ドキュメンタリー評
『911 In Plane Site』 (Dave vonKleist 制作/アメリカ/2004)
9・11は世界を変えた。このビデオは9・11を変える?
隠そうとすると、それを見たくなるのが人情ってもんじゃございません?
この作品に記録されているのは、テレビで一回放映されたきり二度と放映されなかった映像と写真の数々。使用されている映像は、2001年9月11日に起こった出来事を報道した米国の大手テレビ局のものである。本作品を制作するにあたってテレビ局と交渉したが、ほとんどの場合その使用許可を得ることができなかったという。
うーん、怪しい。。。
これらの映像は、数多くの「疑問」を投げかける。正直なところ、私には腑に落ちないものを感じる「疑問」もある。しかし、ペンタゴン(米国防総省)に激突したとされる旅客機についての「疑問」には激しく同感できた。制作者の「疑問」とは、たとえばこんな感じだ。
●わずか16フィートの穴に、44フィートの高さの飛行機がどうやって入り込めるのか?
●激突直後の証拠写真には、ペンタゴンの芝生に機体の残骸がまったくないのは何故か?
いずれも映像や写真から誰でもが思いつきそうな常識的な範囲の「疑問」ばかりだ。
制作者のデーヴ氏が本作品を作ろうと思ったきっかけは、ペンタゴンに激突したのは旅客機ではないと主張しているサイトhttp://www.letsroll911.org/だったという。「そんなバカなことがあるはずがない」と思い、雑誌やDVDを片っ端から買ってみて、ペンタゴンに激突した飛行機の映像を探した。しかし、一枚も見当たらなかった…。
本作品はただただ「疑問」を投げかける。その「答え」がほしい。それだけだ。
9・11は世界を変えた。このビデオは9・11を変えるかもしれない。
本河 知明 2004年10月
公式サイト(英語) http://www.911inplanesite.com/
日本語公式サイト http://www.wa3w.com/911/
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