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□市民ライターどんどん(31) ☆彡
■ 日本NPOセンター 吉田 建治
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私が所属する日本NPOセンターは、今年の11月22日、10周年を迎える。それに合わせて、5年前に策定された「長期展望」の書き換えを行うために、今後5年間の日本NPOセンターの目指すべき方向性を1年かけて議論してきた。
その議論の中で、日本NPOセンタ−の大事にすべき事業として繰り返し出てきたのが、「調査し、分析すること」と「情報を発信すること」だった。議論を深める中で、最終的に「調査し、分析すること」を「現状を正確に把握すること」に、「情報を発信すること」は「噛み砕いて伝えること」に書き換えた。
この姿勢は我々だけではなく、すべての市民活動に共通する、基礎的な姿勢と言える。市民活動の主体であるNPOは(少なくても定義上は)、社会状況に何らかの問題意識があり、それを解決するべく組織化されている。自分たちが向き合っている対象がどういう状態で、それに対して自分たちはどうアプローチしようとしているのか、他の人にはどう関わってほしいのかを発信することは不可欠だ。
しかし、NPOがてんでバラバラに発信をしていても、見てくれる人はそう多くない。しかもNPOにはお金がない(!)いかにお金をかけずに、かつ、より多くの人に効果的にNPOのメッセージを伝えるか。そこに我々の役割がある。
そこで今、温めている企画がある。NPOが日頃の活動を伝えているブログを集め、集約して紹介するサイトづくりだ。思えばこれまで「私たちの活動に参加してほしい」という発信はあっても、NPOで働く人が普段何をしていて、その現場から日々何を感じ、考えているのか、ということに関する発信はあまりなかった。そうした日常こそ、NPOが社会の課題と向き合っている現場であり、伝えるべき現状なのではないだろうか。
今起こっている現状を正確に把握し、噛み砕いて伝えること。単純ではあるが簡単ではない。しかしNPOがセクターの殻を破り、社会に深く根付いていくためには、地道に他者に発信する努力をしていなければならない。これからの5年間、自ら発信し、他のNPOの発信を支援しながら、このテーマに取り組んでいきたい。そのためには私も、日本NPOセンターも、もっともっと「書く力」をつけていかないといけないですね。
日本NPOセンターのURL: http://www.jnpoc.ne.jp/
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