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市民ライターのキモ 〜 その真実と技術
                     
                                     吐山継彦
                             

(7) 取材とインタビュー(四)"取材"を忘れないこと

●これまで、取材とインタビューをあたかも同じことのように扱ってきた。しかし、どこかに違いがあるようでもある。因みに、分からない言葉があればすぐ辞書に相談するのが市民ライターとしての心得第一条だから、国語辞典を引いてみた。「新明解」によると、取材とは「新聞・雑誌の記事の材料や作品の題材を、ある事件・人から集めること」とある。  また、インタビューは、「1.会見 2.ジャーナリストが取材するために人に面会すること。また、その記事・放送」となっている。

●どうやら一番大きな違いは、インタビューが人と会って話をすることのみを意味するのに、取材はそればかりとはかぎらないことだろう。 インタビューは、取材方法の一つである。市民ライターの仕事は、インタビューが中心になる場合が多いと思うが、取材を忘れることがあるので注意したほうがよい。

●つまり、人の話の内容を理解することのみに注力して、相手の雰囲気や口癖話し方の特徴、服装、顔の印象、背の高さなど、話の内容以外の情報を脳にインプットする努力を怠るのだ。もちろん、話の内容以外のその人についての周辺情報だけではなく、取材した場所の景観や雰囲気、気温、窓から見えている満開の桜や遠い山に積もっている雪といった、ソト側の周辺情報もインプットしておくべきである。

●それはなぜかと言えば、"記事の厚み"が周辺情報の収集状態によって変わってくるからである。もちろん記事といっても、いろんなスタイルがある。何ページにもわたる話し言葉だけの対談記事もあれば、新聞の事件記事のように、地の文の中にインタビュイーの発言の短い引用を挟むものまで、スタイルは千差万別と言ってよい。しかし、たとえ周辺情報を全く入れ込む必要のないロングインタビューでも、また情報を削ぎ落としていくべき短いエッセーでも、市民ライターの心構えとしては、できるだけ多くの情報を感じ取っておくべきなのだ。

●インタビューの最中にカラスが一声鳴いたことや、窓の外に見える残雪と花の蕾が春の訪れを感じさせたことなどを、心のフィルムに焼き付けておくことが、記事に厚みと余韻をもたらすことになる。もちろん、そのことばかりに気を取られて相手の話に耳を澄ますことを忘れては本末転倒である。「一期一会」という言葉はあまりにも手垢が付き過ぎた言葉だが、やはり市民ライターたる者は、この場とこの時の取材が生涯でたった一度しかないものだという、少し大袈裟だが"畏怖"の感覚を持っておくべきだろう。

 

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