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■ 市民ライターどんどん(37) ★彡☆彡
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□ 福祉施設で15年 西岡久美子
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『楽しくなければ余暇じゃない』
〜障害のある人たちの余暇活動を支援して〜
私は、枚方市内にある福祉施設で働いています。かれこれ15年、障害をもっている人たちと作業をしたり、喫茶の業務に携わったり、いろいろな形で関わってきました。
現在は、主に土・日曜日の余暇活動を企画、実施する仕事をしています。障害を持つ人たちは重度の人から軽度の人まで様々ですが、軽度であっても休日の自由な時間を自分の趣味に費やしたり、自ら気分転換を図ることのできる人はごく僅かで、外出もままならない人が大半です。そんな人たちのお手伝いが出来れば・・・ということで始まったのが、余暇活動プログラムです。
最近の活動から拾ってみますと、5月5日には「競走馬を見に行こう!」のタイトルで淀にある京都競馬場へいきました。自分で切符を買い、電車に乗り、競馬場の入場料も自分で払っていただきました。広い観覧席の一角にシートを敷いてすわり、レースを観戦しました。幸い皆20歳を越えていましたから、「せっかくだから馬券も買おう!」ということになりました。レースを当てて、なにがしかの配当金を手にした人のうれしそうな顔が忘れられません。
参加の申し込みをしないまま集合場所に現れたり、現地で迷子(?)になったり、ハッとするような場面にも出くわしますが、私たちはひとつひとつを社会勉強ととらえ対応しています。
プログラムを実行するにあたり、心がけていることがあります。それは、
- 活動が過度にならないこと。利用する人の中には、発作を抱えていたり、車椅子の人もいます。時間にも内容にも余裕のあるプログラム作りが欠かせません。
- 可能な限り「自分でする」が原則。すべて手伝ってあげるのではなく、ひとりでは出来ない部分を支援する姿勢を貫いています。経験を積み、地域で生活する力を養う意味合いがあります。なぜなら、施設から地域社会へ、施設内での作業から一般企業就労へと障害をもつ人たちにとっても状況が大きく変化してきているからです。
この2つをふまえたうえで、『余暇は楽しくなければ・・・』というのが、私たちの信条です。スタッフが 連れて行ってあげる という姿勢で臨むのではなく、共に楽しむことが大前提ですから、いつも盛り上がります。
私たちが彼らのために出来ることは、タカが知れています。だからこそ、共に過ごす時間が笑顔で輝いた時間であるよう、全力を注ぎたいと考えます。
私の買った馬券は・・・ 残念ながら ハズレ でしたが。
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