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□ 市民ライターどんどん (33) ☆彡
■ 山鳥坂ダム建設を阻止するために!
□ 土地トラスト(一坪地主)運動の開始にあたって
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有友正本
(大洲市議会議員 大洲市の住民投票を実現する会事務局長)
私たちはこれまで、山鳥坂ダムの建設を阻止するため、さまざまな活動を行ってきました。まず、大洲市議会に対する陳情・請願、これは全会一致で採択されたにもかかわらず、加戸知事と旧建設省の『再構築案』で、旧大洲市議会の決定は簡単に逆転してしまいました。市民団体による約22、000人の署名と、肱川漁協による約16,000人の署名、合計約38,000人にも及ぶ署名が簡単に否決されてしまいました。この議決に参加した議員の中で、山鳥坂ダム反対から賛成に転じ、納得できる説明をした議員がいるでしょうか。議会が、市民の声を全会一致で受け入れながら、簡単に否決されてしまいました。
そして、旧大洲市の有権者の53.3パーセントの署名を認めながら、否決された住民投票の要求。有権者の二人に一人が、住民投票による決定を求めたにも拘らず、住民投票の要求は簡単に否決されてしまいました。議会制民主主義は、市民の声を否決し続けたのです。
住民投票の要求を、否決するよう議会へ求めた大洲市長に対するリコール運動。さらに新河川法の下で、住民参加を義務付けられた流域委員会を、住民参加を否定し、山鳥坂ダムにお墨付きを与えるための流域委員会に貶められた肱川流域委員会に対する抗議行動。日弁連は、この事態のあまりのひどさに意見書を発表し、その中で「肱川水系の河川整備計画の策定に当たり、公募などの方法により住民団体やNPOなどを含めた広汎な分野から相当数の委員を追加するよう」求める事態にまで至りました。流域委員会そして山鳥坂ダムに反対する、民主主義にもとづく、市民としての当然の権利が、繰り返し否定されてきました。
そして現在、国土交通省は何が何でも「来年度山鳥坂ダム建設着工」を実現するため、環境アセスメントの準備書の公告縦覧、意見書の募集を終えたところです。
山鳥坂ダムの建設が予定されている地域は、様々の絶滅が危惧されている種が生息する自然豊かな地域です。大空にはクマタカが舞い、ヤイロチョウがさえずり、そしてミゾゴイが餌をついばみます。
ところが準備書の内容を検討する山鳥坂ダム環境検討委員会で、山鳥坂ダム工事事務所の所長が「いつまでも調査をしているわけにはいかない」と発言し、さらに別の委員が県内で未確認の腐生ランの発見の可能性を指摘したところ事務局が「準備書に間に合わない」と結論付けました。これでは、まさにすべてのプロセスが、「山鳥坂ダム建設ありき」で進められているといっても、けっして言い過ぎではありません。
私たちが、山鳥坂ダム建設に反対する根拠は、このダムが治水対策の役に立たないこと。 そして、洪水時にダムは洪水調節容量がいっぱいになると、但し書き操作を行います。但し書き操作とは、ダムを守るためにダム湖への流入量以上の放流をせざるを得なくなることです。そうすると、下流ではさらに水位が上がり、洪水被害が増大します。この被害を、肱川では2004年〜05年と2年続けて経験しました。
すでに、肱川の上流には鹿野川・野村の二つのダムがあります。これらのダムは、肱川の河川環境を悪化させ続けています。河口の海苔採取量は、年毎に減少し、肱川名物のアユは小型になりその味も悪くなっています。
そこで、私たちは土地トラスト(一坪地主)運動を提案することにしました。土地トラスト(一坪地主)運動は、山鳥坂ダム反対の世論の大きさを示し、さらに世論を広げるためのものです。市民の法的権利(土地の私有権)を行使して、ダム建設を中止するため、土地トラスト(一坪地主)運動への支援をお願いします。
有友さんのホームページ
http://www2.odn.ne.jp/~youyou.ma/index.htm
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