著者 になってもらった。今回は『あとがき』で、彼女は、『本書はわたしがつくり たいと願ってつくった本です』と書く。・・・」

 わたしがなにかを書きたいときは、伝えたいメッセージと伝えたいひとの両 方があるときだ。書きたいことを書く、というよりは、相手に確実に届く、わ かりやすいことばを探す。
 思いを「ことば」で他者に伝えるというのは、とてもむずかしい。真意を、 相手に誤解なく、だれもが伝えることができれば、トラブルはずっと減るだろ う。「書きことば」で「考えていることを伝える」ということは、表情やニュ アンスが伝わらない分、話すことよりむずかしい作業だと、わたしは考えてい る。
 なにかを書くには、書きたい思いがあり、伝えたい相手があり、伝えたい内 容があり、それを伝えるための手段としてのことばがある。「ことば」は〈手 段〉であり、〈技術〉である。技術であれば、熟練しているひとがいて当然だ し、学ぶこともできる。
 同時に、「ことば」は、ことばを持たないひとにとって「権力」である。わ たしは書くことより、書かれることのほうが多かったので、ことばを発する立 場になったいま、そのことを肝に銘じている。
 いまわたしがかかわっている「む・しネット(女性を議会に 無党派・市民 派ネットワーク)」が掲げた、「ジェンダーの視点を基本に、権威主義を排し 、性にとらわれないでその人がその人らしく能力が発揮でき、個人として尊重 される、公平で平和な社会の実現」という理念は、返す刀で、わたし自身をす るどく問う。わたし自身もその問いから逃れられない存在である、ということ 、またそうでなければ、権力を持つひとたちが、いつか来た道をわたしもたど ることになるだろう。わたしは、その答えを実践の現場で見つけていきたい。  わたしには、だれかに伝えたいあふれる思いがある。書いても書いても、書 ききれないもどかしさがある。おごらず、あせらず、あきらめず、わたしの思 いを、「ことば」で、他者に伝えていきたい。

《プロフィール》 寺町みどり(女性を議会に 無党派・市民派ネットワーク)
1991年から1995年まで岐阜県高富町議会議員。
現在「女性を議会に 無党派・市民派ネットワーク」事務局。
著編書に『市民派議員になるための本』『市民派政治を実現するための本』

※編集部脚注
 吐山:
このメルマガの発行者。大阪ボランティア協会の常任運営委員や、下記『Volo』の編集委員長も務める。
 Volo:
大阪ボランティア協会が発行する市民活動総合情報誌。
 おしゃべりアゴラ:
大阪ボランティア協会・市民エンパワメントセンターが主催する事業の一つ。「政治の現場を知る」をテーマにした連続企画の第一回目講師をみどりさんが務めた。7月3日(土)には第三回目が予定されている。


 
 

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