このおやつを誉めよ!
《 焼きいも 》
冬になるとトラックのスピーカーから流れてくる声。煙突から出る煙の音とにおいに誘われながら、集まる人!人!人!誰もが知っている「い〜しや〜きい〜も〜おいも〜」だ。
買うと、持っている紙袋から伝わってくる熱気。「早く出して!」とせかしているようだ。さっそく袋から取り出して、二つに割る。湯気がぽわ〜っと出て、顔を包む。中から柔らかそうな、美しい色をした黄金の輝きが目に飛び込む。ふわっとしたその黄金を口に含んでみる。口の中に優しさと温かさがじわ〜っと広がり、体全体へと伝わっていく。
やがて満腹を感じる。 心にもぬくもりを感じ、満たされた気持ちになる。そのぬくもりは多くの人の心をとらえ、安らぎや笑顔を与える。
そんなおどろくパワーを持っている「焼きいも」だ。 あっ、そこ! 目の前でほほえんでいるよ。 「冷たい心と体におひとついかが?」
(ぴょん。) 2004年11月
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