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■ 「市民ライター」のたまご ◇◆◇◆◇
□ ―『Volo』初原稿の裏話―
■ 本河知明
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大阪ボランティア協会が発行する月刊誌『Volo(ウォロ)』。昨年12月号の「本誌が選ぶ3つ星なお店」コーナーに原稿を書いた。大学院在籍時代に論文を書いたり、このメルマガで原稿を書いたりした経験はあるものの、今回の「3つ星」の原稿にはかなり手こずった。そのあたりのことを反省を含め、少し振り返ってみたい。
そもそもは、同協会が主催する「市民ライター養成講座」の受講終了直後、ちょっとした好奇心から同誌の編集委員会にオブザーバー参加したことがきっかけだった。ただ単に、どんな感じで雑誌が作られているのか、その現場を見たかったからという動機で参加したのだが、ついつい乗せられて、取材と原稿を引き受けてしまった。
もともと私自身が取材対象のお店に興味があり、取材を通して深く話を聞いてみたいという個人的希望も持っていたので、取材自体はまあまあ楽しかった(思いのほか、苦労はありましたが)。しかしその後、原稿にするのがしんどかった。その一つは文字数の壁。前回のメルマガで書いたビデオ講座の話と似ている。あまりにもいろいろな話(原稿にしたらマズいだろうなと思うような話もあった)を聞きすぎて、どこに焦点を絞って原稿をまとめるべきか、たいへん迷った。
このお店はいろいろな人が共同で運営しているため、お店として発信しても良いと合意がなされている情報は、チラシなどですでに文章化されてしまっている。それ以外の個別的な情報も、取材では得られた。しかし、それを限られた文字数で表現しきれるのか。また、今回の取材では(おそらく通常以上に)匿名性を要望された。たとえば、お客はおろか一切の人物写真がNGだったりした。匿名性と情報の個別性。これをどうやったら両立できるのか…。結局は無難に、「合意された情報」を中心に原稿を書いた。それでも意外と筆者(私)の個性は出せたのではないかと、ちょっと自画自賛!?
しかし、今回の大きな反省点は「写真」。後になって、「こういう写真も撮っておけば良かった」と、しきりに反省した。その原因はやっぱり取材前の準備不足。多くの商業誌では、企画段階でページ全体のレイアウト(たとえば、写真を何点、どういうレイアウトにするか、など)が決まっており、それに合わせて取材・撮影するという。それでなくとも、やはりいろんな被写体、いろんな角度からの写真を撮っておけば、編集もしやすいだろうし、何より取材対象が多角的にイメージされて、読者にとって分かりやすい記事になるだろう。どういう写真があったらいいか、事前に十分に考えて取材・撮影しにいくべきだった。
自分の意識の中では、今回の「3つ星」が“市民ライター”として
の初原稿かなあと思っている。まだまだ“市民ライター”のたまごといったレベルなので、今後も自己研鑽していきたい。
≪ 読者評価 座布団12枚 ≫
(本河)
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