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■ アメリカ大統領選挙と同性愛者の人権 ■

 アメリカの大統領選挙が、ため息とともに終わりました。日本のマスコミは、今回の選挙の争点は外交政策がメインであると報じていました。確かにそうだったのかもしれませんが、きちんとした報道がなかった「その他」の争点について、考えてみることも大切だと思います。特に、同性愛者の結婚(同性婚)の問題は、日本のマスコミがほとんど取り上げなかった、しかし、この大統領選挙の結果に大きな影響を与えた争点だったと、私は考えています。

 二人の候補の同性婚に対する態度を振り返ってみましょう。

 宗教右派の支持基盤を持つブッシュ(共和党)は、明確に同性婚に反対をしていました。今年の5月には、マサチューセッツ州で全米初の同性婚が合法化されたことを受けて、同性婚を禁じることができるような連邦憲法の修正を連邦議会に求めています。

 これに対してケリー(民主党)は、結婚を男女間のものと定めて同性結婚を排除した96年成立の「結婚保護法」に反対しています。このときの議決は、下院は賛成342:反対67、上院で賛成85:反対14。ケリーは上院の反対者14名の内の1人だったのです。

 選挙のTV討論においても、「同性愛者は、自らの選択で同性愛者になるのか?」という質問に対し、ブッシュは「わからない」とだけ答えたのに対し、ケリーは「(現副大統領のチェイニーの娘であるメアリーについて)彼女はレズビアンである。彼女は、そのように生まれ、生きてきたのであって、同性愛
者になることを選んだかという問題ではない」と答えました。

 このように、ブッシュとケリーの同性愛者に対する認識に大きな開きがあることは明白でしたので、多くの同性愛者はケリーを応援しました。CNNの出口調査によると、『同性愛者(ゲイ、レズビアン、バイセクシャル)は調査対象の4%、そのうちブッシュ氏に入れた人は23%、ケリー氏は77%で圧倒多数だった。異性愛者(96%)は、ブッシュ氏53%、ケリー氏46%だった(調査対象 1万3660人)』そうです。

 11月2日には、大統領選挙とともに、さまざまな州で住民投票も行われました。この結果について、大きく取り扱ったマスコミは少なかったと思いますが、この住民投票はマイノリティ(少数者)の人権を考える者にとって、到底見過ごすことができない、大きな問題をはらんだものでした。この住民投票の
内容は、「州憲法修正による同性婚の禁止」です。

 住民投票の結果、今回修正を問われていた11州全てにおいて、同性婚が禁止されたのです。11州とは、アーカンソー、ジョージア、ケンタッキー、ミシガン、ミシシッピー、モンタナ、ノースダコタ、オハイオ、オクラホマ、オレゴン、ユタです。(ちなみに、ミズーリでは、すでに8月に州憲法が修正さ
れ、同性婚が禁止されています。)

 大統領選挙のまさにその日に、このような宗教的思想が深く関わる問題を住民投票にかけた背景にも注目しておかなければいけないと思います。多くのマスコミでも、ブッシュ陣営はこの住民投票を保守派の投票率を上げるために利用したのだと分析していました。

 住民投票は、住民の意思を直接はかるものであり、有効な政策決定の手段だと思っています。しかし、「少数者の権利」について、住民投票で決めていいものなのでしょうか? 住民の多くは異性愛者です。多くのマジョリティ(多数者)にとって、マイノリティ(少数者)の権利は、ぴんとこないものであり、必要ないものなのではないでしょうか?

 同性婚の問題は、基本的な人権の問題です。そして、人権というのは、生まれながらに誰もが持っているもののはずです。異性愛者も同性愛者も同じ権利を持つのであれば、異性愛者が結婚制度を使えるのなら、同性愛者が使えるのも当然。ただ、それだけの話だと私は思っています。マイノリティ(少数者)の人権が、住民投票でマジョリティ(多数者)に認められないと実現できないという、この構造は、明らかな矛盾です。

 これは常々感じていることなのですが、マイノリティ(少数者)の権利に関する運動では、その権利が必要な当事者に大きな負荷がかかっています。少数者や弱者が声を上げるのは非常に重要なことですが、同時に、とても難しいことでもあります。その困難さに、政治や行政に関わる者であればなおさら、敏感にならなくてはいけないと思います。

 行政で人権問題を担当している人から、「同性愛者自身が声を上げないから、同性愛者の求めていることが分からない」というようなことを聞くことがあります。しかし、この社会の中で自分が同性愛者であると声を上げることのリスクを、想像してみて下さい。あなたが、友だちが、同僚が、家族が、同性愛者だったら、家庭や学校や職場でどんな扱いを受けると思いますか?

 私は、同性愛者への差別が人権の問題だと思うなら、まず「あなた」が、同性愛に対してフレンドリーな態度を「明確に」示して欲しいと思います。それなら、あなたの周りの同性愛者もあなたに対して話をする気になると思うのです。「あなた」が気付くにしろ、気付かないにしろ、同性愛者と異性愛者は、
同じ地域に住み、日々会話をし、一緒に生きているということを忘れないでいて欲しいと思います。

 今回はアメリカの大統領選挙に絡んで、同性愛者の人権に関して考えたことを書きましたが、アメリカの隣の国、カナダでは、また状況が異なることを付記しておきます。オンタリオ州では03年6月、ブリティッシュ・コロンビア州では03年7月に同性結婚を認めています。カナダのすべての州で同性結婚
が認められるのは時間の問題になっています。

 私の知人(日本国籍の方)は、バンクーバーに行って、カナダ人の同性パートナーと結婚しました。この知人のように、同性愛者の人権が確保されている国へと移動していく人もいますが、国籍を変えることができる人はやはり少数です。足元の日本でも、同性愛者の人権がきちんと護られるようにするためには、どうしたらいいのでしょうか? 私たちは、そろそろ本気で考え始めなければいけないと思います。

 《尾辻かな子さんのプロフィール》
 大阪府議会議員。無所属・市民派、29歳。
 2003年に初当選し、現在1期目。
 議会の中で最年少の女性議員として奮闘中。
 女性、子ども、ワカモノ、性的少数者等の人権問題に取り組んでいる。
 メール: otsuji@abox22.so-net.ne.jp
 ホームページ: http://www.otsuji-k.com


 

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