┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■市民ライターどんどん ☆彡
□ ★彡
■ 天山文化交流協会 柿崎浩子 ★彡☆彡
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ シルクロードの民「ウイグル人」と友情を育てています ■
中国の西の果て、新疆ウイグル自治区には、万年雪をいただく高峰が幾重にも連なる三つの大山脈が走っています。北はロシア、モンゴルとの国境をなすアルタイ山脈、中央には天山山脈、そして、広大無辺のタクラマカン沙漠を越えたはるか南にはチベットとの境界をなす崑崙(コンロン)山脈です。
夏は、所によっては摂氏40度を越える酷暑、冬はマイナス20度を越える酷寒、年間降雨量が極めて少なく、草木も生えない土地の多い、自然環境のきわめて厳しい世界です。
そして、ここには長安(現在の西安)とローマを結ぶ、天山北路、天山南路、西域南路の3筋のシルクロードが拓かれていました。ウルムチ、トルファン、クチャ、カシュガル、ホータンなどのオアシス都市は古来からシルクロードの要衝都市でした。
自治区には最も人口の多いウイグル族のほかにカザフ族、キルギス族、モンゴル族、タジク族、タタール族、回族、漢族など多数の民族が暮らしています。
区都ウルムチは高層ビルの並ぶ大都会で、漢族も多い多民族都市ですが、地方のオアシス都市へ行くと90パーセント以上がウイグル族で、ポプラ並木路をロバ車が行き交い、女性の鮮やかな色彩の民族衣装、男性のイスラム帽子、漂うシシカバブの香り・・・もうここは中国というより中央アジアのたたずまいです。
ウルムチをはじめこうしたオアシス都市からたくさんのウイグル人留学生が日本に来ています。大学院を出て日本で就職した人たちもいます。
天山文化交流協会は、シルクロードが大好きな日本人と日本在住ウイグル人
との文化交流を進める会です。ウイグル人は音楽性豊かな民族で、特にダンス
が大好きで、たいていの留学生がダンス用の民族衣装を持って来ています。
昨年6月には京都でかなり大きなウイグル音楽祭を開催しました。ラワップという弦楽器の演奏、歌、ダンスで素晴らしい舞台を作ることができ、観客に大きな感動を与えました。「ウイグル料理を楽しむ会」や忘年会、トルコ系民族の春祭り「ノルーズ祭り」を毎年やっていますが、必ず音楽とダンスが始まります。日本人も見よう見まねで踊ります。
日本ではファストフードが氾濫していますが、ウイグル人はスローフード生活を守っています。麺も、パスタも手作りしてくれます。おいしいですよ!
日本人の若者が海外へ留学して、日本の伝統芸能や料理を外国の人に披露で
きる人が何人いるでしょうか。ウイグル人は民族の伝統文化を非常に大切にしています。
天山文化交流協会はまた、「天山友情奨学金」を募って、新疆ウイグル自治区内の貧しい農村部の子どもたちへの教育支援をおこなっています。毎年8月に、この奨学金贈呈を兼ねた「シルクロードの旅」を企画しています。貧しくても、学校が大好き、勉強が大好きの子どもたちの、底抜けに明るい笑顔に出会えるのが楽しみです。日本在住のウイグル人が添乗してくれるので、現地の人々との交流もいっぱいの魅力的なツアーです。
当会のホームページをご覧下さい。「天山文化交流協会」で検索できます。
<http://web.kyoto-inet.or.jp/smorita/index.html>
|