☆ オバチャマは市民ライター
オバチャマ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ (12) 国産モノにこだわるわけ
2007年4月20日
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先日、朝掘りの筍を戴いた。早速、切り込みを入れた皮つき丸ごとを、米ぬかをいれたお鍋で茹で上げて……はやる気持ちはわかるけどすぐ食べちゃだめ。茹で上がってもさめるまでそのまま放置しておくこと。ほんといいなあ国産筍。この香りたまりません。
オバチャマは国産にこだわる。中国産やアメリカ産のブロッコリーが100円で売っていても、250円の国産モノ。お鍋に不可欠な長ネギもそんな感じ。輸入モノに比べて国産の値段は倍。肉や魚、野菜も果物も輸入モノがところ狭しと並んでいる。アジア、アフリカ、オセアニア、アメリカと原産国もバライティに富んで、馴染みのない食料品も多い。
国産にこだわるのは、安全性の問題だけではないの。それは、まだ生まれていない未来の子どもたちを飢えから守るため。人口1億以上の国の穀物自給率をみるとアメリカ、ロシアは120%近く、中国100%、インド90%、ナイジェリアでも80%、なんと日本は30%に満たない。食料自給率だってめちゃめちゃ低い40%。年々自給率は下がっていて、食べ物のない国になるという。
「まっさかあ、安い輸入品があるじゃん」とアナタは笑うかもしれない。それが曲者。なぜ安い? それは、国産品との競争に勝つため。ネギに白菜、大根、カボチャ、米に小麦にジャガイモ、大豆、肉に魚……上げればきりがないほどたくさんの輸入モノが安価で売られている。みんなが安い輸入モノを買っていたらどうなる? 日本の農家は作っても売れないから田畑を手放す。肥沃だった土地はあっという間に荒廃し、マンションや駐車場に変わったりする。輸入モノがいつまでも安価だと思っていたら、アナタはお人よしのおバカさん。市場を独占したら高く売るに決まっているでしょ。食料の自給ができない国民は高額な輸入モノを買わざるを得ない。
そしたら、また日本で作ればいい? 無理、気づいた時にはもう遅い。一旦消えた国産モノはもう育てられない。生産していたから種が守られていたわけで、作らなけりゃ種はない。日本の風土にあった種がなければ、もう米も野菜も作れない。 自給率を高めるには生産者を応援すること。私たちが国産モノを買えばいい。そうすれば売れない輸入モノは撤退し、売れるから農家は生産して自給率はあがる。ねえ、目先のことでなく、未来を考えよう。値段が倍なら買う量を半分にすればいいじゃない。パン(小麦)食を米食に変えればダイエットにもなるしね。というわけで、未来の日本が飢えに苦しまないように、オバチャマは国産にこだわっている。
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