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市民ライター通信より
2冊の本が出版されました!
大阪市福祉教育語りの会 鈴木 昭二 (16)
2010年6月20日
いろんな人との出会いが楽しい
「さっきはごめんなさい」と5歳ぐらいの女の子が声をかけてきた。
「いいえ、大丈夫だよ」と私はこたえる。この2分前、私が転倒したことを詫びているのだ。その出来事は以下のような事であった。
私は、小学4年生の男子の左肩につかまり、速足で手引きしてもらっていた。その時、男子が何かを避けるため左に寄ったようだ。とたんに、私の左足は幅30センチ深さ30センチあまりの溝にはまり、転倒してしまった。幸いケガはなかった。左に寄ったのは、母子連れを追い抜かすためだったのだ。
まだ、慣れていない道を一人で歩いていて、直進のところを右折していたらしく「ちょっと雰囲気がちがうなあ」と歩をゆるめながら「誰かこないかなあ」と、待ち構えていたところ、この男子小学生がスタスタ軽い足音で近付いてきた。そこで「○○小学校はこの道じゃないよな」と尋ねた。「ああそれは、あっち」と指をさす。よく尋ねてみると、私の向かう道の途中まで彼は同じコースのようだ。「△△というコンビニは知ってる?」と聞くと「そこを通って家に帰るんだ」とのこと。「じゃあコンビニまで一緒に連れてってくれないか?」と頼んだら、快く引き受けてくれた。こうして手引きしてくれた彼と、「どこ行ってたの?」「うん、友達の家」などと会話が進んだ。もうそろそろコンビニだなあと思っていたところで、さっきの転倒事故が起こった。この話を帰宅して女房に話すと、「それはあんたが悪い。『手引きされる方は自分の横幅ぐらいは杖で確認せよ』とガイドヘルパーの講習会でも必ず言ってるじゃないの」なんて、お説教をされてしまった。
週に三日、白杖で一人歩きしていると、いろいろな人との出あいがある。「今日は赤バスじゃなくて、歩きですか?」と持ち帰りフードの呼び込み店員から親しく話しかけられ、身元調査のように次々と質問攻めにあうことがあった。バスの到着を話の切れ目に別れる。彼は私の三男と同い年で、私が24歳で失明したということも彼の尋問で答えていたので「たいへんだったんですね」などと次に出会ったときに語っていた。
私は少々の危険はあろうと、こんな「出会い」を楽しみに白杖での歩きを楽しんでいる。
「大阪市福祉教育語りの会」 鈴木昭二さんの目次
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