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★          市民ライター通信
☆ 2010.4.20
--------------- http://f-ts.bb4u.ne.jp/~writer/  ★ 第79号★☆★
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■まいど おおきに!■
 今年も桜はいつもながらに美しい姿を見せてくれました。ありがとう!それにしても4月もあと10日で終わろうとしているのに、肌寒い日が続くからなのか、「春が来た!」と実感できず、私はまだまだ出不精の冬眠状態です。こんな時にこそ書くにはいい機会です。行楽の前のご投稿お待ちしています。

///////////////////■□■ も く じ ■□■///////////////////

【1】論・RON・ロン
    本屋さんへ行こう ………………………………… HIRU ANNDON
【2】みどりを友だちに! (9)
    みかんの花 …………………………………………… かざりえみこ
【3】オバチャマは市民ライター (43)
    政権交代の意義 ………………………………………… オバチャマ
【4】自分史「大阪ベイエリア」(17) 大正区編 
    レーンメンテナンスとドリラ─ …………………………… トミ〜さん
【5】チョットかがく(17)
    健康食品あれこれ(4)−トクホ− …………………………… OHE
【6】福祉教育語りの会
    障害者権利条約って知ってますか? ………………… 鈴木 昭二
【7】爺婆(MTFトランスジェンダー)のつぶやき(6) ……………… 有明弥
【8】問う病記:「悪友・岩ちゃんとの経緯」(5)………………… G・フレンド
【9】からだを散歩すると(14)
    皮 ……………………………………………………… 竹藪 耶桁
【10】編集後記


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□                          ★彡
■【1】 論・RON・ロン ☆彡
□           ◆ 本屋さんへ行こう ◆      
■                           ★彡☆★
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                                     HIRU ANNDON

今年のゴールデンウィークは、昨年に比べて遠出が少ない予想だと、なにかの番組で小耳にはさんだ。不景気だもんね、というネガティブなリアクションではなく、こんなときこそ読書のチャンスだと、私はポジティブに考える。

晴耕雨読をならい、このご時世、外出して無駄な出費を押さえる意味でも、本を読んで晴れる日に備えたい。なにしろゴールデンウィークには時間があるのだから。ジャンル、人物、テーマ、作家など好きなものにしぼって、幾冊かを読み比べるのもいい。読書好きの友人は、「最近、近所の本屋さんが店を閉じた。大きな本屋さんは遠いし、図書館の本は書き込みとか表紙の汚いのがあっていやだし、貸し出し中なら順番待ちだから最近はもっぱらアマゾンで購入している……」と言った。

幸い、私の家の近くの商店街には本屋さんがある。大した品ぞろい(?)ではないけれど、ときどきは立ち読みだけで帰るし、たまには欲しい本にも出合える。本屋さんの奥さんや若奥さんとも親しくさせてもらっているから、店先にない時には注文にも応じてくれる。3〜4日で届く時もあるし、2週間ほどかかる場合もある。その間は待つことにする。本屋さんにしたら私が買う本代の利益は知れているかもしれないが、アルバイト店員の給料のたしくらいにはなるはずだ。おもしろければ絵本も買うし、必要に応じて健康雑誌も買う。新聞の広告を見て、高価な上下巻をまとめて頼む時もある。

商店街の本屋さんは、消えてほしくない。外出の帰りはもちろん、普段着の買い物ついでにも立ち寄れるし、出会った人と世間話もできる。若い人から子育ての悩みを聞いて上げることもある。店先から小学生に「おかえり」と言う。魚屋さん、花屋さんの店先にもおばちゃんが立っていて、一緒に小学生の様子を見ているときはみんな笑顔だ。大型書店ともちがうし、インターネット書店にはないあたたかさがある。

地域おこしなどを大上段に構えて言うつもりはない。ただ、1年間に驚く数の書店がこの国から消えている今だからこそ、一軒でも多く、町の本屋さんにはがんばって残ってほしい。そこで、出かけていって本を買いつづけることくらいなら私にもできる。


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□                          ☆彡
■【2】みどりを友だちに! (9) ☆彡
□                    ★彡   
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                   ◆ みかんの花 ◆
                              
                                        かざりえみこ

みかんの枝先に伸びた新芽に早くもつぼみが見えて、花の季節が待ち遠しいです。来月の市民ライター通信がでる時期には、暖地では咲き終わる所もあろうと思い、少々先取りをさせてもらいましょう。私は、みかんの花などけっして見ることのない北国に育ちました。ラジオで、川田孝子さんの『みかんの花咲く丘』の歌声に耳をすまし、どんな花だろうとひとり憧れていたのです。甘ったるい声と歌詞が主流だった当時の童謡の中で、凛とした川田孝子さんの声と調べは、わたしの心に擦り込まれました。

    五月待つ花橘の香をかげば
         昔の人の袖の香ぞする  古今集   詠み人知らず

学校の国語の授業でこの和歌の「花橘」とは今の「みかん」と教わると、すぐさまあの童謡と重なり忘れられない一首となりました。縁あって私は大阪に住み、幸いにも毎年みかんの花を見ます。京都御所の右近の橘も見ました。大きな木いっぱいに白い花が咲きこぼれ、その香りに、なぜか懐かしい思いがして胸がおどるのです。
上記を本歌として藤原俊成女(ふじわらのとしなりのむすめ)は、

    橘のにおうあたりのうたた寝は
         夢も昔の袖の香ぞする  新古今集

と詠みました。夢の中でむかし親しくしていた人の袖の香りがするという、とても官能的な和歌です。当時の私は気恥ずかしさ半分、まだ見ぬ恋に憧れてなんども読み返したものでした。

    橘は実さへ 花さへ その葉さへ
        枝に霜ふれどいや常葉(とこは)の樹  万葉集 聖武天皇

田道間守(たじまもり)伝説の、不老不死の常世の国から持ち帰った非時香果(ときじくのかくのこのみ)といわれる橘に、聖武天皇はいたく感動されたのでしょうね。素直にそれが現れています。常緑樹の葉、黄金色の甘酸っぱい実、香り豊かな白い花。最初に見た時は私だって感動したのですからね。

ところで、歳時記では花橘は夏の季語に入ります。柑橘類の花はどれも白い五弁花で、意外と街中や住宅の庭などに容易に見られます。夜ともなれば香りを放ち、存在を主張します。心に留めて立ち止まってみてください。昔の恋人を思い出せるかも・・・。


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☆                        ★彡☆彡★彡
★【3】オバチャマは市民ライター (43)          ☆★彡
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               ■ 政権交代の意義 ■

                                        オバチャマ

平成21年9月に、実質60年にもわたった自民党政権を大差で破って、与党となった民主党(社民と国民新党との連立)。当初70%もあった支持率はじり貧で、いまは40%を切った。政権交代は大きな意義があったし、まだまだあるとオバチャマは期待しているの。新政権が変えたことはいろいろある。

少子化対策に効力を発するかどうかはまだ未知数だけど、所得に無関係な子供手当の支給。高速道路の無料化の試み、ダムをはじめとする大型公共事業の見直しと、工事中止の決断。脱官僚政治宣言、高校までの無償化……。核持込の密約の存在を明らかにしたこと。マニフェスト忘れちゃったとか、本当に何かやった?なんて疑いのあるひとには、毎日新聞の「鳩山政権の通信簿」がおススメね。http://mainichi.jp/select/seiji/indicator/ 民主党がマニフェストに掲げた具体的な政策項目に社民、国民新両党との連立政策合意を加えた計178項目の進ちょく度をチェックし、随時更新しているから。

一番変わったことは、政治が生活に近くなって、みんなが関心を持つようになったこと。オバチャマの周りでも、今まで政治に何の関心もなかった人が、「ダム工事を中止するって大変よね」や「ハローワークが様変わりしたのは、湯浅誠の力なんだって」とか、「小沢さんって独裁じゃない…」とかいろいろ話題にのぼる。ワイドショーなんかでも政治問題が取り上げられ、主婦が政治の話に熱くなったり。民主党に一票投じたひとは、政権交代に関与したんだっていう自負があるのかもしれないわね。

オバチャマは、自民党政権では総理大臣くらいしか興味がなかったけど、今は、民主党の閣僚の名前と顔が一致する。政治が今までになく近くなった感じね。いまは、普天間基地問題を多くの人が知っている。「核持込の密約」が明らかになって、国民の知る権利がないがしろにされてきたことに憤慨している。日米同盟は、過去の軍事同盟であって今にはそぐわない。緊密で対等な日米関係を迫るなんて、岡田外相だからできることでしょうね。

昨年の夏の総選挙。政権が変わったらいいのになあ、二度とこんなチャンスは来ないかもしれない、そんな気持ちだった。そして70%の支持率をもって政権交代が実現。開票後の夜、最初の記者会見を観たひとは大勢いると思う。いつもと決定的に違ったのは、新首相鳩山由紀夫の記者会見。記者の質問をメモに取りながら聞き、誰かの用意したコメントではなく自分の言葉で答える新首相。脱官僚の姿勢を見せつけた。新鮮で頼もしかった。

政権交代から7カ月。まだ期待できる。待ってみたいと思う。気がかりは、ドン小沢の影。今度の選挙、もう一度民主党の背中を押してみようかな……。


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■【4】自分史「大阪ベイエリア」(17) 大正区編
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              〜 レーンメンテナンスとドリラ─ 〜
                                           トミ〜さん

「大阪シーサイドスターレーン」はO興業の経営であった。O興業は大阪ミナミで映画館・スーパーマーケット・料亭などを経営していたので、開場当初の各部署トップは各店舗から配属されていた。各部署トップは開場までに専門知識や技術を身につけ、大正区で採用した社員に教える。社員数は少なく、トップを先頭に各部署が協力して運営していた。私も他部署の応援を進んで引き受けた。ボールの穴あけ(ドリラ─)もその一つであった。

ボーリング場ではボーリング用品を販売するプロショップが設置されている。ボーリング上達の第一歩はマイボールにマイシューズを持つことである。当時は3点セット(ボール・シューズ・バック)が手ごろな値段で販売されていたが、上達すると人間の心理として高額なボールが欲しくなる。どのスポーツでも同じ心理が働くと思う。ボーリング場は連日、試合(大会)を企画する。客は上達の度合いを測る手段として試合に出場する。ボーリング場は会員を募集しアベレージによってA・B・Cの級に分ける。級別一覧表が場内に掲示されるのも客の上達願望を煽った。

私はレーン整備が本来の仕事でレーンメンテナンス資格も取得した。仕事は客が帰った深夜が忙しいため、普段はインストラクター業務のためフロアにいた。ドリル室がフロアのほぼ中央にあり、ドリラ─が係長一人のため自然と応援することになった。私は一時期4〜5個のボールを持っていた。そのボールを練習に穴をあけては埋め、埋めてはあける。最初は穴埋めだけだったが、次第に穴あけまで任せられた。セット販売のボールは初心者の客が多いのであまり気を使わないが、高額のボールを扱う時は緊張した。ドリラ─には高い技術が要求される。ボーリング場によってはプロボーラーが担当している。一番の思い出はプロ試験(男子)を受ける客のボールをあけた時だ。やはり気になって、彼が実技試験を受ける会場まで観に行った。ボールの穴のせいではないと思うが、残念ながら彼は合格できなかった。

私はたえず仕事に前向きである。広辞苑で「仕事」を引くと「する事。しなくてはならない事。特に、職業・業務をさす」と記されている。しなくてはならないのであれば、私は進んでする。決められた仕事だけでなく、時間に余裕があり会社が許すのであれば、新たな仕事にチャレンジする意欲も必要だ。新たな技術を身につければ新たな仕事にも出会える。それが賃金に反映されたら万々歳である。今考えてみると、いろんなことが私の仕事への励みになっていたと思う。

ボーリングのレーンはオイルを塗布しなければボールはピンに届かない。ボールは3本の指を入れる穴がなければ投げられない。私は両方の仕事ができた。夜中の3時まで仕事し早朝ボーリング試合(大会)に参加。客が少ない時は社員割引(1ゲーム300円⇒30円)で練習。楽しい仲間とボーリングに明け暮れたこの時代がなければ今の自分はない。大好きな街「大阪ベイエリア」。


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■【5】チョットかがく(17)      ☆彡
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          ■ 健康食品あれこれ(4) −−トクホ−− ■
                                          OHE

トクホ、これは「特定保健用食品」のことで、その略称か愛称かよく分からない。いわんや特定保健用食品の"特定"の語義もよく分からない。しかし、トクホを冠する製品は健康維持効果や増進効果を持つ関与成分が含まれており、それらの効果を製品ラベルに表示することが国により許可されている。もちろん、製品ごとに効果を表示できるものは他にはなく、トクホが唯一のものである。

食品には基本的に3つの機能があるとされている。1つ目は生命維持のための栄養機能、すなわち生命現象を営むために必要不可欠なエネルギー源や生体構成成分の補給である。2つ目は食事を楽しむための味覚機能。食品の味や匂い、あるいはテクスチャーなどで、これは食品を摂取する上で嗜好に影響を及ぼすものである。3つ目は健康を維持する体調調整機能で、生態防御、疾病予防、疾病回復、老化防止などに関係する。

トクホは、この中の3つ目の機能に着目した食品で、制定のきっかけは科学的根拠もなく効能をうたう健康食品を防ぐ目的で、おおよそ20年前に始まった。トクホ製品には"血圧が高めの方に適した食品"や"血圧を正常に近づける"のような曖昧表現は許されているが"血圧が下がることで高血圧が改善される"のような表現はできないことになっている。それでも、その効果を調べる試験はヒトを用いて、医薬品でも行われている"無作為化比較試験テスト"で効果ありの結果をもって申請しなければならない。

このことを知るとトクホはすごいと思われる人もいると思う。しかも、この試験には莫大なお金と時間がかかる。トクホのヒット商品の売り上げは100億円規模と言われている。そこまで行かなくても数億円もあれば試験の費用は捻出できると想像するが、営業規模の小さい中小企業ではトクホ商品の開発や各種の試験はとても難しいと思われる。実際、トクホ製品の大部分が大手企業のものである。さらなる問題は新規な"関与成分(機能性成分)"の製品の申請がほとんどない現状である。すでにトクホ製品として存在する食物繊維や乳酸菌などを関与成分とする同じような商品ばかりがトクホ製品にリストアップされ
ていく。

ヨーロッパ連合(EU)においてもトクホに似た制度"食品の栄養及び健康強調表示に関する規則"の導入が進められている。現在のところ強調表示が認められているものはビタミンやミネラルなど、すでに食品の栄養素として働きが分かっているものが大半ある。これらは日本ではトクホではなく栄養機能食品の範疇に入るものである。日本の企業も製品をEUのこの制度に申請している。途中経過ではあるが、その中で乳酸菌が生産したラクトトリペプチドの血圧を降下させる効能があるという食品が、トクホでは認められているにも拘わらず、EUでは、「関与成分と"正常な血圧を維持する"という効能について因果関係を証明する証拠としては不十分」という結論が出されている。おそらく、無作為化比較試験テストの規模やコンセプトに問題点があると考えられる。

トクホ製品の食用油「エコナ クッキングオイル」の発ガン物質事件は記憶に新しいと思う。発がん性物質「グリシドール」に変化する可能性があると指摘されているグリシドール脂肪酸エステルをこの油は比較的多く含んでいる。そのことが原因で、この食用油は販売中止になった。グリシドール脂肪酸エステルは他の食用油にも濃度の違いはあるが、含まれており、そのことは今回の事件に関連して表面的には問題になっていない。このときの政府や企業の説明は多くの消費者を納得させるだけのものにはなっていなかった。

トクホの効果表示の分かりにくさ、医薬品との関係、諸外国との評価基準の違いなど、いくつかの問題点がある中、昨年9月の消費者庁の発足に伴い、トクホの業務が厚生労働省から消費者庁に移された。消費者庁は早速トクホの見直しに着手し、担当大臣は「トクホの果たしている役割が適切か根本的に見直したい」と発言し、トクホ制度の廃止も含めて見直す方針を明らかにした。現在も「健康食品の"表示"に関する検討会」で議論が進められている。これまでの会合ではトクホ制度の廃止論より、健康食品の表示が「野放しになっている」として規制強化を求める声が強かったとし、トクホは「改善の余地があるが残す方がよい」との総意でまとめられるとの報道を見た。規制も必要でがあるが、それよりも科学的で冷静な事実を国民にしっかり説明することが消費者庁に課せられた重要な使命であると思われる。


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■【6】福祉教育語りの会 ☆彡

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        ◆ 障害者権利条約って知ってますか? ◆

                             大阪市福祉教育語りの会*
                                    鈴木昭二(全盲)

私は36年前、難病のベーチェット氏病で失明しました。当時24歳だった私は、他人より劣った人間になってしまった。他人の善意がなければ生きられない人間になってしまったと思っていました。人としての「価値」も「権利」も失くしてしまったように思っていました。そこで、視覚障害者としてのリハビリ「歩行訓練・日常生活訓練」をしているうちに、障害者として生きる「力」を習得したように思います。その当時、街のなかには点字ブロックや音響信号などありません。先人の社会運動により、徐々に点字ブロックが増え、音響信号も敷設されてきました。その裏にはホームからの転落事故や交差点での事故など多くの犠牲が払われました。

ところが、近頃では、考え方が大きく変わってきて、障害者の権利を主張することができるようになってきたのです。一例としては、音響信号の設置・駅改札での電車乗車までの介助・点字ブロック敷設など一人歩きの為の援助を要求しています。

昨年末、政府は障害者制度改革推進本部を立ち上げ、これから国連の障害者権利条約批准への検討が始まるらしいのです。

条約の意義とは?…
条約は障害のある人たちになにか特別な新しい権利を与えようというものではないようです。普遍的で基本的な「人権」について障害のある人たちが否定されず享受できるようにするためのもののようです。それは「特別な恩恵」ではなく、個々のニーズに基づいた対応がなされることによって初めてすべての人が同じように教育面・労働面・政治面などの権利が保証されるようになるのです。

条約の特徴としては、…
たとえば、「差別」については、どういうことが差別に当たるかが明記されました。具体的には『合理的配慮』のないことが差別にあたるということです。視覚障害者の場合「見えない」「見えづらい」という障害の個々の特性に着目した充分な配慮がなされないことが、差別になるということです。

具体的には…
視覚障害者に対し、「墨字の資料しかないのでこれを読みなさい。読めなければ自分たちでなんとかしなさい」というのではなく、個々にちがう状態の人にきちんと情報が伝わるような配慮をしましょうということ。その配慮のことを「合理的配慮」といいます。それがないことが、「差別」になるというのです。長瀬修氏(東京大学)はこのように解説されていました。よく考えてみれば当たり前のことなんですね。


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*《福祉教育語りの会とは》

障害者が、小・中学校及び高校などあらゆる場所で、受障の体験を話したり、どのようにして再出発したかを《語る》ことは、「子供たちに障害の理解と《生きる力》と《思いやる心》」を育てるきっかけになると考えています。社会にはいろいろな人がいて、それぞれの存在を認め会って生きていることを知るきっかけにしてほしいと願っています。
このような「思い」から「福祉教育語りの会」は設立されました。


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◇                          彡彡☆★彡
◆【7】爺婆(MTFトランスジェンダー)のつぶやき (6)
◇                             ☆彡 ★彡
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                                          有明弥


春の日差しが心地いい日、私は二歳三カ月になる友達の子どもと公園デビューしました。生まれた時から知っていて、これまでも母親と一緒に抱っこして商店街とか、おもちゃ屋は行っていましたが、二人だけのお出かけはこの日が初めてでした。近くの公園まで子どもは三輪車に乗り出かけました。私の言っていることは理解しているし、片言の言葉も話します。途中店に寄り飲み物を買い、店の人となにげない会話になりました。
「可愛いね。どこ行くの」
「公園までお散歩」
なにげない会話ができたことは、私にとってはなんとも言い難く嬉しい感じ、いやそれとも違う少し怖い感じでもありました。

公園に着いて、子どもは三輪車を自分でおりて駆け出していきました。それを見守り、後を追いかける私。楽しいと実感できる一時でした。公園ではサクラが散り始めていて、舞い散る花の中でたわむれる子どもを見ながら、そこに自分がいることがとても嬉しく思いました。

公園には。家族連れや母親と子どもの二人連れなどがのんびりとした時間を過ごしていました。そんな中に私もいることは、なんとも言えないうれしい気持ちでした。そんなことを思っていると、ベンチに座っているご婦人が私に声をかけてきました。
「もう2歳超えていますね」
「はい。一月生まれなんです」

見ず知らずの人から声かけられ普通に会話していることで、先ほどの感情がまたやってきました。以前に比べたら、私は小奇麗になり少しずつ女装が自然な感じになってきていると思いますが、それでもこんなに普通の関係がもてているのは、今までの私とどこが違うのかと自分に問いかけてみました。目では子供を追いかけながら、自分の中では今の空間は以前と何かが確実に違ってきていると感じていました。

「自分はマイノリティーだから他人とは違う。だから、そのことを社会に言っていかなければいけない。私は誰にとっても居心地のいい社会を創るんだ」と、この公園に来るまでの私はそんなことで頭がいっぱいになっていました。気づかないうちに他人との壁を自分から作り、それを壊すために活動しなければと思い込んでいました。そんなおかしな考えを壊してくれたのは、人との触れ合いだったのです。

「社会の矛盾とか偏見とかそんなことどうでもいい。関係ない。今こうして生きていることが生活である」と、見ず知らずの人が私のおかしな考えを壊してしまったのです。確かに現実社会は問題あります。だからといって身構える必要はなく、こうして自然に初めて会った人たちと会話できたことを、もっと喜んでいいと思いました。


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■【8】 問う病記:「悪友・岩ちゃんとの経緯」(5)
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                                      G・フレンド

前回、「他臓器へ転移の有無について詳しい検査を来週(3月26日)することになった」と書いたが、これはPET検査というものだ。PETと言っても、もちろんペットボトルのことではない。

ポジトロン・エミッション・トモグラフィー(Positron Emission Tomography)の略で、日本語では「陽電子放射断層撮影(法)」という。放射性同位元素(ラジオアイソトープ)を静脈から注入して、体内から放出される放射性トレーサーをキャッチして画像に映し出す。

がんという病気は、実際に腫瘍ができるなど、がん細胞の成長がある程度進んでからでないと発見しにくい。しかし、PETでは特殊な検査薬(FDG)を使用して、がん細胞にマーカーをつけて調べる。これは、がん細胞が正常細胞に比べて3〜8倍のブドウ糖を取り込む、という性質を利用したものである。ブドウ糖に近いFDGという成分を体内に注入して全身を撮影すると、ブドウ糖(FDG)が多く集まるところがわかり、見つけにくいがんを発見することができる。従来のレントゲン(X線)やCT、MRIなどの検査のように、映し出された組織の形態からがんを発見するのではなく、PETでは細胞の性質(機能)を調べてがんを特定するのである。(この項「PETとは−治療説明−」:PET検査ネットHPを参照)

ぼくの担当医によると「撮影したものを目で見ると、がんの部分が光って見える」ということだった。PET検査の結果、「現在あるがん患部以外、光るところがなかった」、つまり、肺や肝臓など他の臓器へのがんの転移はなかった、ということで、「まずは一安心」というところであった。

PET検査の結果が「転移なし」だったので、第3クールまでの化学療法が効果を上げているということなので、3月29日(月)から第4クールがスタートし、4月18日に投薬期間が終わり現在2週間の休薬期間に入っている。

ところで、第3クールが終わった段階で、担当医に「日常の食生活での注意点」を訊ねた。「とくにありません。何でも食べてもらって結構です」という答えが返ってきた。ぼくは今、家人の勧めもあって、野菜中心の食生活によるがん療法(ゲルソン療法)の真似事をしており、かなり多くの野菜ジュースを毎日飲んでいるのだが、医者の答えには若干疑問を感じた。

……というのは、医者はやはり医学の分野のこと以外はほとんど関心はがなく、病気の治療にものすごく関係があるはずの栄養学や看護学にはある意味で「われ関せず」の態度であることへの疑念である。病気をトータルに捉えて栄養面も含めて、治療することが重要だと思うのだが、その点への医学界の認識はまだまだ"薄い"ようである。
                            (づづく)
 
※ゲルソン療法=ガンの原因となる食品を排除し、 自然な食物の持つ様々な栄養素をバランスよく摂取し、人間が本来持っている身体の機能(自然治癒力)を高めることによって、病気を排除しようとする療法。


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■【9】からだを散歩すると (14) ☆彡
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           ■ 皮 ■
                            竹藪 耶桁

「腹の皮が突っ張れば目の皮がたるむ」
大事な調べ物をする時には、腹八分にして
取り組まないと、睡魔に襲われてたいへん・・・。


「腹の皮をよじる」
笑いころげる様子に、うまい表現ですね。
また、時代劇にはこんなせりふが登場します。
「皮を切らせて肉を切り、肉を切らせて骨を切る」
つまり、自分も傷つく覚悟を決め、相手により大きな
損害を与えることですが、かっこいい!
人生で一度くらい言ってみたいな。


サラリーマンの首が簡単に切られる時代です。
哀しいけれど「首の皮一枚」なんていう慣用句もあります。


ところで、『かわ』といえば『皮・革』どうちがう?
と思って辞書を引くと
皮・毛がついていてしなやか
革・毛が無くてかたい
とありました。

人間の皮膚には毛があるから『皮』なんですね。



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★【11】 編集後記                     ★☆★
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私たちの日々の暮らしの中には、規則といったはっきりした決まりではないが、お互いが快適でいられるための当然のマナーがあると思う。ところがである。いつも行くパン屋の前に縦に6台自転車を置くスペースがあるが、3台分のスペースをとって横や斜めにに置く人が増えてきた。いつも客が多く、1台で3台分のスペースを占領すると人に迷惑がかかると想像できるはずなのに、どうしてこんなことが無神経にできるのかとても不思議だ。電車の乗降でも、最近降りる人より先に乗り込む人を時折見かけるようになった。降りる人に押されて不快な状況を自ら作っているかもしれないのにとこれも不思議。(スー)
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このメルマガは、市民ライターの情報発信の場として、「市民ライター養成講座」(大阪ボランティア協会主催)の修了生が、講師・チューターの協力を得て運営しております。
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