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■市民ライターどんどん ☆彡
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■ 特別寄稿 「非戦を選ぶ演劇人の会」
□ 関根 信一 さん ★彡☆彡
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《市民ライター通信・読者の皆様へ》
はじめまして。「非戦を選ぶ演劇人の会」の実行委員をしています関根信一です。8月15日に、紀伊國屋サザンシアターで行ったピース・リーディング「あきらめない夏2004」の第三部「イラクからの声」で、「市民ライター通信」HPから「イラク・ボディ・カウント」についての言葉を引用させていただきました。
「非戦を選ぶ演劇人の会」は昨年の1月から「リーディング」という演劇人ならではの取り組み方で平和をアピールしてきました。これまでの台本は、全国で誰もがリーディングを行えるようホームページで公開しています。 これまで6回のリーディングを行ってきて思うのは、演劇というもののもつ強さとしなやかさです。戦争による悲惨な現実はさまざまな形でレポートされていて、私たちはそれを読むことができます。
リーディングというのは、その言葉を俳優が立ち上げるということにほかなりません。両親を失った悲しみを訴える少女として語るかと思えば、またあるときは、戦争がなぜ起こったのかという背景を冷静に語ることも可能です。
「戦争反対」とひとことで言えばすむメッセージを具体的に立ち上げること、そして、舞台の上でくり広がる言葉を通して、観客はいまここにはなくても、世界のどこかで起こっていることに思いをはせることができます。
「相手の気持になって考える」というのは、子供の頃に誰もが教わる生きていく上でのとても大切なことだったはずです。でも、私たちはいつのまにか「相手の気持になって考える」ことをやめてしまっているのではないでしょうか。それは、人を思いやる心、想像力の欠如なのだと思います。
演劇は、観客の想像力なくしては成り立たない芸術です。そんな演劇ならではが持つ力の強さを、会を重ねるごとに改めて感じています。
引用させていただいた「イラク・ボディ・カウント」についてのコメントは、遠いイラクで亡くなった人々のことを忘れずにいたい、考えることをやめにしないでいたいという気持に打たれ、台本に取り入れさせていただきました。
想像して思いやるだけでは、戦争はなくなりません。その次に私たちは何をしなければいけないのか。そんな問いかけも、忘れずにいたいと思っています。
会のこれからの活動は未定ですが、これからも年に何度か、リーディングという形で平和を訴えていく予定です。くわしくは、会のホームページ http://hisen-engeki.com/ をご覧下さい。
《関根信一さんのプロフィール》
俳優、演出家、劇作家。1965年生まれで東京は葛飾の出身。
ゲイをカミングアウトしている劇団「フライングステージ」代表。
1992年の劇団の旗揚げ以来、ゲイにこだわった演劇活動を続けている。
ピースリーディングを主催する「非戦を選ぶ演劇人の会」実行委員。
劇団フライングステージ: http://www.flyingstage.com/
非戦を選ぶ演劇人の会: http://hisen-engeki.com/
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