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掲載記事索引

市民ライターどんどん
地球を見つめて〜なんちゃって
       ……かざりえみこ
コラム ★ライターズ・バトル★
    《おれのコラムが面白い!》
新登場! テーマ・コラム
    《ライター各様書き比べ》
脱サラ議員奮闘記
  …山根一男(可児市議会議員)
関西弁だば、まんづ わがんね
       ……秋田おばこ
市民ライターのキモ
         その真実と技術
       ……吐山継彦
ライティング情報あれこれ
◇参加レポート「行ってきました」
◇三反農家の米作りノート
          ……平田泰史
◇わが町中津を語る
          ……霊崎(たまさき)
◇お薦めメルマガ勝手に紹介
◇お薦めのこの一本
◇ショートコラム
       この○○を誉めよ!

◇講座そのほか情報
(以下はいまなお工事中です)
◇投稿
◇編集後記
バックナンバー
24号(05. 9.20配信)
23号(05. 8.20配信)
22号(05. 7.20配信)
21号(05. 6.20配信)
20号(05. 5.20配信)
19号(05. 4.20配信)
18号(05. 3.20配信)
17号(05. 2.20配信)
16号(05. 1.21配信)
15号(04.12.20配信)
14号(04.11.20配信)
13号(04.10.20配信)
12号(04. 9.20配信)
11号(04. 8.20配信)
10号(04. 7.20配信)
9号(04. 6.20配信)
8号(04. 5.20配信)
7号(04. 4.20配信)
6号(04. 3.20配信)
5号(04. 2.20配信)
4号(04. 1.20配信)
3号(03.12.20配信)
2号(03.11.20配信)
1号(03.10.20配信)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆★☆★
★☆★ 書く力、書く参加!
☆★
★          市民ライター通信
☆ 2005.10.20
---------------- http://www2.ocn.ne.jp/~mmwriter/ ★ 第25号★☆★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■あなたも市民ライターに!■

市民が社会に向けて情報を発信するには、書くことが不可欠です。
多くの市民活動はそこから始まっています。《書く力》を養い、
《書くことで社会参加する》市民ライターになりませんか。
                  
  ========= 市民ライターのイメージ ==========
       
* 書くことによる社会的な発信が大切だと考えている。
* 心情吐露だけに終わらず“レポート性”のある文章がかける。
* ペンが剣よりも強い世界にしたいと思っている。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

■まいど おおきに!■

この市民ライター通信を発行してから、丸2年が過ぎました。3年目に突入し
た今号では、はじめて小説「はからめ」が登場します。6回に亘りお届けする
ことになりました。月1回では、先を早く読みたいというもどかしさを感じら
れるかもしれませんが、これから6ヶ月毎月首を長くしてお待ちください。ま
た、「今月のお話」と題してショートショートのコーナーも誕生しました。こ
のコーナーなら気軽にご投稿いただける方も多いのではと期待しています。


/////////////////////■□■ も く じ ■□■//////////////////////

【1】市民ライターどんどん 
      「話のたて琴ぽろん」 …………………………     ウチバヤシヒロコ
【2】地球を見つめて〜なんちゃって(25)  …………………     かざりえみこ
【3】交通事故にあった!そのとき(2) …………………………     Konkon
  「救急車初体験、これって事情聴取?」
【4】連載小説  「はからめ」 …………………………………………   雅代
【5】市民ライターのキモ/その真実と技術 (21) …………………   吐山継彦
【6】脱サラ議員奮闘記(23)」再チャレンジ編5 ……………      山根一男 
【7】モンゴルを語る (その5)…………………………     あじかたしんいち
【8】ショートショート「今月のお話」………………………………      陸の鰯
【9】秋田弁だば まんず おもしれー …………………………   秋田おばこ
【10】ポエムとポリシー `「 風 」……………………………………   小山良弘
【11】イベントのお知らせ ………………………………………… 洲崎真理子 
【12】編集後記

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 読んで、感じて、そして、あなたも発信してください。    
☆書く力を養い、書くことに慣れ、書くことで社会参加していきましょう。


  「論・RON・ロン」コーナーは、個人の論を世の中に論じよ
  うというコーナーです。といっても、個人的な問題を論じる場
  ではなく、社会的問題や時事ネタを、一市民の立場で論じよう
  ではないかというコーナーなのです。多いに論じて、あなたの
  考えを世に問うてください。個人の考えを発信することには意
  味があります。ひとりの力は小さくても“うわさが力になる”
  からです。あなたの論をお寄せください。反論や賛成論も歓迎、
  ここは「議論の場」です。


  その他「この○○を誉めよ!」などいずれも800〜1000字程度   
  (締切15日必着!メールに貼り付け添付でお願いします)
  感想・投稿大歓迎!お待ちしてま〜す。
  ★投稿先  E-mail: mm-writers@abelia.ocn.ne.jp ★  

メルマガ「市民プロデューサー通信」の購読もよろしくお願いします。
http://isweb25.infoseek.co.jp/business/capnews/index.html


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【1】市民ライターどんどん(23)   ★彡☆彡
□           ☆彡
■       ウチバヤシ ヒロコ (話のたて琴ぽろん)   ★彡
□                  
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                 
         ◆ 絵本の世界の力に魅せられて! ◆

                         
 悠久の歴史を感じる里山能勢の小学校で読み聞かせをしています。声に出し
て読むことが好きだった私の心に「読み聞かせの願望」を目覚めさせてくれた
のが息子の入院でした。
 幼い頃から何度となく入退院を繰り返す息子にとって、消灯後の病室は、長
くて、淋しい夜の世界への入り口で、子供たちにとっては恐怖の時間でした。
 入院に慣れていない子供さんたちの泣き声がこだまするのもこの時間帯です。

 私はむずかる息子の淋しさを少しでも和らげようと、同室の子供たちの睡眠
の邪魔にならないような小さな声で、息子が眠りにつくまで枕元で何冊も、何
冊も絵本を読んでやっていました。 
 そんなある晩の絵本タイム、部屋の空気が張り詰め、息を飲むような緊張が
漂ったのです。物語の佳境の部分で同じ部屋にいた子供さんが息を凝らしなが
ら私の話に耳をかたむけてくれていて、話し終えると大きなため息を「ホーッ
・・・・」と流してくれたのです。

「面白かった?」・・・と聞いたら、小さな声で『ウン」と返事を返してくれ
ました。私は、そのとき不思議な感動を覚えたのです。
 寒々としたベッドのなかで、ひとり淋しさと戦う小さな子供の心に、物語は
心地よいリズムとなって自然と耳から入り、物語の世界へと子供を導き、淋し
さから開放してくれたのだと・・・・
 この日以来、カーテンを開けっ放して、私は自分の子供にだけ絵本を読んで
やるのではなく、多くの子供たちに一緒に絵本の世界を楽しみたい!・・・と
思うようになったのです。

 熱い願望を抱きつつ、月日は流れました。息子が小学6年生になった時、地元
の小学校の本好き、子供好きのお2人の先生に働きかけ、ボランティアがスター
トしました。
 当時から、子供たちの活字離れが騒がれ、読解力のなさを嘆く文科省は教育
機関に働きかけ、子供に本を読ませようとしていたときでしたので、比較的反
対の声も出ずに、毎週火曜日の朝学習の時間に読み聞かせの時間を当てていた
だいたのです。

 はじめは先生以外のおばちゃんの出現に緊張する子供もいましたが、回を重
ねるごとに、子供たちとの距離も縮まり、教室に入ると私の絵を黒板に書いて
くれていたり、席をちゃんと用意してくれていたりと、うれしい行動が現れ、
信頼関係が出来始めました。
 1人で始めたボランティアですが、今では個性豊な愛すべき仲間が5人も増え、
グループ名も「話のたて琴ぽろん」と名付け、意欲的に子供たちに絵本の楽し
さ、素話の面白さなどを伝えています。

 それと同時に、毎回読み終えたあとは、どのような本を紹介したのかを校長
室をお借りして、読んだ本のタイトル、作者、出版社、解説などを書き、メン
バーと共にその日の子供たちの様子や、本について、また様々なジャンルの情
報を交換しながら仲間同士の交流を深めています。

 最近では、6人で1つの作品を朗読劇に仕上げたり、ギターの生演奏や、歌を
盛り込んだオリジナルの表現の仕方で楽しんでいます。また地元だけではなく、
近隣の市町村の子育て支援活動の一環としてお母様方にも絵本の素晴らしさを
伝えています。
 これからも学び続けながら、心躍るお話の世界を冒険したいと思っています。

そして、語り手と、聞き手の間に流れる響きあう心の交流を深めていきたいと
思っています。
「私たちの話を聞いてあげるよ・・・・」と言って下さる所には喜んでお伺い
します。       
      
(編集部より:お話を聞きたい方がいらっしゃいましたら、本メールマガジン
       の投稿と同じメールアドレスで編集部までご連絡ください)


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□                          ☆彡
■【2】 地球を見つめて〜なんちゃって(25)    ☆彡
□                    ★彡   
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
         ◆ 伊達(だて)の厚着 ◆
                                            かざりえみこ

 今年の夏は暑かったですね。その夏がいつまでも続いて、暑い暑いといって
るうちカレンダーをまた一枚めくって、もう10月も半ば過ぎ。子どもだけで
はなくおとなでもまだ半袖で街を歩いています。夜に寝るときでも、薄い布団
一枚でよかったりして。
 世界各地で異常気象が取りざたされています。台風、大雨、ハリケーンetc.

 地球温暖化のせいなのですって、ね。
 
 ところで、伊達の薄着(だてのうすぎ)ということばを広辞苑を見れば、
「見えを張り、着ぶくれをきらって寒いのを我慢して薄着をすること」とあり
ます。
「だて」とは人目を引こうとすること、です。
 このごろ、街には『伊達の厚着』が多いと思いませんか?
 夏でも毛糸の帽子をかぶっている人を見かけましたが、9月が10月になる
やいなや、日中が暑いにもかかわらず、早くも、ボア付きのダウンベストを着
たり、ウールのマフラーを巻いたり、ロングブーツを履いたり。ある男性は汗
を拭きふきレザーのジャケットを着てました。

つい先頃までは“クールビズ”だといっていた人たちが、突然、ネクタイを
締めてスーツを着用するのですから、若者を笑っている場合でもありません。
 まあ、厚着をして、広辞苑ではないけれど「見えを張り、薄着をきらって暑
いのを我慢して厚着をすること」を地でいっている人たちは、まさに伊達の厚
着です。新語ができましたね。

 問題はここから始まるのです。
新語くらいなら笑っていられるのですが、笑えない事態がありました。暑い暑
いといって、10月も半ばというのにビルも電車も冷房を入れているんですか
ら。鳴り物入りのあのエコライフはどこへ行ったのでしょう?
 地球は温暖化に拍車がかかり、ファッションはカレンダーの季節を先取りし
て秋から冬。都会はどんどん季節を失い、人間の感覚もずれてきています。
 この冬は“ウオームビズ”ですって? 伊達の厚着でさぞかし我慢するでし
ょう。とくと観察させてもらいましょうか。


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇                      ★彡☆★     ★彡
■【3】事故にあった!そのとき(2)
◇      「救急車初体験、これって事情聴取?」               ☆彡
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     
  ★事故直後の事情聴取は誘導されやすい。真実だけを導きだそう!★
    安易にイエスといわない。曖昧なことは断定しない。

                                               Konkon

 サイレンが聞こえる。自分を運ぶ救急車が到着した。気分はサイアク!
「病院の希望ありますか?なければ市民病院に行きます」
「はあ」→ あとで後悔!
 日頃から病院を決めておきなさいと、当メルマガ7号“救急車を呼ぶ前に”
に書かれていたのに、指名しようにも浮かばない。サイレン響かせ信号無視の
猛スピード!カーブだって減速なしで市民病院へまっしぐら。高さ1メートル
はあるストレッチャーの上、安全ベルトも締めないんだから生きた心地がしな
い。その車内で事情聴取は始まった。

 事故後の悲壮感・自責の念、後悔と不安でアタマは真っ白。救急隊員の問診
に続いて、警察官が事情(?)を聞いてくるが、ずっと昔のことのような気が
して思い出せない。気力にも集中力にも欠ける。何で、犯人でもないのに緊張
しちゃうんだろうね。

「右手首と右膝と、あと痛いのは右脚やね。右からぶつかってきたんや」
黙って頷く。
「今から帰るとこやった?」
「はい」今頃、夫と晩酌のはずが……。
「電車に乗るとこだったんやね。家は遠いの? 」
「○○です」
「そんなら、これから出かけるとこだったんや」
「はあ?帰るところで…」
「バイクが右側にぶつかったんやろ。電車に乗るつもりだったんだよね」
「電車から降りて、バス停に行くところでした」
「あのね、駅からバス停にいく途中なら、左にぶつかってるはずなんだよ」
何が言いたいんだよ〜。駅から出てきたんだもん…黙っている。
「おかしいやろ、左じゃなくちゃ。一方通行なんやから右側からは来ないんだ
よ」語気が荒い。
 フラッシュバック!来ないはずの右に突然ライトが迫ってビビったんだ!
「バイクが逆走してきたんです!」
「逆走?進入禁止に入ってきた…横断歩道歩いとったんやね」
「はあ」自信はなかった。いまなら絶対だと言い切れるが。
「逆走かあ、逆走やって。そんなことあるんや」と感心したようにいった。

 警察官は、先入観を持って結論に導くように質問してくる。冷静になれば確
信がもてることでも、動転していると思い出せない。そんな時は、断定しない
で、「よく思い出せない」「多分」「そうかもしれないけどよくわからない」
などと、曖昧は曖昧なまま答えておく。あとで証言を訂正する方が大変だから
だ。でも、くれぐれも警察官の心証を害さないように気をつけて。変な意味で
はないが、いい関係にこしたことはない。怒らせちゃあいけないよ。
 加害者とは連絡先を交換。処置費2万3150円也!右手首は骨折だなとい
われる。既に夜は更けていた。
 数日後、ナント!正式の事情聴取ってやつが警察であるという。
                             ……つづく
 次号は「少年を罰したい?煮るも焼くもアナタ次第」の予定


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★                         ★彡         
☆【4】連載小説 「はからめ」(全6話) その1         ★彡
★                           ☆★☆彡
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                                               雅代

 早起きをしたせいで、家事が手際よく済み、時間に余裕ができた。
 ふだんは阪急十三駅で京都線の特急、京都河原町行きに乗り換えるのだが、
その日は始発に乗るつもりで四駅さきの大阪梅田に出た。確実にすわって行け
ると見込んだのに電車はかなり混んでいる。花の季節が終わったというだけで、
空いていると思うのは見込み違いだった。

 そういえば初夏の京都では、催し物や展覧会などが多い。新緑の木洩れ日を
受けながら、神社仏閣巡りをするのもたのしい。道理でラッシュ時も終わった
午前九時半すぎというのに、乗り込んだ電車の通路に突っ立って右、左に空席
をさがさなければいけないはずだ。
 少し歩いてまん中あたりにひとつ見つけた。

 二人掛けシートの窓側には和服姿の老人が顔を通路に向け、手をひざに置い
てチョコンというふうに座っている。まるで私を待ちかまえているように。
 めがねの蔓の太い黒色が小振りな顔を横切って、かわいらしさと気むずかし
さを際だたせている。地肌に張り付くように整えられた頭髪は、絹糸よりもも
っと細く白く頼りない。そこに整髪料のにおいがする。かつて満員電車でこの
においのする目の前の頭に顔をそむけた日々を思いだした。

 座ろうかどうしようかと車両内を見渡しても、他に空席はない。私も、それ
だけの理由でわざわざ車両を移るほどナイーブな若さをもはや持ってはいな
い。ひとつ残った空席に落ち着くしかない。
 軽く頭を下げた私を、老人は下からのぞくようにめがねの中で目だけを動か
した。

 高槻市駅までは約二十分、少々の点は我慢することにして車両内を見渡した。
 私より一回りほど年上らしい初老の女性たちが、あちらこちらにグループを
作って、おしゃべりに余念がない。進行方向に向いているはずの座席を、反対
方向に倒してボックス席をこしらえる。申し合わせたように帽子をかぶってい
る。戸外を散策する予定なのだろうか。
 そのブラウス、ええ色やね。あなたの指輪の方がおしゃれよ。これ、いくら
やったと思う。いやー、これかて安物よ。細めの革靴からかかとを浮かせた足
を、シートからぶらぶらさせている人が一番大きな声だ。

 劇場、行楽地、レストラン、たまに出かける先々で、あの年かっこうの人た
ちは華やかに声高に笑い、身内の自慢をし、お互いの足元をいたわりあい、大
らかに食べる。かなり目障りでもあるし、微笑ましくもある。
 六十年前の敗戦前後に苦労した時間を取り返さずには人生を終えられよう
か、などと言いながら張り切って遊んでいる年上の友人を何人も知っているが、
この人たちもきっとそのたぐいかも知れない。

 通路を挟んだ反対側の四人組は、赤えんじ色の花柄ワンピースの女性がリー
ダーらしく、ひときわ大きな声であとの三人を笑わせている。行ってらっしゃ
い、忘れモンないか、やて。子どもみたいやろ、うちの人……。
 そしてまたどっと笑う。                
                                つづく

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■【5】市民ライターのキモ/その真実と技術 (21)    ◇◆◇◆◇

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

        ■ タイトル・リード・小見出し ■

                                            吐山継彦

▼市民ライターは、原稿を書き終えても、それで終わりではない。自分の文章
にタイトルをつけ、リード(lead=文章の前文)を付し、小見出しを立てる、
というとても重要な作業がある。新聞や文芸誌に載せる場合は、スペシャリス
トである編集者がやってくれるのだろうが、市民活動情報誌などの現場はスタ
ッフがみな大変忙しいし、専門家としての編集者が専任でいるケースも少ない
から、自ずと著者自身がこれらの作業をすることになる。

▼その時に重要なのは、一連の作業を面倒臭い余分な仕事と考えるか、それと
も自分の文章が紙(誌)面に掲載されたとき、いかに読者に興味を持ってもら
うかを決めるクリエイティブな仕事と考えるかの違いだ。もちろん、市民ライ
ターの態度としては後者が正しい。実際、読者もまたいつも時間に追われてい
る人が多いから、タイトルとリードを読んで、小見出しに目をやってから態度
(読みか読まないか)を決める場合が多いだろう。

▼「それほど重要な仕事を他人任せにしてどうするのッ!市民ライター」てな
もんである。タイトルもリードも小見出しも、説明調になりすぎても、長すぎ
てもいけない。自分を読者の立場において、「もし私が読者なら、このタイト
ル(リード、小見出し)で読む気が起こるだろうか…」と熟考してもらいたい。


▼たとえば、9月28日の読売新聞夕刊(大阪本社版)の2面(4版)に、マジ
ック3が点灯した阪神タイガースの記事が載っている。400字詰めの原稿用紙2
枚に満たない短いものだが、タイトルは横書きで「数字が語るトラのすごみM
3」となっており、トラの部分がタイガースの虎のマーク。文字量の少ないわ
りには大きな写真が3点(赤星、今岡、JFK)使ってあるうえ、見出しも特
大で、紙面の約4分の1を占める大きな記事である。

▼リードは、「マジックナンバーを『3』まで減らし、2年ぶりのリーグ優勝
へ快走する阪神。6月9日以来、一度も首位を明け渡すことなくゴールへ突き
進む、その強さの秘密を数字で探った。」とある。ファンはもちろん、そうで
ない人でも、ちょっと読んでみよう、という気になりませんか?

▼小見出しは、変則的だが、大きく3本。記事なかではなく、リードの横に縦
書きで、右から左へ並列し、「今岡、打点球団記録も」「JFK登板、勝率85
%」「赤星、盗塁自己新射程」。そして、四つの段落(パラグラフ)の先頭に、
「141」「46」「58」「13」という数字が付してある。それぞれ、記
事掲載時点での、「今岡の打点」「JFKの登板数」「赤星の盗塁」「下柳投
手の勝ち星」である。

▼こんなに贅沢で凝ったレイアウトをするのは、ぼくらの媒体には不可能だが、
見習って欲しいのは、「読ませずにはおくものか!」という読売新聞編成部の
気迫と創造的営為である。さすがはプロ! 文章の中身がいくら良くても、「読
んでくれ〜」という気持ちが紙面から伝わってこないと、読者は読む気がしな
い。読まれるために書いた文章は、「読まれてこそなんぼ」であることをゆめ
ゆめお忘れなく。


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

□【6】 脱サラ議員奮闘記 (24)            ◇◆◇◆◇
■         山根 一男(岐阜県可児市議:48歳)
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━     
                    《再チャレンジ編5》

 臨時議会・9月議会も終わり、少し落ち着きました。今議会は波乱含みでし
た。電子投票廃止条例案を議員提案で出しましたが、20対4で否決されまし
た。フェロシルトに関する住民からの請願の紹介議員もやりましたが、こちら
も否決とされました。その辺りのこと、また、いつか触れたいと思います。今
回からまた時計の針を2年ほど戻して、2003年の電子投票による選挙の時
のことを6月に引き続いて書かせていただきます。

…………………………………………………………………………………
 なんといっても今回の選挙の強みは、現職のPTA会長であるということで
あった。全くの無名で、プラカードを持って交差点や、駅前に立ってアピール
前回の選挙とは大きな違いだ。

 選挙事務所や選挙カーの看板のキャッチフレーズも、前の選挙の『サラリー
マンの感性を市政に』から、『届けます!子育て世代の声』に替えた。今回の
選挙で、子育て中といえそうなのは24名中4人くらいしかいない。

 看板をそっくり換えるとお金がかかるので、そのキャッチフレーズの部分だ
けを貼り直した。看板にもいろいろあると思うが、私はビニールクロスをカッ
トして貼 り合せていく形のものを採用している。これだと比較的安価で済む。

 選挙カーにもいろいろデコレーションしたので、よく子どもがおもしろがっ
て自転車でついて来たりした。下校時に出会うと身を乗り出して手を振った。
すると、子どもは 反応がいいので選挙カーのボルテージも一気に上がる。
子どもに選挙権はないが、彼らに好感を持ってもらうことは大切だと思う。

 1日30〜40回の辻立ちも毎日続けた。今回の選挙カーは、最新鋭の音響
装置を積んでいて、なんとマイクがワイアレスになっている。これは、車から
頻繁に降りて辻立ちをするのにはとても便利だ。

 演説はうまくいく時とそうでない時がある。ポイントは選挙カーの止める位
置と方向にある。すぐ近くに民家があって、大きなスピーカーで苦情が来るの
ではないかと声量をセーブしながら話すような時はうまくいかない。

 反対に、丘の上から眼下の何百軒もの家に向けて語りかけるような時は最高
である。腹の底から声を出せる。これは候補者冥利につきる。ただ、いつもい
いスポットが見つかるわけではないので、演説の腕を磨く(?)ことが大切だ。


 前回の選挙ではやれなくて、今回初めてできたことに個人演説会がある。選
挙戦も終盤にさしかかった木曜日の夜、帷子公民館で行った。ふだんは政治的
なこと一切お断りの公民館が、選挙期間中は最優先で会場として使える。

 保守系の候補の選挙では、毎晩のように個人演説会を持つのが常のようだ。
各地域ごとに自治会や政党からの動員要請によってかり出される。市民派の場
合、組織力がないので動員などは難しいし、趣旨に合わない部分がある。

 つまり、その候補者を応援してなくとも近所の目があって動員要請を断れな
いというようなことはよくあるようだ。でも、本当に応援したい方や、じっく
り政策などを聴いてみたいという人が集まるならこれは有効な場になる。

 せっかくふだんは使えない公民館を無料で使える制度もあることだし、何よ
りもあと一歩の票の積み増しが必要だということで、個人演説会を行うことに
した。や るからにはあまりに集まる人が少ないと、かえって逆効果になる。

 また、こんな候補者じゃ頼りにならん!と判断されてしまうようでは元も子
もない。当然、候補者の責任は重大だ。朝から選挙カーで、夜の個人演説会の
宣伝をめいっぱいする。帷子公民館は足の便が悪いため、地元の若葉台からバ
スをチャー ターすることになった。

 本当にスタッフの行動力には驚く。小型バスを運転できるメンバーがいるの
でバスのチャーターといっても、そう大きな出費にはならなかった。でも、こ
こまでやるからにはそこそこ来てもらわないと格好がつかない。にわかに緊張
間が高まって来た。
                                         つづく


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□                               ★彡
◆【7】 モンゴルを語る (その5)              
□                       ★彡☆★  ☆彡
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

                                       あじかた しんいち

え〜ただいま12月13日の午前11時です。ゲルの外はマイナス30度、快
晴ながら時々雪がちらついています。おお、なんと降りそそぐ雪に太陽の光が
反射して、一面きらきらと輝いています。ダイヤモンドダスト、なんと幻想的
なんだ。

向こうからゲルの主人であるポロさんが子羊を1頭連れてきました。
何才のヒツジですか?
<4才のオス。ヒツジは大体15才まで生きるの。通常は11月の初めごろ屠
殺するのじゃが>

今回のガイド役であり生粋の遊牧民であるデルゲルくんがナイフ一丁で現れま
した。介添えは長男のビャンバくんです。奥さんのツツクさんが受け皿を用意
しています。孫娘のゾラ(4才)もお手伝いです。

いよいよ始まります。わが娘も興味津々。ビャンバがヒツジの足を持ち、あお
向けにさせました。デルゲルがヒツジの腹中央部に10センチ程度切れ目をい
れた。ヒツジの体内に彼の右手を差し入れました。何かを探しているみたいで
す。

何をしているんですか?
<心臓に近い動脈を千切る。切れた。直ぐお陀仏するよ>
ものの20秒ぐらいで動かなくなりました。ヒツジの瞳孔をみてお陀仏を確認
したみたいです。う〜ん、どうやって手で探り当てるのか、まさに神業です。
ナイフで毛皮を剥がし、後足をちょん切りました。次に腹部分を完全に切り開
きました。内臓が丸見え。

この大きな袋はなんですか?
<糞がつまっているところ。これは捨てる>
にぎりコブシ大のものを外に投げ捨てました。
<胆のう、これは食べない。なぜって?モンゴル人は言います、ここには悪魔
が宿っているって><犬にくれてやるんだ>

内臓は全て取り出され、うつわ状になった腹部に溜まった血をすくい上げまし
た。外には一滴の血もこぼれていません。みごとです。血は腸詰めにされ、ソ
ーセージ状にします。
あっという間に4つのブロックになってしまいました。頭・毛皮・アバラ・肉
のカタマリ
この間30分 屠殺が終了、ポロさんに65USドル(7400円ぐらい)お渡し
しました。

この日の夕食。なべに湯を沸かし、焼いた石をいれ、塩で味付けしたヒツジ肉
料理で送別会をしてくれました。美味しそうに食べているわが娘(23才・独身)
の姿を見て、末恐ろしく・・いやたのもしく・・思いつつ、ゲル生活最後の夜
を迎えました。


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□                         ☆彡
▼【8】ショートショート「今月のお話」          ☆彡
□                      ☆彡        ★彡
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          ★ クリスマスプレゼント ★
                                         陸の鰯 

子; おとうさん、クリスマスのプレゼント、今から頼んどいてもええ?
父; キャッチャーミットにするって、おかあさんと決めたんやろ。もう聞い
たで。
子; あれ変更! 阪神タイガースの株にする!
父; そんなん、まだ売ってへんやろ。誰に聞いたん?
子; 村上君が言うてた。東京から転校して来た子。一枚5,000円で買うたらオ
ーナーになれるねん。そしたら、甲子園のVIPルームで野球ただで観れる
し、選手のサインもらえるし、応援グッズもくれるんやで!
父; そら、一株ぐらいではあかんでぇ。かなりたくさん買わんと...。
子; ……。

父; やっぱりミットにしとき。おとうさんがそれでお前の球、受けたるから。

子; ミットはおとうさん自分で買い。僕はやっぱり株にする。最初の一歩が
肝心や! これからはオーナーの時代やねん。

 夢、膨らむ、阪神タイガース!

 (この会話はフィクションです)


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■【9】「秋田弁だば まんず おもしれー」(秋田おばこ編) ☆彡
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          ■  イチョウとギンナン  ■
                                                                                               秋田おばこ
大阪に来て、
「御堂筋のイチョウ並木でギンナンを拾う」
とはじめて聞いたときにはエッ? と思いました。
 字で書けば、イチョウもギンナンも同じ『銀杏』。
 それを木と実でわざわざ読み替えるのですから、ビックリしますよ、ね。
 リンゴの木にリンゴがなる。ブドウの木にブドウがなる。
 ふつうはこう言いいますね?
 「ギンナン」なんて秋田では言いません。
 イチョウの木にイチョウがなる。
 これを秋田では イヂョウの木さ イヂョッコなる です。
 じつに自然ですね? (コは、小さいものへの愛称)
 木はイヂョウ
 拾って食べるのはイヂョッコ
 その葉はイヂョウの葉っぱコ。簡潔明瞭です。
秋田弁だば、まんづ、合理的だよ。おもしれなー。


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□                    ☆彡      ☆彡
▼【10】ポエムとポリシー              ☆彡
□                        ☆彡
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日常生活の身近な題材をセンチメンタルとロマンチズムとリズムを大事にしな
がら作ったものです。

     ◇  風 ◇  
                            小山良弘
     
     風が吹く
     風が音をつくり
     緑が揺れ
     花を咲かす
     風は一瞬
     風はときめき
     風に舞い上がったり
     風まかせだったり 
     
     どこかの海の灯台
     緑の冴えた芝生
     青い空 海が見える
     風が吹く
     
     風よ 伝えておくれ
     風よ 運んできておくれ
     風よ 教えておくれ
     風よ 行かないでおくれ
     風よ 止まれ!!
     
     愛する人に 風が吹く
     心の中に 風が吹く
     風が吹ーく〜
     

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□                  ☆彡     ☆彡
■【11】イベントのお知らせ            ☆彡     
□                    ★彡★彡 ☆彡
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洲崎真理子です、中津のピエロハーバーで毎日頑張っています。
今月はイベントのお知らせです。

パシフィックリーグの優勝チームも決定して日本シリーズもまもなく開幕です
!今回『阪神応援戦隊・アマレンジャー』の一員になることができた私は、劇
団メンバーの協力を受けながらピエロハーバー内の稽古場でレンジャーの動き
の練習をしています。

【目指せ日本一☆アマレンジャーとタイガース応援】
 〜『阪神応援戦隊・アマレンジャー』とは〜
 阪神尼崎駅前一帯の商店街の街づくり会社TMO尼崎、甲南大学経営学部が
共同で作り出した3人組のマスクマン。 マスクの色は白・モンザエモン、黄
・アマース、ピンク・アマーン。 今年(2005年)4月から尼崎駅前・商
店街内で尼崎名物のPRや、タイガース応援による商店街活性化活動している。

10月25日(火)…甲子園球場でタイガースファンと一緒に応援 
         日本シリーズ第3戦・18時15分試合開始から終了まで

日本シリーズ後半日程(26・27・29・30日)は商店街内でタイガース
応援活動をします。主に商店街に置かれた街頭テレビでタイガースファンと一
緒に試合観戦(参加無料)株式会社TMO尼崎06-6411−4300


【子供も大人も楽しめる『中津deまつり』】
第2回中津deまつり
10月22日(土)23日(日)11時〜16時まで 
中津中央公園 参加無料 阪急中津駅の階段を降りてすぐです。
中津中央公園で私、洲崎真理子や雑貨団のメンバーがぬいぐるみに入って子供
と遊ぶよ!
中津deまつり実行委員会(ART COCKTAIL内)06-6371−0012
http://www.art-cocktail.net/7/nakatu-maturi/nakatu-maturi.htm


【ピエロハーバーで恒例のバザー】
10月29日(土)・30日(日)12時〜ピエロハーバー内
バザー品の寄付はカフェロメオ&ジュリエットまで
ロメオ&ジュリエット06-6452−2675


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★【12】 編集後記                     ★☆★
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市民活動に精を出すようになって約5年余り。集まって話をするのが、大抵夜
7時ごろから。会議が終わるのが夜9時。それからビールを飲みながら食事を
することが多い。また、みんなでワイワイ言いながら飲むビールが美味い。つ
いいっぱい飲んでしまう。また多い時は週に何回も夜遅くの会食となる。おか
げで、この5年間で体重が毎年確実に増え続け、この間気が付いたら15キロ
以上も増えていた。また、時間を作るために睡眠時間がかなり短くなった。市
民活動って、服が入らなくなるし、体に悪いですよね?!
                            (そのうち痩せたいスー)

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