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市民ライターのキモ 〜 その真実と技術
         2006年1月20日
                              

(24) 文字数を守ること
                                      吐山継彦
                                                

▼原稿を依頼されると、ほとんどの場合、「四百字詰め三枚でお願いします」とか、「だいたい三千字をめどに書いてください」など、文字数の制限がついまわる。かつてぼくがたくさんやっていた採用PRの仕事などは、「十三文字六十行で、二本小見出しを立ててください」といった非常に細かい注文が出される。

▼採用PRというのは、バブル期に各企業が争って人材を募集したから、就職情報誌が乱立し、企業紹介記事の需要が爆発的に増えた時期があったが、そういう情報誌の仕事や、企業の入社案内、会社案内の類の仕事だった。ああいう雑誌やパンフレットは、デザイン先行で編集されるから、原稿を依頼された時点ですでに誌面の割付が決まっており、ボディコピーはもちろん、タイトルやリード、小見出しの文字数まで制限される。そのため、コピーライターはその文字数を前提に文章を書かなければならない。

▼ぼくはこの仕事でずいぶん食わせてもらったから、文字職人として、文字数を守るのは当然だと思ってきた。なぜなら、雑誌やパンフレットの編集は協働作業であり、編集者とデザイナー、そしてライターが協力し合わないといいものができないからである。

▼しかし、ごくたまにだが、大学など学術機関やNPOの書き手の中に文字数を守ることにほとんど意を用いない人がいることに気がついた。おそらく、その人たちは、自分が言いたいことが有り余っているので、仮に千二百文字という制限があっても、それだけでは思いが伝わらないのだろう。しかし編集の現場では、これには往生する。

▼今までいちばん困ったのは、ある研究者が文字数制限の三倍の原稿を書いてきたときのことだった。もちろんそんなものは論外だから、バッサバッサと削って三分の一に減らしたが、千二百字のところを千四百文字書いてこられても困るときは困る。紙面に使う写真の枚数を減らしたり、リードを縮めたりして調整できる場合はいいが、ほかの原稿との関係でどうにもできないこともあるからだ。

▼新聞なども字数制限があるから、新聞記者はよく「十二文字で百行の記事」というような言い方をする。ぼくはしかし、字数制限のあるのが嫌いではない。そのほうが文字職人としての技量を発揮できる気がするからだ。純文学系の作家や論文を物する学者は、無制限で自由に書けることを望むかもしれないが、制限のあるなかで、きちんと編集者、レイアウターの注文どおりに納める快感もある。

▼市民ライターたるものは、文字数をきちんと守る習慣と技術を身につけたい。なぜなら、市民活動の広報誌やホームページづくりは小グループによるコラボレーションだから、ひとり基準を守らない人がいると、みんなに迷惑がかかるということもあるし、なによりも、制限のあるなかで書いていくことがとてもよい文章の修行になるからだ。

▼だからぼくは、長すぎたり短すぎたりする他人の原稿を直すのがイヤではない。長すぎる原稿は、無駄な部分を削っていけばよいわけだから、推敲の練習
になるし、短すぎる原稿は、逆に足りない部分、つまり説明不足や情報過少を補って読者によりわかりやすく加筆するのだから、これもとてもよいライターとしての勉強になる。   

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