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◇地球を見つめて〜なんちゃって
   ……かざりえみこ
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   ……吐山継彦
オバチャマは市民ライター ……オバチャマ
ラム 
脱サラ議員奮闘記
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関西弁だば、まんづ わがんね
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★          市民ライター通信
☆ 2009.6.20
---------------- http://f-ts.bb4u.ne.jp/~writer/  ★ 第69号★☆★
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■まいど おおきに!■
 今年も、もう半分過ぎてしまいました。それにしても、梅雨入りした途端に雨が降らないとは、なんとなく異常気象が心配になってきました。今号は多彩な内容になりました。みなさまの投稿もお待ちしています。


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【1】論・RON・ロン   
    背筋の真っ直ぐなコスタリカの市民たち ………………… thayama
【2】地球を見つめて〜なんちゃって(番外編)
    ことばの生きざま …………………………………… かざりえみこ
【3】オバチャマは市民ライター (34)
    はじまっちゃった〜裁判員制度 ……………………… オバチャマ
【4】自分史「大阪ベイエリア」(8) 大正区編 
    修業 …………………………………………………… トミ〜さん
【5】チョットかがく(7)
    牛乳のプチ知識 …………………………………………… OHE
【6】私のスピリチャル体験 最終回  …………………………… 有明弥
【7】生活に役立つ下水道豆知識 (5)
    トイレは和式派、洋式派  ……………………… マンホールマン
【8】福祉教育語りの会
    今時の中学生 ……………………………………… 鈴木 昭二
【9」私のこの一本
    ドキュメンタリー映画「沈黙を破る」………………………… スー
【10】からだを散歩すると (4)
    あご ………………………………………………… 竹藪 耶桁
【11】詩・あるがまま ………………………………………  陣内 三朗
【12】編集後記


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■【1】 論・RON・ロン          ☆彡
□       ◆ 背筋の真っ直ぐなコスタリカの市民たち ◆      
■                                       ★彡☆★
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                                         thayama

『丸腰国家〜軍隊を放棄したコスタリカ 60年の平和戦略』(足立力也著 扶桑社新書)を読んでもっとも感心したのは、第五章の「コスタリカ人とはいかなる人たちか?」である。とくに一つのエピソードが気に入った。

2001年の9・11テロのあと、アメリカのブッシュ大統領は「対テロ戦争」を宣言し、アフガニスタンを爆撃。2003年3月にはイラク侵攻を開始した。その際、アメリカはイラク攻撃に賛成する33か国のリストを公表。日本の小泉首相(当時)はいち早く記者会見で、アメリカの武力行使を理解し、支持します」と表明。コスタリカのアベル・パチェコ大統領もイラク攻撃に賛同し、33か国のリストに載る。

ところがコスタリカの市民は黙ってはいなかった。マスメディアも大統領を批判し、政府寄りの新聞さえ、「何と恥知らずな大統領」との大見出しを掲げたという。街では大デモが繰り広げられ、各種世論調査でも、90%以上が大統領のとった米国支持政策を糾弾した。しかし、パチェコ大統領は自らの考えを変えなかった。

すると、何人かのコスタリカ市民は、大統領と外務大臣を相手に違憲訴訟を起こしたのである。その中の一人、コスタリカ大学法学部のロベルト・サラモという学生は、第一報を聞いてすぐに最高裁判所の小法廷に提訴する。その理由を訊ねた著者に対して、ロベルトくんは「だって、おかしいものはおかしいと言うのが当たり前じゃないの?」と答えたという(180p)。彼は自分一人で訴状を認め、弁護も自分で行なった。そして1年あまりの審議を経て、結果は、7人の判事が全員一致で「違憲」の判決を下す。

彼以外にも、例えば、住民援護局のホセ・マヌエル・エチャンディ長官が行政職でありながら、大統領を訴える。その理由として、「公職にあったからこそ裁判を起こしたんですよ」、「コスタリカの住民を守る役割を担う住民援護局長としては、憲法に違反した大統領と外相の行為を訴追する義務があると考えたのです」という。それにしても、彼らの平和志向は一本筋が通っている。

ひるがえって、当時の日本社会の状況を省みると、ぼくを含めて多くの市民は内心、小泉首相の素早い武力行使支持表明に違和感を覚えてはいたが、なんら反戦の意思表示をしたり行動をせず、結果的に日本社会全体として小泉首相のブッシュ大統領支持にお墨付きを与えてしまった。コスタリカ市民と同国メディアのラディカルな意思表示と行動は、ぼくら日本の腰抜け市民にとって大いなる反省を促すものである。


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□                                 ☆彡
■【2】 地球を見つめて〜なんちゃって(番外編)   ☆彡
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               ◆ ことばの生きざま ◆
                                        かざりえみこ
                                  
ふだんは何かをするときに、BGMくらいに考えてラジオの音楽を流していた私だが、ここ数日間は、ゆっくりラジオに耳を澄ました。目の前に映像はない。イメージを自分で作りながら聞く。これはけっこう新鮮でおもしろい。それにしても今どきのラジオ番組の多くは、なんてまあ、にぎやかなこと。昔は静かでよかったと比べるつもりはないが、これを言うと友人いわく「にぎやかにしてくれるからありがたいい。運転中の眠気予防に効果大」とのこと。なるほど……。

多くの番組で、リスナーからのお便りを募集し、リアルタイムで、または次回以降に紹介している。番組によってはメールのみでお願いしますというのや、従来通りハガキや便箋が混じるのがある。びっくりしたのは、クイズやチャレンジと称して、コメントや答えを書いてアクセスすると、そこそこお小遣い程度の賞金が当たるのや、どこそこの名産が○名の方にプレゼント、などというのがかなりあることだ。当たれば、ハガキ代やメール代など簡単にカバーできそうだ。聞いてる瞬間は、ヨシ、私も、と思うのだが、次の番組に移ったり、時間がたったりすると、答えどころか番組名も忘れている。その場で応募する人はエライなーとつくづく思った。

次にびっくりしたのは、言い間違いの多いことだ。某番組の進行役の「……、オサガワセいたしました……」では、目が、イイエ、耳が点になった。今を去ること30年、廃品回収車が通るたびに聞きつけて「『おしゃがわせ』が来たよ」と我が子は知らせてくれたのだが、そのたびに近所の大人は大笑いしたものだ。それを、いい年をしたおじさんがやってくれる。かと思えば同じ番組でパートナー役の女性が、リスナーからのお便りを「……ひとり、悦にはいっているわたしでした(正しくは 悦にいる !」などと読む。また、他の番組では、なんども「いいフインキですねぇ」とかわいい声の女性タレントが言う。数年前、新入職員に雰囲気という漢字に「フンイキ」とふりがなをして、私は注意をしたことがあった。ところがどうして。世の中、なんのその、だ。

ことばというものは変化して当たり前。「おのおのがた、かかる ゆゆしき事態の 次々と 出来(しゅったい)するを いかに 思し召すや」なんてNHKニュースでやられたらどうする? 江戸時代後期には、いまの『だらしない』はまだ『しだらなし』だったという。(式亭三馬・『浮世風呂』の例を広辞苑より)しだら をきざなヤツが だらし と言い換えて? 言い間違えて? 現在に至ったのだろうか。他にもいくつかの例があるが、ここでは省略する。将来、たとえば、本当ですか? が マジッスカ? で定着するだろうか。何が消えて、何が残るだろうか。見届けるには、少なくてももう50年は生きないと……。                           


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★【3】オバチャマは市民ライター (34)       ☆★彡
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           ■ はじまっちゃった〜裁判員制度 ■

                                         オバチャマ

2009年5月21日、裁判員制度がはじまった。新制度の初公判は8月6日「東京都足立区でおきた殺人事件」死刑判決もありえる凶悪事件を、突如、裁くことになった裁判員の心境いかばかりか。裁かれる方にも裁く方にも、予測できない未知との遭遇。

この制度の導入には、いまも賛否が分かれている。「裁判員制度はいらない!大運動」http://no-saiban-in.org/index.htmlのように、「絶対廃止にするぞ」という反対運動も多い。「裁判員制度は筋書きのできたヤラセで、裁判員はお飾りだ」という声や、「被告人だってたまたま選ばれた普通の人に裁かれたくないはず」という意見もある。「他人の刑罰を決めさせられて、何で普通のひとが悩まなあかんの」等など。喧々諤々でよかった。日本は民主国家だった!オバチャマは「よく分かんないけどやってみるしかないんじゃないの」派。米・英国の陪審制と仏・伊・独の参審制のいいとこどりで、どこにもない裁判員制度。いわば前人未踏で、誰もやったことないんだから。

気になるのは「守秘義務」。言っちゃダメと言われれば尚更言いたくなるのが人の常。「王さまの耳はロバの耳」じゃないけど、ひとりで抱え込むにはあまりに重い。共有したい、話したい。わかるなあ、その気持ち。犯人や被害者の顔、事件現場の生々しい映像、証拠品、供述……インパクト強すぎ。その上、自分の下した判断への不安。引きずるよね。こっちはプロと違って、多種多様な事件を次々になんてことはないから、担当した事件のこと一生忘れられないと思う。他人の人生、命まで扱う怖さ。その怖さが必要なのかも知れない。所詮、人間、神じゃない。裁くことに慣れて上から目線になる方が怖い。

判決の宣告前の守秘義務は非常に厳しいが、宣告後はかなり自由度は高いそうだ。事件に関する情報でも、法廷で明らかにされた事情や経験した意見・感想なんかは自由にしゃべっていい。絶対漏らしてはいけないのは、当事者のプライバシーや判決の決まった経過とか……。言えないことを一生抱え込むというのは精神的にきつい。

裁判員に絶対に必要なのは、生涯の心のケアと安全の確保。秘密に耐えられなくなって床屋化したとき、ちゃんと守秘してくれるしゃべり場所と治療してくれるカウンセラーや精神医。いつでも駆け込める身近に、つまり全国各地に体制を整えておいてほしい。もちろん利用は無料じゃなきゃ。それから、元裁判員たちがいつでも忌憚なく意見交換ができる場や、その経験や意見をちゃんと司法の場に反映し生かしていくシステムも必要だわね。元裁判員を孤立させないこと。制度を一過性にしないこと。

確かに、裁判員は素人だから法的知識はほとんどない。法的根拠が弱い分、情に左右されたり周囲に流されやすいかもしれない。それなら、それがプラスに働くようにすればいい。素人が司法に参加することで、取り調べが白日の下にさらされれば、いい加減な取り調べや自白強要、権力者の横暴も減るだろう。司法への国民の関心が高くなれば、裁判の質も向上する。進みながら改良していくしかないよね。全国民が初心者なんだから。変わろうとしている司法の場を、オバチャマは、前向きに支えていきたいと思う。

★もっとよく知りたい人には公式HP
      → 裁判員制度 http://www.saibanin.courts.go.jp/
                                   

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■【4】自分史「大阪ベイエリア」(8) 大正区編
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                  〜 修業 〜
                                        トミ〜さん

昭和26年(1951年)9月、非婚の母親は岸和田市で私を産んだ。今風に言えばシングルマザーである。母親が如何な気持ちで私を産んだのかわかる由もないが、私がこの世に生を受けたのは間違いない。産まれてすぐに大正区に連れてこられた。大阪ベイエリア人生の始まりであった。少し前の昭和22〜24年(1947〜49年)に生まれた約810万人を「団塊の世代」と呼ばれたが、私たちの世代も子どもは多かった。小学校が分校から独立し、中学校では1学年の生徒数が50人学級で14〜15組とマンモス校であった。

高校1年の昭和42年夏、5年ぶりに母親は家に帰ってきた。当時は嫁の家出を「長風呂」と称すこともあった。本当に長い風呂であった。私が定時制高校に通っていることをどこからか聞いたのだろう。学校の正門付近で身を寄せ、私の出てくるのを待っていた。定時制高校は午後9時前に授業が終わる。何時間待っていたのだろう。母親も照れくさかったと思うが、私には5年ぶりの対面であった。顔もわすれかけていたが、すぐに母親とわかった。母親のことは、別の章でくわしく紹介する。

昭和43年1月、小林から泉尾に転居した。どのような伝手で家を探したのかわからない。多分、母親が探してくれたと思う。小林周辺は区画整理事業が進み「昭和山」が徐々に姿を現していた。泉尾地区は平尾・小林と違いすでに区画整理がなされていた。私たちが引っ越した泉尾5丁目は、2階建ての民家がたくさん建ち並んでいた。昔の大正区は、区役所や郵便局、警察署、消防署は現在の国道43号線より北東にあった。銀行も三軒家周辺に集中していた。大正区の生い立ちからすれば仕方ないが、国道より南西の住民は不便であった。

昭和44年1月21日、中学校卒業と同時に入社した製版会社を退職した。学業と仕事が両立できる恵まれた環境の会社であった。会社に対し不満などある由もなく、自分の夢を追いかけただけである。定時制高校の冬休みと会社の正月休みが気持ちを揺さぶったのか退職を決断した。駅弁で有名な○○軒に入社したが、現実はそんなに甘くなかった。辛抱していれば人生変わっていたが、一週間で「出社拒否症」に陥り退職した。

「♪包丁一本さらしにまいて 旅へでるのも板場の修業……」藤島桓夫の「月の法善寺横丁」の一節である。「料理人の修業はきつい」とは聞いていたが、修業前の海老の皮むきでケツを割った。職業は変わったが高校には通学していた。○○軒を辞め学校でその話をしていると陸上部の同級生が自分の勤める鋼材会社への就職を勧めてくれた。仕事をしなければ生活できないことはわかっていた。夢はどこに行ったのか、夢をかなぐり捨て西区九条の個人経営の鋼材会社に入社した。「店主(大将)」の対応もよく、大正区から店まで通勤するための自転車まで購入してくれた。しかし、鋼材会社も1週間もたずに辞めた。

九条周辺は鋼管や鋲、ボルト、ナットなどを扱う中小零細の企業が今でも多く残っている。最近周辺を歩くことがあり当時のことを思い出した。同級生には悪いことをしたが理解してくれ卒業まで付き合ってくれた。この時代がなければ今の自分はない。大好きな街「大阪ベイエリア」。


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■【5】チョットかがく (7)         ☆彡
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               ■ 牛乳のプチ知識 ■
                                           OHE

牛乳は栄養バランスの優れた食品で、多くの人々に親しまれている。一方、牛乳ほど永く議論の対象とされる食品はそれほど多くはない。議論の中心は低温殺菌牛乳とノンホモジナイズ牛乳で、それらの牛乳の良さや凄さを主張するものである。一方高温殺菌のものやホモジナイズしたものは欠陥食品とする極論もある。これらの主張は市販されている牛乳が牛から搾った「生乳」に対して力(ホモジナイズ)や熱(殺菌)による加工品であることを無視した議論で、私には受け入れられない。

魚や肉についても同じことが言える。そのまま生で、あるいは熱をかけて、あるいはつぶして食するが、このことは食材に味やにおいの変化をもたせ、食生活を豊かにしている。「成分無調整」と記述された牛乳は、牛から搾られたばかりの生乳に「力」と「熱」を加えた加工品である。その加工の程度で、味やにおいなど違った牛乳ができるのは当然である。消費者は自分の好みで、自分に嗜好にピッタシに加工された牛乳を選べば何も問題にすることはない。

牛乳は水に”けんだく”あるいは”溶解”したタンパク質、脂質および糖質からなっており、そのほか、わずかにビタミン類やミネラル類が含まれる。それぞれの含有量は乳牛の品種や年齢、えさの種類、季節など様々な要因によって変動する。一般に夏場のものは寒い時期のものよりも成分それぞれの含有量が低いとされている。

牛乳にはタンパク質が約3.5%含まれる。カゼインがその約80%を占め、残り20%が乳清中のタンパク質であるグロブリン、アルブミンである。カゼインは一部カルシウム、リン酸と結合しており、直径が約0.1ミクロンの粒子のかたちで分散している。牛乳が乳白色を示すのはこのためである。このタンパク質は熱に安定であるが、酸を加えると、不溶性となる。子牛の胃から採った「凝乳酵素レンネット」をカゼインに作用させると牛乳は凝固する。チーズ製造はこの原理を利用している。

乳清に溶けているタンパク質の主成分はグロブリンで、卵白(アルブミン)と同じように加熱処理で変性し、凝固する。牛乳での含有量は僅かで熱変性によって沈殿が認められることはほとんどない。このように牛乳中のタンパク質はある条件に置くと変性し、凝固するが、それらのタンパク質を構成するアミノ酸組成はそのままで、変性によって栄養価値が変化することはない。

脂質は油に溶ける成分のことで、牛乳には約4%含まれる。ホモジナイズの程度によるが直径0.1〜10ミクロンの脂肪球として分散しており、これも牛乳が白く見える一因である。脂質のほとんどは脂肪で、わずかにステロールやリン脂質といわれる成分が含まれる。脂肪はグリセリンと脂肪酸で構成されているが、酪酸など炭素数の少ない芳香性の脂肪酸が他の多くの油脂に比べて多い。そのため脂肪が牛乳中のリパーゼの加水分解作用を受けると、酪酸臭などいやな臭いが生じる。しかし、殺菌の過程で熱によりリパーゼは失活するので、市販牛乳ではあまり問題にならない。コレステロールやトランス型の不飽和脂肪酸は健康に悪影響をもたらすとの指摘もあるが、含有量が少なく、問題にならないと思われる。

牛乳成分の中でもっとも多いのが糖質で4.5%程度含まれる。乳糖がその大部分である。乳糖については乳糖不耐症がよく知られている。牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする人が結構いる。それは乳糖をグルコースとガラクトースに分解する酵素ラクターゼが少ないか、欠乏しているかで、乳糖が分解されず消化不良を起こすのが原因である。この症状のことを乳糖不耐症と呼ぶが、この症状は乳児にはなく、単に成長に伴う体の変化である。アジアやアフリカの人々に多く、約80%の人が該当するが、症状が軽く全く気付かない人も多いという。

多くの人は全ての栄養を牛乳だけでまかなうこと無く、どちらかと言えば、ごく一部だけ牛乳に頼っている。個々の牛乳成分の健康への寄与あるいは悪影響を大仰に語るのはあまり意味のないことである。食事に関して「何にもこだわらない&食べ過ぎない」が健康のための秘訣ではないだろうか!


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☆【6】私のスピリチュアル体験 最終回      ☆彡  ★彡
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                                          有明弥

今回で一区切りつけたいと思います。この数ヶ月間、何か自分が以前とは違う場所にいると感じていました。しかし、居心地の悪さを感じつつも、そこに存在できている感じになりました。ドクターの言葉を借りると「次のスッテップが始まった」らしいのです。

先日、私は女装で始めて朝の通勤ラッシュ時に電車に乗りました。周りは私のことなど気にとめることもなく、人は流れていきます。たまに視線を感じ、私は久ぶりに緊張しました。間違えても女性専用には乗らないようしました。

駅に到着し目的地まで歩いている間に、私は恥ずべきことはしていなのに、自意識過剰になっていることに気づきました。「誇りを持って生きるために、今の自分を選んだ」、「生きるために決断し、生きるための行動をした」ことなどが頭の中を駆け巡りました。人は生きるための存在意義があり、その意義にしたがって行動します。それがそれぞれの様々な生き方になります。たとえ病院のベッドの上にあっても、その人に存在意義があれば、その人は生きているのです。私は自分が男がいやになって、女装しだしたきっかけを思い出しましました。テロリストの行為に何故あれほど感動を覚えたのか、今になったやっと分かりました。あのテロリストたちは自分の存在意義を持って、生きるためにあのような行為を行なったと私は感じます。自分の命と引き換えに自分の存在意義の証を持てたのでしょう。

私はテロリストと同じことはしませんが、あの自分が生きる為に自分の命と引き換えにした、存在意義は見習いたいと思います。私の存在意義は今の自分(男のジェンダーでもなく、女のジェンダーでもない)(男のセクシャリティーでもなく、女のセクシャリティーでもない)を社会にアピールしていくことです。

次のスッテップはすでに用意されていた、そのステージに載る覚悟ができた。私は今の生活スタイルは変えるつもりはありませんが、今までとは違い私みたいな人がここに存在しているのよ、「私を見て 私はここにいるのよ」通勤ラッシュの中ですでに始まっていた、次のスッテップに私は載れました


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■【7】生活に役立つ下水道豆知識 (5) ☆★☆ 彡
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           ◆ トイレは和式派、洋式派 ◆

                                     マンホールマン

僕はマンホールマン。下水道啓発紙芝居「マンホールマン」の主人公です。今回は少し「くさい話」をします。みなさん、家庭のトイレは洋式・和式どちらですか。私は洋式の便器でないと用はたせません。その理由は、膝を長時間曲げられないからです。洋式普及初期に初めて使用した人が、便器の上に足をのせ和式のようにまたいで使用した人もいると聞いたことがあります。ホテルなどは洋式が多いようですが、日本の場合は古い施設ほど和式が主流で、利用者に合わせ一部洋式に改造している施設も多いようです。

和式トイレが多い原因は日本の歴史にあります。今は「お手洗い」とか「トイレ」などと呼ばれていますが、厠(かわや)とか雪隠(せつちん)とか呼ばれた時代もありました。厠は多くある便所の別名でも古く、奈良時代から使用されていました。語源は川の上にかけ渡した屋の意味から「川屋」が厠になったとされています。そして排泄物を貯留し、肥料として活用する「汲み取り式」便所が、日本で多く設置されていました。「ボットン便所」とも呼ばれていましたが、地域での呼び方はいろいろだと思います。

下水道の普及や衛生上の問題から、トイレの水洗化が進みました。大阪市などは100%近くの家庭が水洗化されています。「下水道普及率(下水道利用人口/総人口×100)」が高い国はオランダ、イギリス、ドイツの順で、日本は71.7%(平成19年度末)で世界7位となっています。国内では東京都、神奈川県、大阪府と高く、反対に低い順は徳島県、和歌山県、高知県となっています。低いからといって問題はありません。

もし、日常生活でトイレが使用できなくなったらどうなるでしょうか。汲み取り式のように排泄物を貯留するところもありません。困ったものです。衛生上も悪くなり感染症が蔓延するかもしれません。誰かが隠れて街のあちこちで用をたすかもしれません。街中が糞だらけになります。そんなことを考えると恐ろしくなりませんか。日ごろ使えるものが使えなくなったら人間は大変困ります。一人ひとりの心がけや協力で快適な生活ができます。トイレも同じです。トイレットペーパ以外は流さない。油や食べ残し、ごみなどを直接下水に流さないでください。下水道も電気、ガス、水道と同じ生活の重要なライフラインです。


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■【8】福祉教育語りの会 ☆彡

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《福祉教育語りの会とは》

障害者が、小・中学校及び高校などあらゆる場所で、受障の体験を話したり、どのようにして再出発したかを《語る》ことは、「子供たちに障害の理解と《生きる力》と《思いやる心》」を育てるきっかけになると考えています。社会にはいろいろな人がいて、それぞれの存在を認め会って生きていることを知るきっかけにしてほしいと願っています。
このような「思い」から「福祉教育語りの会」は設立されました。

                ◆ 今時の中学生 ◆

                                    鈴木昭二

「人にやさしい学校」のテーマで中学二年生たちを対象に講話を行った。学年主任によれば、ねらいは、障害者の話を聞いて「共生」を実感してもらい、「人にやさしい」学校になってほしいということだ。体育館に集まった中2全クラス。5・6時限目の2時間をいただいた。舞台を背にマイクのセッティングをし、私を中心にして扇状に床に座った。

まずは、自己紹介の一端として目の玉「両義眼」を取り出して、全盲であることを証明。これは、みんなビックリ顔と驚きの声。つぎにギターとハーモニカで手拍子をとれるようなリズムのコード進行を弾きながらハーモニカをアドリブで吹く。さすが、最近の子どもたちはリズム感がいい。気持ちを一つに合わせての共同作業。続いて、ギターを弾きながら替え歌を何曲か歌う。これも、
結構笑いがとれた。ここで私が中学2年のとき、2回目の初恋をしたことをカミングアウト。クスクスと女の子の笑い声が聞こえた。

ここから、自己紹介に「家族構成・職業」と失明に至った受症の話。24歳の時、難病の「ベーチェット病」で一夜にして失明。朝起きると、部屋中が白い雲に覆われたように見える。窓からさしこむ光もぼんやりして窓もゆがんで見える。千枚通しでたこ焼きをひっくり返すように目の玉に注射をうたれた時の話。ここは中学生たちも真剣に聞き入っているようす。この部分はあまり強調したくはないのだが、「失明」の恐怖を彼らが理解できたかどうか私には分からない。

1年間の病気療養の後、日本ライトハウス職業生活訓練センターへ入所。ここは、視覚障害者に対して、日常生活での身辺処理・歩行訓練・職業訓練など総合的リハビリを行う更正施設である。ここでの障害者仲間との「出会い」が私の人生を大きく変えて、「再出発」への大切なターニング・ポイントになった。最後に、「私は自分のことが大好きです」「見えない自分が、杖一本で歩く自分を偉いと思う」「自分のことが好きにならないと人を大切には思えない」と、締めくくった。私がこのようにして、小中高校に出向いて【講話】をするのは、視覚障害者を正しく【理解】してほしい一念からである。


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■【9】私のこの一本 

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          ◆ ドキュメンタリー映画「沈黙を破る」 ◆

                                          スー

「『占領』とは、私にとっては、一般の人々の家を権力のある側の一方的な都合で占拠することです」。これは、6月1日に大阪で開かれた「沈黙を破る報告会」でノアム・ハユット氏が語ったことばである。

ハユット氏は、元イスラエル兵たちが立ち上げ自分たちが兵役中に体験したことや、今の気持ちを伝える活動をしている、NGO「沈黙を破る」の設立時からのメンバー。兵役中に任務で民間の家を自分たち小隊の前線基地にするため、真夜中にパレスチナの一家を彼等の家から追い出した。その時は、国を守るための当然の行動であり何の疑問も持たなかった。しかし、兵役を解除された後に「沈黙を破る」活動をしている中で、兵役中に自分でも気づかないうちに、どんどん次第に人間性や倫理、道徳心を失っていっていたことに気づき、権力側の兵士であれば何をしてもよかっただろうかと未だに辛い思いが込み上げてくる。そして先のことばとなった。

「沈黙を破る」は、ビデオジャーナリスト土井敏邦氏がNGO団体「沈黙を破る」の活動を記録したドキュメンタリー映画のタイトルでもある。占領地での兵役中に、自分がどんどん人間性を失っていくことに、そしてそのことによって傷ついている若者たちの生の声を収録している。ある若者の母親は、自分の息子がそこまで追いつめられている今の状況は理解できるというが、それを聞いた彼は、「非情な経験をしたことで僕のことをかわいそうと思うのは、やはり理解していないと思う。僕たちは、あなたたちに代わってイスラエルの国民のために人間性を失ってまでも戦ったのです。これは僕だけの問題ではなく、母さんたちの問題でもあるんです」と、顔を曇らせた。

監督の土井さんも「パレスチナ・イスラエル問題だけではなく、"侵略し占領する者たち"が必ず抱えざるをえない普遍的なテーマを提示しています」と書いているように、争いや戦争は、侵略され、家を破壊され、家族を失った側のみが被害者だけではなく、加害者たちも傷つくということだ。

ベルンハルト シュリンク著「朗読者」(映画化された「愛をよむひと」は先日全国上映がはじまったばかり)の主人公ハンナは、第二次世界大戦時に生きていくための仕事として親衛隊に入り、アウシュヴィッツをはじめ収容所で看守をしていた。ある夜囚人たちのいた教会で火災が起き、看守たちが教会の扉を開けなかったことで囚人がほぼ全員が焼死した。その罪で戦後彼女を含む看守全員が裁判にかけられた。法廷で彼女は、囚人を見張って逃がさないようにすることが与えられた職務であり、責任だったから、囚人を逃すことはできませんでしたと話をし、裁判長に向かい「あなただったらどうしかましたか?」と尋ねるのだった。

侵略、戦争は、自分が加害者になる可能性を潜め、国のため、自分の任務を建前にして人間性を失わせる。イスラエル兵だったら、看守だったら、「あなただったらどうしましたか?」というのは、まさに私たち自身に問いかけられているのだと思う。


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■【10】からだを散歩すると(4) ☆彡
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             ■  あご ■

                                   竹藪 耶桁

流行でしょうか、あごひげを伸ばす男性が目に付くようになりました。
以前、アラブ系の男性の方が【あごを撫でる】さまを見たあとで、
白髪交じりの我が友人のそれを見て、負けた? と思いました。
多分に骨格による印象もあったはずです。
かたい物を食べるとあごが発達するといいますが。

格差社会とはいえ、××格差などと言って、人を【あごで使う】のは見苦しい。
ようやくありついた仕事で若者がすぐに【あごを出す】のも悲しい話です。
不景気な話はやめましょう。
おいしい物を食べて【あごが落ちる】のもいいし、熟練の落語家の話に
【あごを外す】のもいい。
それにしても、幼児や赤ちゃんのあごはどうしてあんなに可愛いのでしょう?
プクプクの二重あごがこちらの笑顔を誘います。
メタボの二重あごなら、どうですか?


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■【11】詩                ◆彡◇彡
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    ■ あるがまま ■

                  陣内 三朗

あるがままに
あるがままの人生を
受け入れるとき

今その瞬間を感じ
受け入れ
ただ今にあるとき

わきあがる想い
感謝のとき



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★【12】 編集後記                     ★☆★
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先日喫茶店で友だちを待っていたときのこと。隣に座った二人の女性の話が聞こえてきました。ある宝石会社に投資すると元金が2倍になる話のようでした。周りが喧しくなり、その後の話は聞き取れませんでしたが、初めは疑心暗鬼だった説明を聞く女性が、「来週の説明会、本当に楽しみだわ」と言って席を立って帰っていったのにはビックリ。テレビや新聞であんなに詐欺商法が報道されているのに、あなたも被害者になるの?(スー)
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