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市民ライター通信より
2冊の本が出版されました!
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★☆★ 書く力、書く参加!
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★ 市民ライター通信
☆ 2010.5.20
--------------- http://f-ts.bb4u.ne.jp/~writer/ ★ 第80号★☆★
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■まいど おおきに!■
いろんな意味で子どもを産み育てるのがむつかし時代になってきました。しかし、この数年合計特殊出生率は多少上昇しているそうです。5月末には姪が二人目を出産予定。そして、彼女のママ友たち4人がそろって5月に第二子を出産するそうな。友だちの周りでも何故か最近出産の話をよく聞くとか。 そして、「オバチャマは市民ライター」のオバチャマにも初孫が誕生したばかり。ライター通信はしばらくお休みのようですが、オバチャマがオバアチャマになっても、これまでどおりオバチャマでよろしくね。
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【1】みどりを友だちに! (10)
花札の20点 ………………………………………… かざりえみこ
【2】自分史「大阪ベイエリア」(18) 大正区編
不正の暴露 ……………………………………………… トミ〜さん
【3】チョットかがく(18)
空気浄化装置 −−なまえをかえて再登場?……………… OHE
【4】福祉教育語りの会
(1)「新しい道を覚える」 ……………………………… 鈴木 昭二
(2)「身体障害者補助犬法をごぞんじですか?」 … 宇根山 千恵子
【5】爺婆(MTFトランスジェンダー)のつぶやき (7) …… 有明弥
【6】問う病記:「悪友・岩ちゃんとの経緯」(6) ……… G・フレンド
【7】からだを散歩すると(15)
肘・ひじ ………………………………………………… 竹藪 耶桁
【8】イベントのお知らせ
(1)社会福祉法人大阪ボランティア協会2010年度定期総会 記念講演会
「誰もが安心した社会で暮らすには〜市民活動としての反貧困運動の今後〜」
講師湯浅誠さん(NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長他)
(2)週末の3時間でできるボランティア活動。
ボランティアスタイルDAY、キックオフ!
2010年5月29日(土)・30日(日)に参加者100人大募集!
【9】編集後記
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□ ☆彡
■【1】みどりを友だちに! (10) ☆彡
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◆ 花札の20点 ◆
かざりえみこ
近所のお屋敷に大きな桐の木があります。
毎年、ゴールデンウィークの後半にみごとな花を咲かせ、塀の外から仰ぎ見るのです。ときどき、降るように花が散って来るのでそっと匂いを楽しみます。あれから約10数日ほど過ぎた先日、電車で遠出をしたところ、新緑の山の中にすっくと立つ桐の木が見えました。少し行くと一本、また少し行って一本。紫色の花を全身にまとった木の姿は、全山の新緑を圧倒する風格です。そういえば聖徳太子が定めた『冠位十二階』では、紫色が最高位だったのを思い出してうなずいた次第でした。
桐は菊と並んで皇室の紋章ですが、日本のパスポートにも表紙は金ぴかの菊の紋、その裏の写真のページには桐の紋。太閤秀吉にまつわる神社仏閣には大きな五七の桐。今どきの貸衣装の紋付き人気ナンバーワンは桐紋とか。ありがたーい賞状には金の鳳凰が桐の花と一緒に描かれていたり。
北原白秋の最初の歌集が『桐の花』。また桐の花は多くの俳人に好まれているようです。
桐の花咲くや都の古屋敷 正岡子規
花桐や賞を賜る村の長 正岡子規
天領の境に咲くや桐の花 河東碧梧桐
源氏物語の主人公・光源氏の父は桐壷帝、母は桐壷の更衣です。さぞかし万葉集や古今、新古今集などの歌集には『桐』を詠んだものが多いにちがいない、などとひとり張り切ってさがしてみたのですが、とうとう見つかりませんでした。格式の高い花を考えてみると、花札の「桐の花と鳳凰」の札があります。それも20点札。1月の松から始まって日本の四季と花がわかるし、外国の人にも絶賛されるという洗練されたデザインですが、(私も絵だけなら大好きです)桐の花がなぜ12月なのでしょう?
さがせばあるものです。「ピンからキリまで」に行き当たりました。広辞苑を引くと、(1)始めから終わりまで (2)最上等のものから最下等のものまで、と。ピンはポルトガル語源で(1)カルタ、さいの目などの1の数(2)はじめ。第1。最上等のもの。キリはやはりポルトガル語源でクルス(cruz)の訛。十字架の意から転じて、十の意、と。花札の最後は12月で、切り。つまりキリが桐になるのですね。日本語の持つ寛容さと面白さを存分に味わいました。
最近でも嫁入り道具にするために女の子の誕生時に桐の木を植える家があるのでしょうか? 桐の箱に入った贈答品、桐の棺などは需要が多いとか。はてさて……。
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■【2】自分史「大阪ベイエリア」(18) 大正区編
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〜 不正の暴露 〜
トミ〜さん
私はボーリング場のレーンメンテナンスを担当していた。レーンを整備するには、ビル清掃のワックスがけに使用される高速回転のpolisher(つやだし器)を操作しなければならなかった。ビル清掃で使用されている物は直径20CM〜30CMと小型だが、ボーリング場の物は50CM以上もあり操作は難しかった。その機械を使いこなさなければ仕事にならなかった。はじめは機械に振り回されケガしたこともあったが、使いこなせば自分の手足のように操作できた。私たちの技術もボーリング場を運営するうえで重要な役割を担った。
昭和46年当時のボーリングブームは凄いものがあった。土日祝の全日と平日の夜などは、どのボーリング場も1〜2時間の待ち時間が出ていた。私が勤務していたボーリング場も、連日「大入袋」が出るほど盛況であった。「大入袋」と言っても百円玉(札)が一枚入っているぐらいであったが、社員にすれば嬉しかった。
満員の時はどの担当も忙しかったが、フロントは特に忙しかった。1時間〜2時間待ちとわかっていても、多くの客はフロントに来て「まだですか」と尋ねる。フロントは金銭を扱うため担当者が固定されていて、時間待ちの対応をしながらレジ業務も行わなければならなかった。ボーリング料金は1ゲームあたりで設定され、利用する時間帯によって料金が異なり休日の夜の時間帯が一番高かった。
客は順番が来ると名前が呼ばれ、フロントでスコアシートを受け取り、指定されたレーンでゲームを行う。フロントには各レーンの投球数がわかる。現在はコンピューターでスコアが画面表示されるが、当時は手書きのスコア―シートであった。フロント担当者はスコアシートに投球前と投球後の数字を書き込み、その差を計算し1ゲームあたりの代金を乗じてゲーム代金を客に請求した。カウントされた数字は閉店時にゼロにもどされ、積算数字が残らない。そのため当日の数字は偽装できる。たとえば投球前のカウントが500であり、投球後のカウントが600であれば10ゲームの代金をもらうが、実際は投球後のカウントを530として3ゲームの代金だけを納めれば7ゲーム分の代金が着服できる。何人かのフロント担当者はそこに目をつけゲーム数の改ざんをした。また最終投球者が一般客であるにもかかわらず、社員割引チケット(30円)を不正使用すれば差額が横領できた。
偽装伝票は一枚の伝票だけではわからない。何日かの伝票を丹念に比較しなければ不正は見抜けない。一部の社員が不正に気付き、何人かの社員が結束し偽装伝票を見つけるため伝票保管場所の倉庫を深夜に探索した。私は全国一般労働組合の事務所に行き、会社との交渉手法を教わることを担当した。なぜ担当したか覚えていないが、この経験が退職後に勤めた会社の組合活動に役立った。偽装伝票も見つかり、会社との話し合いで数人のフロント担当者は解雇された。
昭和46年は二十歳になった年であった。好奇心旺盛な私は、その年度のNHK「青年の主張全国コンクール」に応募したが書類審査で落選した。二十歳になっても別に変わるものもなかった。酒もタバコも十代から経験していた。当時、ボーリング場のBGMに藤圭子の「15、16、17と私の人生暗かった……」や鶴田浩二の「何から何まで真っ暗闇よ……」と言う歌詞の歌がよく流れていた。性格はそんなに暗くないが、何故か好んでよく歌った。この時代がなければ今の自分はない。大好きな街「大阪ベイエリア」。
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■【3】チョットかがく(18) ☆彡
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■ 空気浄化装置 −−なまえをかえて再登場? ■
OHE
マイナスイオンはどこに行ったのか。たしかに、大手メーカーの空調商品からこの言葉はなくなっている。しかし、世間ではまだ何気なく使われている。国家的レベルで巻き起こったブームには根強いものがある。野山をハイキング中、誰とはなしに「マイナスイオンが多いので、清々しい」とか。中小メーカーの扇風機やドライヤーなど電化製品にも、それを表すスイッチや表示が見られることもある。もともとマイナスイオンは科学的・学術的な用語として定義されていない。一見「科学用語」のようにみえるが、実体の分かった物質名ではなく、単なるマーケティング用語である。購買意欲増進に寄与する、この言葉のパワーが衰えるともに、消え失せるのが運命ではと感じられる。
2000年前後、マイナスイオン流行のピーク時、マイナスイオン商品の広告やそれと関連する健康本には、マイナスイオンでリラックスする、などの人体への効果やマイナスイオンで脱臭あるいは除菌といった環境への作用など様々な表現が見られた。それらはすべて実証されていないにも拘わらず、耳慣れない科学用語を多用して巧みに作用や効果が表現されていた。一部の科学者はマイナスイオンは「疑似科学用語」であるとしたが、コマーシャルを主としたマスコミ攻勢の影響下、その指摘に耳を傾ける消費者は少なかった。しかし、2003年に景品表示法が改正され、商品の表示に対して合理的な根拠が要求されることとなり、このことで実態のないマイナスイオンのブームが衰退することとなった。この法の施行後、大手メーカーは関連する商品のパンフレットからマイナスイオンの効果効能の記述を削除し、そして販売も中止した。
現在、大手メーカーが製造しているエアコンや空気清浄機などの空調関係の商品には、マイナスイオン商品から名称を変えて、メーカー独自の仕組みの細菌やウイルス除去装置を組み込んだ商品を製造している。これら商品の機能は、ブーム時のマイナスイオンによる広範な作用ではなく、除菌やアレルギー抑制など、作用を限定している。一部を除いた大多数の商品の除去作用物質は放電によって作られている。それはマイナスイオン発生装置から進化したものとも思われるが、原理的にはそれほど違いがあるようにも思えない。
大手の製品の除去作用物質を列挙すると、パナソニックは「ナノイー」で空気中の水蒸気を結露させた霧化電極で生成する"水に包まれた微細なイオン"である。シャープは「プラズマクラスター」でプラズマ放電により作り出される、自然界にあるのと同じ"+(プラス)と-(マイナス)のイオン"である。ダイキンは「光速ストリーマ」でプラズマ放電の一種で"高速電子"を3次元的・広範囲に発生させたものである。サンヨーは「ウィルスウォッシャー」で水道水を電気分解して生成する"次亜塩素酸とOHラジカル"である。具体的な物質名を上げているのは三洋の「ウイルスウォッシャー」のみである。
これらの装置が放出する除去作用物質について、メーカーは細菌やウイルスに対する除去実証実験を行っている。実証実験がない広告は景品表示法に違反するので当然である。ほとんど全ての実験は実際に装置が用いられる居室空間とはまったく異なった条件、すなわち小さな容積の空間て細菌やウイルスなどの除去効果を調べている。インターネットで閲覧した範囲では、すべての実験で除去効果が認められるみごとな結果である。
これらの実験には容器内の温度や湿度がコントロールされていないこどに注目し、結果についてすこし違った面から考察してみた。細菌やウイルスは湿度変化や乾燥によって簡単に死滅あるいは不活性化すると言われており、温度や湿度をコントロールしていない条件でのこのような実験は評価に耐ええないものと考えられる。すなわち、小さな容器内での放電は容器内の温度上昇や相対湿度の低下をもたらすと思われるので、それらの環境変化が細菌やウイルスの生存や除去にどのような影響を及ぼすかを考慮しなければならない。さらに放電によってオゾンが生成するが、そのことはまったく無視されている。
メーカーが公表している結果は、その多くが第三者による審査(科学的検証)がない「メーカの技術レポート」や「学会発表」に限られている。しかも、その内容は国内外の検査機関によって実施された依頼検査報告書を写したものが大半である。一般に、依頼された実験は実験実施者の考えや、疑問が反映されることは少なく、その報告はありきたりの内容となりがちである。そのため試験容器内の湿度や温度がコントロールされていないなど、いくつかの点で物足りない報告となっていると想像される。
世界中の研究者の評価に耐える実験デザインで効果試験を行い、誰もが納得して、購入できる商品を開発されることを一消費者として願望する。
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■【4】福祉教育語りの会 ☆彡
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(1)「新しい道を覚える」 鈴木昭二
(2)「身体障害者補助犬法をごぞんじですか?」 宇根山千恵子
(1)「新しい道を覚える」
大阪市福祉教育語りの会*
鈴木昭二(全盲)
数年前、近所の昔からの知り合いに、「しょうちゃん、ちょっとは、見えるようになったんかいな」と言われることがあった。それは、私が白杖を突いて上手に歩いていたからかもしれない。見えていたころに覚えている地域の地図を頭に描いて「自分ではこう思っている」と、白杖で一人歩きしていたからだ。
以前も私の「歩き方」をこの欄でお知らせしたことがあるが、失明の後、日本ライトハウスで歩行訓練を受け、見たこともない土地を訓練士のオリエンテーションののち、何度も歩いて慣れて覚えていったのだ。それが、このたび、新しい道順を覚えなくてはならなくなった。「私の足で20分以上」の長い道のりである。訪問マッサージに伺っていた患者が新居に引っ越したのである。そこで、にわか歩行訓練士の女房のサポートで、新しく変わった道順を往診のために歩行訓練を行うことにした。
では、私が今、独り歩きしているコースを「言葉の道案内」で紹介してみよう。最寄りの駅で下車。以前までは、車両の先頭車両に乗車した方が、改札に近かったが、今は後ろから2両目に乗ると、改札口に通じる階段がある。改札で回数券を投入して通過。ここから階段を上り、交差点まで50メートル。点字ブロックをガイドラインし、信号に着く。ここを左折。進行方向に向かって右の端を店舗の雰囲気を感じながらガイドラインする。小学校の校庭で子供たちの声を聞きながら道路の右端を歩く。所々に通路がある。これは、側溝をまたぎ民家の玄関に続く。雨が降った翌日など水の流れる音はランドマークになっている。小学校を100メートルほど過ぎると左側にコンビニの「サンクス」がある。ここには、商品を冷やすための冷凍庫があり、コンプレッサー音が大きく鳴っている。この横には自転車置き場がある。これを、過ぎたら左折。ちょっと坂道がきつい。やはり、ここも右側を歩き、二つ目の道を右折。曲がった後は、左側を歩く。数10メートルで今度は左折。もうここは小高い丘のほぼ頂上。左の溝をガイドライン。溝が切れた処で右を向くとそこに大きな目的のマンションがある。入口のドアに近づくと自動的にドアは開く。そのまま進むと、呼び出し用のテンキーに部屋番号を押す。返事と同時にドアの開閉ボタンが押され、電子音と共に左右にドアが開く。
(2)「身体障害者補助犬法をごぞんじですか?」
福祉教育語りの会 宇根山千恵子
先月、大阪のあるホールで、ライトハウス主催のコンサートがありました。開演は午後1時30分。開場は1時間前の12時30分。盲導犬と一緒にオーケストラを聴くことができるので、私はその日、楽しみにして早めに家を出ました。
開演前にまず腹ごしらえ。そう思った私とパートナーの盲導犬は近くの食堂に入ろうとしました。一軒目で断られました。びっくりしてそこを出て二軒目に。ところがそこでも断られました。ふだんなら「盲導犬ですが・・・」とか「断ったらいけないという補助犬法があるんですけど」と私の方から言うのですが、言われると、ほとんどのお店では、法律があるということや、どんな内容かすら知らないと言います。
お客さんの中には犬が嫌いな人もいるでしょう。犬の毛がイヤなのかもしれません。でも、盲導犬は長い時間をかけてじゅうぶんな訓練を受けてから、視覚障害者のところに来てくれるのです。私たちは、健康や衛生にも気をつける義務がありますから、仕事中には、嫌われるようなことはしないと思っています。2003年10月から全面施行されている『身体障害者補助犬法』にはそのことも明記されています。
コンサートの日は、なんどか断られてあきらめました。
コンビニでおにぎりを買って、ガイドヘルパーさんもいっしょに公園で食べることにしたのです。するとそこで、同じように盲導犬をつれたユーザーの方に会いました。その人も入店拒否にあったということでした。
お店の人は、視覚に障害を持つ人にとっては盲導犬が、どんなに大切なパートナーであるかということを知らないのです。だからあんなに簡単に断るのです。みなさん、おかしいと思いませんか? これをどう思われますか?
他の盲導犬ユーザーの方はどうしていらっしゃるのでしょうか?
(市民ライター通信の読者の方には、障害を持つ人たちのことやこの法律のことを理解してほしいと思い、文章の仕上げを友だちに頼んで投稿しました)
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*《福祉教育語りの会とは》
障害者が、小・中学校及び高校などあらゆる場所で、受障の体験を話したり、どのようにして再出発したかを《語る》ことは、「子供たちに障害の理解と《生きる力》と《思いやる心》」を育てるきっかけになると考えています。社会にはいろいろな人がいて、それぞれの存在を認め会って生きていることを知るきっかけにしてほしいと願っています。
このような「思い」から「福祉教育語りの会」は設立されました。
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◆【5】爺婆(MTFトランスジェンダー)のつぶやき (7)
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有明弥
先日53歳になりました。友達が誕生日パーティーを開いてくれて、8名の参加者と忘れられない時間を過ごすことができました。幼いころから、誕生日とか記念日をあまり気にしない生活を送ってきたように思いますが、「お誕生日おめでとう」とプレゼントさしだす友人の笑顔を見て、「誕生日って自分が生まれた日なんだ。この日がなければ、私は存在しない」とあらためて実感しました。集まった人達は初対面の人が多く、私が日頃から思っている多様な生き方をしている人たちでした。独身女性、離婚経験のある女性、既婚女性、レズビアンの女性たちなどなど。友達が広がっていく場にもなりました。
こんな経験をできるのも、私の周りに今の私を支えてくれた人たちがいてくれているからだと、実感しました。自分に違和感を感じ始めて10年近くたち、自分らしく生きたいと自己表現のしかたを変えて5年がすぎようとしています。その間に沢山の人から影響を受け、自らも人に影響を与えているように思いま
す。
しかし、私が影響を与えられていないのが親族です。母と兄夫婦がいますが、独立してから数十年も経っていることもあり、特に連絡しなくても心配しない関係です。大きな問題を起こさず、淡々と生きるのがいいと思っている人達ですので、今の私の現状を報告するのはかなり難しいと感じ、このままなにも無かったことにして、隠し通してしまうのがベターな選択だろうと感じていました。しかし少し前から、このままでは自分自身が生きていくことは、この状況の下では辛くなるだろうと感じがありました。
「このままではいけないだろう」というのが、誕生日パーティーの日に明確に示された思いです。でも直ぐに言いだせることではありません、現実社会の理解がどの程度かは私が知っています。だからカミングアウトした時に、相手に与える影響も理解しています。それに、問題を起こすことを嫌がる母たちの性格も分かっています。悩むところです。相手にダメージを与えてまでもカミングアウトしなくてはいけないのだろうか、今のままでも生きていけるのにあえて波紋を起こす行動をとったほうがいいのだろうか、と自問自答しました。
答えは「カミングアウトする」でした。そうしないと、これからの自分は自分自身で制限してしまうことになります。また、今の私が生きていくことで、周りに少しでも影響を与えることができるのなら、ここで立ち止まることは自分の生き方と違うことになってしまいます。自分だけの生活とか、自分が生きていけたらいいいとかのレベルではなく、自らを社会の一員と捉えた時に、痛みを伴うだろうけど親・兄弟にカミングアウトしようと決断をしました。
今の心境は、バンジージャンップの台に向かう感じです。
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■【6】 問う病記:「悪友・岩ちゃんとの経緯」(6)
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G・フレンド
第3クールまでの化学療法は、PET検査の結果も「転移なし」で効果を上げていたので、3月29日(月)から第4クールがスタート。4月18日に投薬期間が終了し3週間の休薬期間(通常2週間だが副作用がきつくなっているので1週間延長)のあと、内視鏡検査の結果がかなり満足できるものだったので、5月13日から第5クールに突入した。この結果が6月初旬に明らかになる。そして、その後の治療は(検査結果次第だが)外科的なもの(つまり手術)になる可能性もあるということだった。
で、今回は少し視点を変えて、治療費という面からがんとの闘病について考えてみよう。因みに、ぼくが4月中に病院と薬局に支払った金額は63,210円、3月は129,528円だった。少ないときで6万円台、多いときは10万円を超える。しかし、これはあくまで国民健康保険の3割負担の金額だから、実際の治療費は毎月約20万円から30万円超掛かっているということである。なななんと! もし保険制度がなかったら、普通の市民にはがん治療は出来ない、ということである。
ここで驚愕し、高額な治療費に為す術もなく白旗を掲げて降参していても仕方がない。日本の福祉や医療行政には、できるだけ納税者、被保険者には知られたくない(…と思われても仕方がない)けど、当然行われるべき施策が数々あるからである。実はぼくも、偶然あるリーフレットを市役所で入手するまで、「医療費の自己負担の限度額」という制度があることを知らなかった。
リーフレットによると、「自己負担の限度額」は被保険者が70歳以上と未満では異なるようだ。ぼくは70歳未満の被保険者なので、その部分の表を見ると、三つの区分がある。A.上位所得者(基礎控除後の総所得金額が600万円を超える世帯)、B.一般、C.市民税非課税世帯、となっている。どうやらぼくは、B.の「一般」という区分に入るようだ。そこで「一般」欄を見ると、下記のような数式が書いてある。
「80,100円+(医療費−267,000円)×1%」
【44,400円】
自慢じゃないがぼくは、算数は小学生の4年のころ落ちこぼれて以来、まったく不如意である。「医療費」のところに、例えば3月分の129,528円を入れてみる。すると、−57,372という値が得られる。これはつまり、57,372円が返ってくる、ということなのだろうか。それにしても、80,100とか267,000という数字の根拠は何なのだろう。また、下段の【44,400円】というのは何のことだろう?
リーフレットをよく読むと、「【 】は、同じ世帯で直近12か月の間に4回以上高額療養費が支給されるときに、4回目から適用さる限度額です。ただし、70歳以上の『外来の限度額(1)』の適用を受けた回数は含めません」とあるので、この時点では関係がないようだ。
しかしそれにしても、こんなリーフレットを読んだだけで、支払った治療費に対していくら返ってくるのか分かる人は少ないと思う。そこでぼくは直接、市役所の担当部署へ治療費の領収書を持って相談に行くことにした。担当の女性職員はとても親切で、結構お金が返ってきそうなのだが、返還時期が数ヶ月先になる、ということだった。なぜ、こんな単純なことにそんなに時間が掛かるのか? ちゃちゃっと計算して、市役所の窓口で返金すれはいいのでは……。
この事態は一体何なんだろう? 医療費の一定限度額以上の負担が被保険者に掛かってこないようにする制度はあるのだが、おそらくこの制度に行き着くまでに討ち死にする高齢者なども多いのではないだろうか。とにかく制度自体が複雑怪奇で、細分化、複雑化によって普通の感覚では理解するのが難しい。しかしこれは、納税者、被保険者の官僚制度に対する闘いなのだ。そう意を決し、絶対に諦めないことが肝要である。
(づづく)
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■【7】からだを散歩すると (15) ☆彡
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■ 肘・ひじ ■
竹藪 耶桁
肘鉄を食う、食らわすというのは、誘いや申し出を断ること。
肘枕というのは、自分の肘を曲げて枕の代わりにすることですが、
痛くて、5分と寝ていられませんよね。
肘を英語で言えばエルボー。
肘にスウェードのあて布(エルボーパッチ)をつけた上等のジャケットを
見たことがあります。リメークで新しいおしゃれができるんですね。
工具屋さんでエルボーといえば、L字型に曲がった金具。
その種類の多いことにはびっくりします。
いよいよ、素肌の季節。
日焼けには気をつけるのに、うっかりするのが肘や膝のケア。
シワや黒ずみで年齢以上に見られることも。
みなさま、ゆめゆめお手入れをお忘れなく、ね。
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■【8】イベントのお知らせ ☆
□ ★彡★彡 ☆彡
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(1)社会福祉法人大阪ボランティア協会2010年度定期総会 記念講演会
「誰もが安心した社会で暮らすには〜市民活動としての反貧困運動の今後〜」
【講師】湯浅誠さん(NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長他)
(2)週末の3時間でできるボランティア活動。
ボランティアスタイルDAY、キックオフ!
2010年5月29日(土)・30日(日)に参加者100人大募集!
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(1)社会福祉法人大阪ボランティア協会 2010年度定期総会 記念講演会
「誰もが安心した社会で暮らすには〜市民活動としての反貧困運動の今後〜」
http://www.osakavol.org/10/seminar/100522sokai.html
【日時】2010年5月22日・土曜日・10時30分〜12時(10時受付
開始)
【場所】大阪NPOプラザ (大阪市福島区吉野4−29−20)
http://www.osakavol.org/10/access/index.html#fukushima
【内容】
現在の社会において、必要な「本当の自立」とは何なのか。それは一人で生きることでなく、排除のない、つながりあいの中で生きていくこと。しかし、このつながりを育む力や機会を逸したために「貧困」に陥る現実がある―。
貧困問題の現場で活動する湯浅さんは、貧困を自己責任とする風潮を批判し、誰もが人間らしく生きることのできる「強い社会」へ向け、現在の社会の制度の欠陥、貧困を拡大させる社会のシステム、弱い立場にいる人が抱える現状と支援者の有り様などを常に問題提起していています。彼の取り組みから見えている「貧困問題」の課題の現状と市民活動があるべき反貧困運動の今後の展望などに関して、ご講演いただきます。
【講師】湯浅誠さん(NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長他)
<プロフィール>
1969年生。NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長、反貧困ネットワーク事務局長他。90年代より野宿者(ホームレス)支援に携わる。「ネットカフェ難民」問題を数年前から指摘し火付け役となる他、貧困者を食い物にする「貧困ビジネス」を告発するなど、現代日本の貧困問題を現場から訴えつづける。2008〜09年年末年始の「年越し派遣村」では村長を務める。2009年10月、内閣府参与に就任。著書に『反貧困』(岩波新書)、『貧困襲来』(山吹書店)、『岩盤を穿つ』(文藝春秋社、2009年)など。
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【参加費】1,000円(大阪ボランティア協会個人会員は無料)
【定員】100名(定員になり次第、締め切ります)
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【お問合せ先】社会福祉法人 大阪ボランティア協会 担当:江渕
電話 06-6465-8391 ファックス 06-6465-8393
Eメール office@osakavol.org URL http://www.osakavol.org/
〒553-0006 大阪府福島区吉野4-29-20大阪NPOプラザ100号
【申込方法】以下のホームページよりお申し込みください。
http://www.osakavol.org/10/seminar/100522sokai.html
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(2)週末の3時間でできるボランティア活動。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━転送大歓迎
ボランティアスタイルDAY、キックオフ!
2010年5月29日(土)・30日(日)に参加者100人大募集!
http://www.osakavol.org/01/vstyle/
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「ボランティアスタイル」は、社会で重要な役割を担っている働きざかりのみなさんに、週末の新しい過ごし方として、“3時間でできるボランティア活動”を多彩なメニューで
提案するプロジェクトです。
「ボランティアスタイル」は、
・友人や家族、会社の仲間と一緒に参加できる!
・ボランティア活動経験者が一緒に参加するので心強い!
だから、ずっと活動に参加しやすいです。
実際に活動に参加すると、
・仕事や趣味とは違う人たちとの出会いがある!
・人間関係がより豊かになる!
・休日の過ごし方がガラリと変わる!
だから、活動の魅力にすっぽりとハマるのです。
「ボランティアスタイル」の活動先で、
大阪のひと・まちの魅力を感じてもらうとともに、
これまでとは少し違った角度で社会や地域のことに
目を向けてもらう機会にしたいと考えています。
それぞれのライフスタイルに、
ボランティア活動が自然に馴染んでいくような日常を、
私たちは提案します。
■ボランティアスタイルDAYのメニュー
2日間で、10プログラムを順次開催します!
1.【朝ボラ】猫好きなあなたへ!
−中之島公園猫保護活動ボランティア募集−
5月29日(土曜日)9時〜12時30分
http://www.osakavol.org/01/vstyle/vstyle_day01.html
2.【朝ボラ】バーベキューを共に楽しもう!
−障害者とアウトドア仲間作り−
5月29日(土曜日)9時30分〜14時
http://www.osakavol.org/01/vstyle/vstyle_day02.html
3.【朝ボラ】自然派ボラスタ「山」!
−箕面の山の自然を楽しみながらクリーンハイキング−
5月29日(土曜日)9時15分〜14時
http://www.osakavol.org/01/vstyle/vstyle_day03.html
4.【朝ボラ】コミュニティカフェの一日ホールスタッフをしてみませんか?
−人と人をつなぐ、聴き上手・話し上手な人、集まれ!−
5月29日(土曜日)10時45分〜14時
http://www.osakavol.org/01/vstyle/vstyle_day04.html
5.【昼ボラ】子ども目線って面白い!
−初夏の長居公園で子どもと遊ぶボランティア募集−
5月29日(土曜日)12時50分〜17時30分
http://www.osakavol.org/01/vstyle/vstyle_day05.html
6.【夜ボラ】地域で暮らす外国の人と日本語でコミュニケーション!
−やさしい日本語でボランティア−
5月29日(土曜日)17時55分〜21時20分
http://www.osakavol.org/01/vstyle/vstyle_day06.html
7.【夜ボラ】ここはひとつ飲ミュニケーション!!
−障害者と飲み仲間作り−
5月29日(土曜日)18時45分〜22時
http://www.osakavol.org/01/vstyle/vstyle_day07.html
8.【朝ボラ】本好き アジア好き 集まれ!
−本の整理をしながらアジアンワールドにふれてみませんか?−
5月30日(日曜日)10時〜13時
http://www.osakavol.org/01/vstyle/vstyle_day08.html
9.【朝ボラ】雑貨屋一日店長してみませんか!@「共生共走リレーマラソン」
−「オシャレなフェアトレードの雑貨を販売しながら、
「共に生きる社会」について考えるボランティア−
5月30日(日曜日)10時20分〜15時
http://www.osakavol.org/01/vstyle/vstyle_day09.html
10.【一泊ボラ】釜ヶ崎に宿泊して、じっくり「夜まわり活動」してみよう!
5月29日(土曜日)16時〜30日(日曜日)12時
http://www.osakavol.org/01/vstyle/vstyle_day10.html
※“3時間でできるボランティア活動”とありますが、
集合・移動・オリエンテーションやふりかえりの時間を含めると、
半日程度の拘束になるプログラムもあります。
■参加方法
1〜10のメニューから希望するプログラムを選び、「ボランティアスタイルDAY参加申込み」↓より、http://www.osakavol.org/01/vstyle/vstyle_day_form.html
期日までにお申し込みください。
※複数のプログラムに参加できますが、集合時間・場所をよく確認して、参加可能なものにお申し込みください。
※親子で参加できるプログラム(2.「バーベキュー」、3.「山」、5.「子どもと遊ぶ」)は、子どもの名前・年齢をお書きください。
■締切:2010年5月25日(火)18時
(いずれも先着順・定員になり次第、締め切ります。
ただし、10.「夜まわり活動」は、5月21日(金)18時で締め切ります。
■問合せ:
社会福祉法人大阪ボランティア協会「ボランティアスタイル係」
電話:06-6465-8391(代表)
ファックス:06-6465-8393
Eメール:office@osakavol.org
住所:〒553-0006
大阪市福島区吉野4-29-20大阪NPOプラザ100号
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★【9】 編集後記 ★☆★
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「福祉教育語りの会」の文章には、いつもいかに自分が当たり前に思っていることの視点が狭いのかと、目を開かれる。今、阪急梅田周辺はあちらこちらで工事が行われ、通行可能な道は時間帯にかかわらず人で混乱している。先日、その中夕方のラッシュアワーに白杖を持った方が、いつもと違った通路を歩いているのか、壁にぶつかり、人にぶつかり歩いている姿を目にした。これまでの「福祉教育語りの会」の方々が書いてこられたことが頭に浮かび、声をかけることができた。これも市民ライター通信のおかげ。これからもよろしくお願いします。(スー)
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このメルマガは、市民ライターの情報発信の場として、「市民ライター養成講座」(大阪ボランティア協会主催)の修了生が、講師・チューターの協力を得て運営しております。
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